四十七人目の浪士 (新潮文庫 い 46-3)

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  • Amazon.co.jp ・本 (295ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784101408132

作品紹介・あらすじ

「そちは何年何十年生き延びようと、四十七名の一人である」-。吉良上野介邸に討ち入った赤穂四十七士の中でただひとり、生き残ることを大石内蔵助に命じられた足軽・寺坂吉右衛門。ある時は遺族の相談役として東奔西走し、またある時は生命を賭して公儀へ自訴し…。複雑な思いを胸に、元禄義挙の生き証人として残りの人生を生きた男の17年間を描いた「もう一つの忠臣蔵」。

感想・レビュー・書評

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  • 読んでいると自然と目頭が熱くなることが度々ありました。
    一方で、こんなにも部下から慕われ、そして部下を愛する上司は今の時代にはいないなぁと思いました。

    死ぬことより生き続けることのほうが苦しい、いっそ死んでしまったほうが楽だったかもしれない。しかし、生きることがお役目。吉右衛門がお役目を果たした時、胸を張って内蔵助に報告できることを切に願う。

  • ネタバレ 忠臣蔵の吉良邸討入後、四十七士の内、姿を晦ました寺坂吉右衛門。彼の討入後の来方行末を描く連作短編、「仕舞始」「飛蛾の火」「命なりけり」「最後の忠臣蔵」の4本。個人的には、四十七士の遺族の減刑嘆願に奔走しつつ、そのために交わした個人的な交情を捨てざるを得なかった「命なりけり」が印象深い。もちろん、映画・TVドラマにもなった「最後の忠臣蔵」も良…。先に読破した某作家(池宮氏ではない)の○○忠臣蔵よりも、小説としてずっと面白い。涙あり、愛あり、別れあり、小説の醍醐味は生き生きとした人物描写にある。

  • 2014年12月5日読了。

  • 四七人目の寺坂吉右衛門のその後後著は特に討ち入りに至るまでのドラマだけでなく、討ち入りの斬り合い場面を刺客として描く内容が出色でした。

  • (2000.03.01読了)(1999.11.26購入)
    (「BOOK」データベースより)amazon
    「そちは何年何十年生き延びようと、四十七名の一人である」―。吉良上野介邸に討ち入った赤穂四十七士の中でただひとり、生き残ることを大石内蔵助に命じられた足軽・寺坂吉右衛門。ある時は遺族の相談役として東奔西走し、またある時は生命を賭して公儀へ自訴し…。複雑な思いを胸に、元禄義挙の生き証人として残りの人生を生きた男の17年間を描いた「もう一つの忠臣蔵」。

    ☆関連図書(既読)
    「峠の群像(一)」堺屋太一著、文春文庫、1986.12.10
    「峠の群像(二)」堺屋太一著、文春文庫、1986.12.10
    「峠の群像(三)」堺屋太一著、文春文庫、1987.01.10
    「峠の群像(四)」堺屋太一著、文春文庫、1987.01.10
    「四十七人の刺客」池宮彰一郎著、新潮文庫、1995.09.01
    「元禄繚乱(上)」中島丈博著、日本放送出版協会、1998.12.10
    「元禄繚乱(中)」中島丈博著、日本放送出版協会、1999.04.25
    「元禄繚乱(下)」中島丈博著、日本放送出版協会、1999.09.25

  • 私が江戸に興味を持つようになったのは所謂『忠臣蔵』がキッカケである。赤穂浪士に興味を持ち、討ち入り、武士の生き様に惚れ惚れした。
    そんな中心の話とは少し離れて、この話は生き証人として、生き残る事を託された足軽風情な侍のお話である。
    結局は、誰が四十七人目の浪士なのか、最後の最後で解る。
    武士の鑑などと何かと持て囃される忠臣蔵の人々だが、この小説では逐電した人々、又その遺族達の苦労や苦悩が描かれている。

    やっぱり忠臣蔵が好きならこれは読んでおかないと・・・と今更ながらに購入した本。
    そういえば映画「四十七人の刺客」を地上波で観たっけ。

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