のんびり行こうぜ―こぎおろしエッセイ (新潮文庫)

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著者 : 野田知佑
  • 新潮社 (1990年2月発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (253ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784101410036

のんびり行こうぜ―こぎおろしエッセイ (新潮文庫)の感想・レビュー・書評

  • ☆4つ

    1984年から86年にかけて書かれたエッセイである。その頃わ たしは会社に入って3年目から5年目に掛けてで、高度経済成長の頂点バブルに向かってとんでもなく仕事が忙しい日々であった。毎日日付が変わってからしか部屋へは戻れず、たまの休みも疲れ果ててしまってベッドで寝て過ごす、という状態だったと思う。

    もしその頃にリアルタイムでこの本を読んでいたらいったいどうなっていただろうかと想像するとすこし楽しい。でもたぶん絶対に読まないだろうし、万一読んでも「なんだこのやろぉー、こっちは必死に仕事してんのにいい気なもんだなぁ」という感想しか持てなかっただろう。

    野田カヌーイストの本を読むのはこれが初めてだと思う、たぶん。そして文体がとてもシーナ兄ぃに似ている。なのでとても読みやすいし面白さも似たようなところがある。たぶん今後見かける度に手に取って読むことになっていくのだろうなぁ。

  • 「キャッチ・アンド・リリース派の釣り師が釣り上げた魚を湖に戻すと、たいていの魚がハリで引き裂かれた口の傷から細菌が入り、こんな風にして死ぬ」「そんなに魚が可哀そうなら、三本フックを一本にして釣ればいいのだ。そんなに魚を愛しているというなら、そもそも釣りなんかやるな」(P55)
    「余り遠くない昔、この村の郵便配達員の一人は字が読めなかった。カンで配っていたのだという。そのカンたるやたいしたもので的中率は九割を超えた」「あの頃は手紙が来ると本当に嬉しかったもんだ」(P59-)
    「欧米ではカヤックによる大西洋横断、太平洋横断を試みる人が昔から多い。もちろんその中の大部分は死ぬが、それは本人の意志で死ぬのであり、冒険で死ぬ自由が認められている。日本にはそれがない」(P65)
    「一国を滅ぼすのに、若い世代に危険を冒すことは馬鹿げていると教えこむくらい手っとり早い方法はない」(ディック・フランシス)」(P65)
    「田舎の家の良いところはお年寄りがいることだ。三代の人間が一緒に住んでいる家には落ち着き、貫禄がある。いつも家の中に火の気があって暖かい」(P74)
    「実に田舎の生活は多忙を極め、仕事をするヒマがないのである」(P82)
    「ぼくは飲んべえだが、街に出た時は決して飲まない。いつもカヌーの上や焚火を前にして飲んでいるから、そんなぜいたくな飲み方を知っていたら、とても酒屋やバーで飲む気にはなれないのだ」(P86)
    「文句が出た時に「警察としては十四回も中止勧告した」という証拠になるものが欲しかったのだ」(P109)
    「「もしぼくがこれからグリーンランドまで行くといったらどうする?」「ぼくの持っている北極海の情報を全部君に与えて、グッドラックという。それだけだ。九十九パーセント君は死ぬだろうが、それは君の問題だからね」」「大人の国の男たちはいいものである」(P120)
    「三人は黙って破壊され美しくなった川岸を見つめて立っていた(地元の人はコンクリで美しくなったでしょうという)」(P159)
    「一日を八時間寝て、八時間遊び、八時間読書、というほぼ理想的な生活が続いた」(P191)
    「何もしなくても満ち足りて一日を過してしまうのが、田舎の生活の良い点であり、悪い点でもある」(P242)

  • 20130623
    野田氏の『日本の川を旅する』が面白く、別の著書を。
    それぞれ生き方がありますけど、
    楽しまなきゃいかんな。
    としみじみ。

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