おしゃれの視線 (新潮文庫)

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著者 : 光野桃
  • 新潮社 (1997年10月発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (209ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784101401218

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おしゃれの視線 (新潮文庫)の感想・レビュー・書評

  • ハンカチ、ストッキング、口紅

    おしゃれ
    「彼女たちはきっぱりという、
    私の肌にはこれが似合う、
    私のいいところはここなの、と。
    その自信と客観性に満ちた姿。
    おしゃれの主人は物ではなく、
    自分自身なのだと知らされる。
    エレガンスとは、自分を知り人に優しくなれること。
    「おしゃれ」は、そのためのひとつの方法である。」

    「一見男っぽく強いが意見から、
    ふとしたときにのぞく内面の女らしさ。
    その意外性にふれるとき、
    私はいつも「ああ、可愛いな。」と思う。
    それはなにか「女」を生きている
    真剣さのようなものだ。
    自分の中の「女」の部分と真剣に向き合い、
    それを堂々と表現する。」

    「着る人と服とが一体になっているおしゃれが好きだ。・・
    完璧に確立された「その人らしさ」のスタイル。
    そのスタイルをもっていれば、
    おしゃれはずっとシンプルになるだろう・・・
    彼女自身が安心して着ていること。
    自信に満ちていることが、
    その着こなしをよりきれいに見せているのだと、
    私は思えるのだった。」

    <理想のミューズ(女神)>
    「「自然なものは、あるがままに。」という
    イタリアの精神風土である。
    露にされた身体の線や胸を、
    誰も好奇な目で見たりはしない。」

    「それはいまの自分の前にひかれている
    「線」を踏み越えることであり、
    別の線を別の場所に引き直すことではないだろう。」

    「この街で、私は生まれて初めて、
    そういう女たちの存在を知ったのだった。
    年をとることで、失われていく若さ以上の
    すてきさを手にした女たち。
    単なる「若さ」より、何十倍も磨かれ練られた
    おんなの美しさというものが存在することを、
    私は知った。そして、それは、若い娘の時代から
    揺るぎなくひかれた1本の道の上になり立っているのだ、
    ということも。」

    「自分の個性や、何が自分をきれいに見せるか
    ということに対しての判断があまく、
    何となく漠然と好みだけで服を着てきたのだと、
    私はつくづく思いしった。」

    西欧で「スタイルがある」という言葉は、
    最高のほめ言葉のひとつである。
    「スタイルの特徴は、深みのある人格が
    知らず識らずのうちににじみ出て、
    何もしなくてもいつの間にか人間の関心を集めている、
    という点にある。」

    「二人はお金も広い住宅ももっていなかった。
    もっているものはただ、本と愛情と、
    健康な食欲、それだけだったかもしれない。」

    三島由紀夫 「女神」・・・・<優雅の情景>
    「おんなの服飾は、空の色、海の色、夕焼けの色、
    あけぼのの雲の濃淡、池の反映、樹木、建物、部屋の配色、
    一日のうちのあらゆる時間、光線、会合の雰囲気、
    すべてのものと調和や対照を保っておかなければならなかった。」

    「切り替えがうまいな。
    時間の配分の仕方にセンスがある。
    1日に何回か着替えるのだろう。
    その時の状況に一番ぴったりとした
    装いができるというのは、素敵なことだ。
    それでいて妙にはしゃいだり、
    がんばりすぎていないところがいい。
    きっと毎日の生活でも、こんな風におしゃれしているのだろう。」

    「僕たちサービス業にとってはね、
    どん欲に楽しもうとするお客様が一番うれしいんだよ。
    もちろんそれはわがままばかりを言うと
    いう意味じゃない。
    ルールをきちんとわきまえたうえで、
    食事でも何でもこころから楽しみたいという
    意欲を感じさせてくれる人さ。
    そういったお客様には、こちらも必ず満足させてやるぞって
    奮起してしまうんだよね。」

    「瑛子さん、流行には慎重でなければならないよ。
    流行は、いつも人をきれいに見せるとは限らない。
    ... 続きを読む

  • ヴァンテーヌ大好きでした!

