鳥人計画 (新潮文庫)

著者 :
  • 新潮社
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  • Amazon.co.jp ・本 (388ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784101395210

作品紹介・あらすじ

日本ジャンプ界期待のホープが殺された。ほどなく犯人はコーチと判明。一体、彼がどうして。一見、単純に見えた殺人事件の背後に隠された驚くべき「計画」-踏切のタイミング、空中姿勢、風圧、筋力、あらゆる要素を極限まであの男のデータに近づけよ。「計画」は極秘のうちに進行しつつあった…。拘留中の犯人が密告者を推理する、緻密極まる構成の本格スポーツ・ミステリー。

感想・レビュー・書評

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  • 昭和末期のスキージャンプ競技を題材にしたミステリー。
    天才ジャンパーの死に関連する色んな謎と色んな思惑。
    人はどう強くなるのか。どう強くなるのが正しいのか。
    どういう時に人は絶望して、愛する者との離別を決意するのか。
    そしてそれに気付いてしまった相手の態度と、その最期の真相。

    ジャンプを題材にした小説自体読んだことないのにそれがミステリーになるなんて、東野圭吾恐るべし。

  • 今回は、スキージャンプがテーマだったけれど、現在でも本当に行なわれていそうなスポーツ矯正。
    犯人の動機も気になるけど、天才を真似する心理も、奥深かった。

  • 天才スキージャンパーが殺され、コーチが逮捕される。なぜ殺されたのか動機は最後に明らかになりますが、二転三転して面白いです。スポーツをただ純粋に楽しむだけではなく、科学とスポーツを融合させ、勝つことだけがただの目的になってしまう。ただのロボットと化す天才が悲しいし切ない。

  • 東野さんはかなり綿密に取材をされてから書かれるようなので、そっちの勉強になりつつ、ミステリーとしても楽しめるから、読後の満足感がたっぷり。
    今回は、スキージャンプに関するお話でした。

  • かなり昔の作品だが、古臭さを感じない。
    スポーツ科学の未来を予言していたかのような物語り。
    また、真相とは異なる事件の解決など、裏の裏の展開。
    さすがです。

  • ひとりの天才。
    誰もが憧れ羨む。
    その気持ちをどこにどう持ってくるかはみんな違って。
    スポーツものを読むたびに、ほんと何のためにスポーツするんだろうなって。
    ときに選手本人が置いてけぼりになったりして。
    そんな中、天才はひとりただ楽しんでいた。
    少なくとも周りからはそう見えた。
    本人がどう思っていたのかはもうわからない。
    それが何よりの罪。
    1989年はファミコン時代か…。

  • なんか、あまりストーリーに入れなかった。
    犯人、動機はびっくりでした‼️

  • スキージャンプの期待の楡井(にれい)が殺された。
    犯人は、楡井のコーチの峰岸。
    話の途中で峰岸コーチが犯人と分かるが、
    どうやって殺したのか、そして、峰岸が殺したと知る人物は
    誰なのか、謎が出てくる。

    そして、期待のジャンパーをコーチが殺すなんて
    どうして?って思うけど、どうやら楡井の身体能力を
    科学の力で他の人にも利用しようという魂胆が。

    話の内容はブッ飛んでるように見えたけど、
    もしかしたら今後、こういったスポーツ科学が発展
    していくのかも…と思ったよ。
    不快な音はダメだけどさー!!

  • スポーツミステリーと解説のように、スキーのジャンプ競技の話。かなり前に書いた印象。

  • 早い段階で犯人の内省がある。しかしここからが本番。トリックは?そして「探偵」もまた明かされないという不思議なミステリ。周辺から徐々に明らかにされ予想がついてきながらまた驚きがある。最終的に犯人はつかまるのか?

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著者プロフィール

1958年、大阪府生まれ。大阪府立大学電気工学科卒業後、生産技術エンジニアとして会社勤めの傍ら、ミステリーを執筆。1985年『放課後』(講談社文庫)で第31回江戸川乱歩賞を受賞、専業作家に。1999年『秘密』(文春文庫)で第52回日本推理作家協会賞、2006年『容疑者χの献身』(文春文庫)で第134回直木賞、第6回本格ミステリ大賞、2012年『ナミヤ雑貨店の奇蹟』(角川書店)で第7回中央公論文芸賞、2013年『夢幻花』(PHP研究所)で第26回柴田錬三郎賞、2014年『祈りの幕が下りる時』で第48回吉川英治文学賞を受賞。

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