土地の神話 (新潮文庫 い 25-8)

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  • Amazon.co.jp ・本 (419ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784101389080

感想・レビュー・書評

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  • 桝添さんがタイムリーなので、次は一回転して猪瀬さん?と先回りしてみました。
    石丸千里さんって方のイラストが良かったです。

  • 英国の田園都市に範を見出し、田園都市株式会社により高級住宅地田園調布を開発し始めた渋沢栄一の4男秀雄。坊ちゃん気質で、いつのまにか主導権は同社の子会社「目蒲電鉄」に招いた五島慶太に。そして慶太の欲望が東横電鉄、玉川電鉄、小田急、京浜急行、そして京王線まで傘下におく大東急へ発展。営団地下鉄が生まれる背景となった五島と早川徳次の争い、そして新橋駅での統合、運輸省・佐藤栄作による両社の路線召上げによる営団化など、両社の確執が現在の銀座線新橋周辺での急なカーブに残された亡霊だとのこと。更に話しは進んで、慶太と堤康次郎の伊豆の鉄道敷設を巡る対決も。非常にドラマティックな展開です。関東大震災の時代からの土地を巡る地上げ屋の横行を見ていると歴史は全く繰り返すのですね。それにしても、80年ほど前の東京は京浜東北線の東部が中心であり、今と似ても似つかぬ景色だったのだろうと思いました。

著者プロフィール

猪瀬直樹
一九四六年長野県生まれ。作家。八七年『ミカドの肖像』で大宅壮一ノンフィクション賞を受賞。九六年『日本国の研究』で文藝春秋読者賞受賞。東京大学客員教授、東京工業大学特任教授を歴任。二〇〇二年、小泉首相より道路公団民営化委員に任命される。〇七年、東京都副知事に任命される。一二年、東京都知事に就任。一三年、辞任。一五年、大阪府・市特別顧問就任。主な著書に『天皇の影法師』『昭和16年夏の敗戦』『黒船の世紀』『ペルソナ 三島由紀夫伝』『ピカレスク 太宰治伝』のほか、『日本の近代 猪瀬直樹著作集』(全一二巻、電子版全一六巻)がある。近著に『日本国・不安の研究』『昭和23年冬の暗号』など。二〇二二年から参議院議員。

「2023年 『太陽の男 石原慎太郎伝』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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