  • 高校生の頃購読していた雑誌『ヴァンテーヌ』に掲載していたエッセイをまとめたもの。
    「ブランド」の「アイテム」が大事なのではなくて、その人の審美眼が大事なの。
    そこに、その人の生き様が表れるのよ。

    ブランド礼賛のファッション雑誌にあって、軸のある文章にあの頃は「大人とはこういうことか・・・」などと感嘆し凄い人だ、と思っていたけれど、今となるとちょっと「ん?」と思うところも有り。
    着ることも大事だけど、人生には本とか食事とかが繋がって生き様になるじゃないの?と思ってしまう、牡牛座の女。
    まぁ10年以上前の本に酷な評価かもしれません。
    今みたいにオシャレブログがあったわけでもないしなぁ。

    憧れから手に入れた服が馴染み、なんでもないようになった頃スタイルができあがる、というのはよくわかるんだが、そこに行き着くまでの試行錯誤が大切なんだよね。
    「誰かと寄り添うための装い」ということの大切さを教えてくれる今の日本には珍しい一冊の一つ。
    三島由紀夫が読みたくなったので評価を上げておこう。

  • とてもとても読みやすい『ヴァンテーヌ』に連載したコラムのまとめらしい。
    ところどころ良いなあという所と、気持ちが良いだけの文章を確信的に語られるのにとまどうのと半分半分。

    あとミラノやパリでこの人の目に留まるファッションの色合いが派手すぎていまいち想像力が追いつかない。
    ピンク!とかグリーン!がバーンと出てこられても素敵なのかどうか・・・。

    リゾートにいるような雰囲気をさくっと読めたのでまあいいかな。

  • おしゃれの本質を見抜く一冊。
    光野さんの色彩描写は美しい!読んでいてわくわくしてくる。
    新たな自分を見つめるため、今までの自分を振り返るため…おしゃれだけに留まらないエッセイ。

  • 身につけるジュエリーにすごく惹かれてピアスを開けたくなった。
    おしゃれに着飾るという意味ではないことがとても魅力的。
    お気に入りのネックレスを早速毎日つけてみることにした。ジュエリーはパワーをくれる。すごくわくわく。ジュエリーに興味アップ。

  • この本と「着ること、生きること」は大好き。
    オシャレやファッションのあり方を教えてくれます。

  • おしゃれについて、イタリアでの経験から著者が思ったことをまとめた本。
    全部で 30編ほど、ほとんどが 6 〜 7ページのエッセイで
    もともと 1990年頃の「ヴァンテーヌ」なるファッション雑誌に連載したものらしい。
    ヴァンテーヌ (Vingtaine)は、フランス語で 20代という意味だとか。

    女性が求めるおしゃれってどんなもんなの? と社会勉強してみようと読んでみたけど
    わからないカタカナ文字が出てくる出てくる。
    調べ方もわからないしこりゃえらく畑違いな本を選んじゃったどうしようと思ったけど
    ブランドやらファッション用語らしきものはまあ雰囲気かと目で追うだけに。

    イタリアでの町並みやお手本とすべき人々について
    あこがれのまなざしでお店やおしゃれをくまなく描写しつつ
    イタリアは素敵だけど私は私だし、だからおのれを知るところから。
    私は一歩前に進みますわよと
    やんわり啓蒙しながら結論づける、みたいなパターンで
    うまいことまとまってるものが多い感じ。

    なにかふわふわしたお客様の夢見心地をきかされてる気分になるんだけど
    ファッション誌に掲載する文章だから、といった立ち位置が
    たぶん基本的にあったんじゃないかなと。

    他人をうらやましく思ったり、ファッションをくまなく眺めたりする
    衝動的な欲がつらつらと吐露されるのは
    働きだして経済的に余裕の出てきた女性には
    あこがれや共感できるものとして読まれるのかもしれないなー。と思いました。

    でもそれにしても。
    勉強として読んだのだから文句をいうことはないのですが
    一読者としての感想を添えさせてもらうなら。

    一編読むだけなら、まあそういうもんかで終わりなんだけど
    何編かまとめて読むと、なんでこの著者はこうのほほんと
    ファッションやら買い物のことが考えられるのか?
    描きかたがやたらと美化されてるのも陶酔してる感じだし
    なにものなんだろうこの人、どこのお嬢様かと鼻持ちならなくなってきたりしました。

