超・殺人事件―推理作家の苦悩 (新潮文庫)

著者 :
  • 新潮社
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  • Amazon.co.jp ・本 (301ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784101395227

感想・レビュー・書評

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  • (2012.09.18)

  • "超税金対策殺人事件","超理系殺人事件","超犯人当て小説殺人事件","超高齢化社会殺人事件","超予告小説殺人事件","超長編小説殺人事件","魔風館殺人事件(超最終回・ラスト五枚)","超読書機殺人事件"の8短編集。

    どれも小説家や出版業界の仕事を皮肉ったユーモア溢れる短編。東野圭吾というと本格ミステリー作家で、入り組んだトリックや華麗な謎解き、そして絡み合うしがらみを淡々と描くイメージだが、この短編集は、そういう東野圭吾とは異なった、読んでいてニヤッて笑ってしまう作品ばかり。私はこういう初期の頃の笑いを大切にしている東野圭吾作品がかなり好きだ。

    特に"超理系殺人事件"は、私も理系の端くれとして意地になって読んで、さっぱり意味が分からず最後には「似非理系人間」であると烙印を押されてしうという、小説にジャッジされた形になってしまった。いやはや参ったって感じ。

  • カラッと面白いものを読みたくて再読。
    作家、出版業界を揶揄したブラック短編集。
    期待に違わず面白かった!

  • 東野圭吾による、ブラック短編集。
    作家とその周辺を揶揄。
    痛快(笑)

    ちょっとだけ、筒井ぽさを感じた。
    筒井より、まじめだけど。

  • 息抜きにピッタリな短編作品集。星新一ばりのブラックユーモア小説という作者の裏芸を堪能あれ。

  • 推理小説誕生の舞台裏を描いた短編集。推理作家の悲哀や苦悩をコミカルにそしてブラックに描いている。さらっと読めるしどの作品も楽しかった。作家さんって本当に大変なお仕事だ。

  • 面白かった!って言っていいのかな?殺人事件が書かれてるけどテーマはそこじゃなくて、作家をはじめとする出版業界全体を皮肉った感じが面白い。

    「超予告殺人事件」は犯人はわかったけど、そのうえで小説自体をあの終わり方にするのはおおって思った〜、上手いな〜って。

    あと、編集者って頭良いよね。

  • 【貸出状況・配架場所はこちらから確認できます】
    https://lib-opac.bunri-u.ac.jp/opac/volume/683811

  • どの作品も良い感じで毒があり、作家悲哀を表現していて、あまり深く考えずに楽しめる作品。
    ストーリーの中では読者を皮肉っている部分もあり、うなずける部分も随所にある。
    『超高齢化社会殺人事件』『超犯人当て小説殺人事件』は最後に捻りが利いていて良かったと思う。

  • 推理作家縛りの世にも奇妙な物語みたいな話
    ユーモアたっぷりだけどなんか現実的なとこもあって、そこのバランスが面白い
    ショヒョックスとか今だったらAIでできそうな気もするしなぁ
    普段重めなミステリー書いてるから、こういう軽めのがいくつも書けてしまうのがすごい

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著者プロフィール

1958年、大阪府生まれ。大阪府立大学電気工学科卒業後、生産技術エンジニアとして会社勤めの傍ら、ミステリーを執筆。1985年『放課後』(講談社文庫)で第31回江戸川乱歩賞を受賞、専業作家に。1999年『秘密』(文春文庫)で第52回日本推理作家協会賞、2006年『容疑者χの献身』(文春文庫)で第134回直木賞、第6回本格ミステリ大賞、2012年『ナミヤ雑貨店の奇蹟』(角川書店)で第7回中央公論文芸賞、2013年『夢幻花』(PHP研究所)で第26回柴田錬三郎賞、2014年『祈りの幕が下りる時』で第48回吉川英治文学賞を受賞。

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