世話焼き長屋: 人情時代小説傑作選 (新潮文庫)

  • 新潮社
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  • Amazon.co.jp ・本 (255ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784101397252

感想・レビュー・書評

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  •  とてもいい物語が5話、ほろり来る話、読後、感慨にふけっています。「世話焼き長屋」2008.2発行。妻の浮気を仕事場に知らせに行き、次の妻を抱こうとすると妻をにらみつけて低くうなった愛猫の「お千代」、猫好きの大工の話。「父上、ぎゅっとして(強く抱いて)」父親と娘のあうんの愛。妻に愛想をつかれ、どん底を味わったダメな男が再生するプロセスと妻の粋なはからい。老咳の娘を気遣う絵師。男の約束を実行する正直者の夫婦の話。池波正太郎、宇江佐真理、乙川勇三郎、北原亜以子、村上元三の名作が並んでいます!甲乙付け難し。

  • 人の情け

  • 2008年2月刊。裏長屋に登場する住人達を語る5編のアンソロジー。池波正太郎:お千代、宇江佐真理:浮かれ節、乙川優三郎:小田原鰹、北原亜以子:証、村上元三:骨折り和助。 再読もあったが、アンソロジーでは、それもまた楽しい。

  • ほとんど好きな小説家さんばかり。

    乙川さんはもっと書いて欲しいなあ。

  • 20140209 うまい作者の良い短編なのだからつまらないわけがない。

  • 市井もの。池波正太郎、宇江佐真理、乙川優三郎、北原亞以子、村上元三による5編。前作『親不孝長屋』より良質のように感じられる。だが裏表紙にある煽り文句『感動必至』ではない。感涙とか感動とかの煽りは不要である。かえって読了後さめてしまう。そんな事は読み手が決めるのだ。

  • 裏長屋の人たちの人情話。金は無いが、助けられる。人生捨てたものではない。生きてて良かったというラストシーンが温かい。「小田原鰹」が良かった。13.10.20

  • 各話、それぞれほろりとさせる展開で、良かったです。
    仕事や趣味を含む毎日の生活、なんでもコツコツ地道に丁寧に過ごしていけばいいんだなと思える作品集でした。
    宇江佐真理さんの「浮かれ節」が明るくて好き。お務めの工事現場での休憩時間、「緊張でささくれだった人の心を癒すのが唄の役目だ」と悟る場面に共感しました。

  • 証と小田原鰹が好き

  • それぞれ味があって面白かった。傑作選とあるだけのことはある。

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著者プロフィール

大正十二(一九二三)年一月二十五日、東京市浅草区聖天町生まれ。昭和十(一九三五)年、下谷区西町小学校卒業、株式仲買店勤務。昭和十四年より三年ほど証券取引所にあった剣道場へ通い、初段を得る。旋盤機械工を経て昭和十九年、横須賀海兵団入団。敗戦の翌年、東京都職員として下谷区役所の衛生課に勤務。昭和二十三年、長谷川伸門下に入る。昭和二十五年、片岡豊子と結婚。昭和二十六年、戯曲「鈍牛」を発表し上演。新国劇の脚本と演出を担当する一方、小説も執筆。昭和三十年、転勤先の目黒税務事務所で都庁職員を辞し、作家業に専念。昭和三十五年、『錯乱』で直木三十五賞受賞。『鬼平犯科帳』『剣客商売』『仕掛人・藤枝梅安』の三大シリーズや『真田太平記』等、数々の小説で人気を博す一方、食や映画、旅に関する著作物も多く上梓した。受賞歴はほか吉川英治文学賞、大谷竹次郎賞、菊池寛賞等。平成二(一九九〇)年五月三日、入院していた東京都千代田区神田和泉町の三井記念病院で死去。小社では同じく単行本未収録のエッセイ集『一升桝の度量』(二〇一一)と初期戯曲集『銀座並木通り』(二〇一三)を刊行している。

「2022年 『人生の滋味 池波正太郎かく語りき』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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