    ファッション誌用につくられた文章だとしても
    どうにも馴染めないのは
    たぶん著者と自分では生活習慣がずいぶん違うからなんだろうなあ。
    まあ自分の生活など 20代女性が憧れるようなものには思えないし。

    そんな感じで、消費者と目線を同じにした文章というのがめずらしく、
    なかなか興味深く読めました。好きではないです。
    もっとこの辺の分野のいろんな人の文章を読んでみたい。

  • 私はエッセイをほとんど読まない。
    けど、光野さんの作品は何冊が購入している。

    この「おしゃれの視線」は文章がとってもオシャレ。
    フランスやイタリアの空気を感じさせてくれる。
    ファッションに関しても、本当のオシャレについて教えてくれる。

    まだまだ教えられたものを実践できてないけれど
    いつも読み終わると、「女子を頑張ろうっ!」と思える。
    (byいも)

  • 読むと素敵な生活がしたくて、パリジェンヌやミラネーゼになりたくて…だけど書いてあることは「自分のスタイル」を完成させていくということ。
    この手の本によくあるえぐみがないかんじで、読みやすい。

  • 雑誌『ヴァンテーヌ』に連載されていたというエッセイ。
    わたしがこの雑誌を愛読していたのよりも何年も前だけれど。

    ファッションだけでなく、生き方についても多くの影響を与えてくれた本。
    自分のスタイルというものをもつことの大切さ、素敵さを教えてくれた本。

    女として生きるうえでのバイブル。

  • こだわりが自然になればおしゃれ、らしい

  • ほっ、とした。/凛として生きる女性、乙女のための一級のエッセイ。欧米をことさらに褒め称えるでもなく、自慢するでもなく、ただただ前を見て歩く気持ちにさせてくれる本。

  • 20代前半にこの人の本をよく読んでいました。

    女性の素敵な年の重ね方を具体的に「こんなの素敵よね!」って書いてあってイタリア好きなのも伴い、憧れながら読んでいました。巣鴨で流行のモンスラをはくようなおばあちゃんではなく、お洒落を品良く楽しめたらいいなぁ、と思います。
    今の私の服に限らず物を購入するときの1つの指針になったかもしれません。

  • 何度読んでも、読み終わったあとに真っ白いシャツを着て、掃除がしたくなる。
    おしゃれは、その人の生き方そのものを表す・・・。
    自分の生き方を考えさせられます。

  • 憧れの女性です。周りにどう見られるかではなく、自分のために装うことの大事さを教えてもらいました。自分が気に入るまで、とことん追求し妥協はけしてしない。光野さんの潔さがとても素敵です。

  • 身の回りのすべてのものにも、生き生きと血が通っていてその人らしさが息づいている…そんな女性たちの暮らしかた、憧れます。

  • 長年ファッション誌の編集者をしていた著者初のエッセイ集。
    突然の家族でのイタリア暮らしで、彼女は今まで持っていなかった物を得た。そして余分な物を身につけてしまったことに気付いた。
    『おしゃれ』とは『洋服や靴』ではなくて『生き方にスタイルがある』ということが自然に伝わってくる。
    彼女の繊細な言葉選びはこの一冊目から変わっていない。

  • こういうのを読んでいたとは。若かったんだな・・・。

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おしゃれの視線 (新潮文庫)の作品紹介

きびきびと立ち働くミラネーゼの姿に憧れ、可愛らしく歳を重ねたマダムの女らしさに触発され、どんな人にも必ず美しさがあることを教えてくれたイタリアの日々。そこで学んだ本当のおしゃれとは、まず自分を知り、どう生きていきたいかを考えることだった-。自分のスタイルを確立した魅力的な女たちを見つめてきた著者が、もっと素敵になりたいあなたへ贈る"おしゃれへの近道"。

おしゃれの視線 (新潮文庫)はこんな本です

おしゃれの視線 (新潮文庫)の単行本

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