ワーキングガール・ウォーズ (新潮文庫)

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  • 新潮社
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  • Amazon.co.jp ・本 (375ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784101396231

感想・レビュー・書評

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  • 37才未婚、一部上昇企業係長の肩書、都心にマンションを持つ勝ち組負け犬の翔子が主人公。ふと思い立ったケアンズ旅行をきっかけに29歳未婚、ケアンズ在住で現地添乗員をしている愛美とメール友達になる。

    それぞれに思いを抱えた女たちはひょんなことから結束して、仲良くなるのだけど。。。

    当初翔子はいけすかないのだけれど、よくよく彼女を知るうちになんとも憎めない格好いい女性に思えてきます。
    かつての職場で匿名の誰かの悪意を感じたことがあるけど、翔子のような先輩がいたらどんなに心強かったかな。
    ペリカンと野良ラクダを見にケアンズに行ってみたいな。
    日本に見切りをつけてオーストラリアに旅立ったお友達に会いがてら。

  • 久しぶりに読み返してみました。
    読後感は爽快。働く女性、勝ち組負け犬の主人公と負け組負け犬予備軍の登場人物。働くと良くあるであろう悩みだったり、思いに共感です。

  • 働く女性への応援歌。
    しょっぱなから部下をいびるネタを探す女上司が登場する。彼女の職場は、妬みによる嫌がらせが当たり前のようにある。顔は笑いつつも心の中では文句たらたらだったりする。南国リゾートで働く女性も登場する。彼女らの思考を可愛いと思ってしまった。なんだかんだ口で言いつつ、男らしいからなんだろうな。本人は陰湿ないじめをすることはないし。暗い気持ちを持った自分にイヤになってるし。迷惑をかける人間も、破れ鍋に閉じ蓋であり、主人公が正義ぶって一方的に批評しない点が好感度高し。悪意を当たり前のものとし、その上でどういう態度をとってどういう方向に進むか。綺麗事でもどろどろしているのでもなく、なんとなく爽やかなのが良かった。ヒロインズの年齢が比較的高いのも良かったな。女の子って歳じゃないから、自分探し等のくだらないこととも無縁だし。

  •  これはなかなかに面白かった。仕事に何かしらの悩みを持っている人にはかなり共感される作品なのではなかろうか。

     もちろんあれやこれやドラマチックに描かれているところもあるが、メイン主人公の墨田翔子の普段生活している中での想いが心に響いてくるのである。墨田翔子以外にも、嵯峨野愛美や大泉嶺奈といったそれぞれに悩みを抱えているサブの主人公も出てきて、作品全体の構成も飽きさせないものとなっている。シリーズ化しても面白いのではないだろうか。

     普段鬱屈している中でもがき何とかしようとして、突き抜けるシーンもあり、これを読むとちょっと元気が出てきて、毎日お仕事大変大変嫌なこともたくさんあるけど、頑張ってみましょうか。と思わせてくれるちょいエンタメな作品である。

  • 軽く読めそうだなって気軽に手にとったら意外に面白かった。
    立場的に似ていたし、こうはなりたくないな。と思いつつ、共感することもあり、弱さと強さのバランスが魅力的に思えた。

    みんな頑張って生きてるんだ。って思いつつ、こんなに頑張ることないのになーとも思えた。

  • きっとあのまま働き続けてたら自分も主人公みたいに・・・・
    女性ならきっとそう考えるはず。

    いつからか自らお局演じちゃうんだろうね・・・。
    そうやって鎧を着てないと生き抜けないのかもね・・・・・。

    ホントは新卒の女子社員よりずっとずっと乙女だと思うよ。

    ただ愚痴ってるばっかりじゃない女性社員の骨太物語。
    謎解きなんてのもあってなかなかおもしろい。

    部下の八幡のストーリーにも泣ける。(案外ココが私のツボだったりする)

  • 女性の悩みはいつの時代も変わらない

  • 柴田よしきさんは何冊か読んでるので、期待してました。今回も所々コミカルに、一部ご都合主義なところはご愛嬌ですね。とても面白く読めました。

  • 実は最初、一流企業OLの主人公になんとなく嫌悪感を抱いていた。けどそれは何となく、お局になるであろう自分の未来を垣間見たからかもしれないw他人と関わることによって人は変わる、作品の最後には主人公を可愛らしいと思うくらいには好きになっていた。

  • 職場の後輩にイラつき、確か昔読んだこの作品に生意気な後輩と上司のやり取りがあったなと思い出し再読です。
    イラつく後輩なんてどこの職場にもいるのだと諦めるしかない。

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著者プロフィール

 小説家、推理作家。
『RIKO-女神の永遠』で第15回横溝正史賞。
 猫探偵正太郎シリーズ、花咲慎一郎シリーズ など。

「2021年 『猫日記 Cat Diary』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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