南の川まで (新潮文庫 の 7-11)

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  • 新潮社
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  • Amazon.co.jp ・本 (237ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784101410111

感想・レビュー・書評

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  • この本の頃から僕自身が野田さんに影響を強く受け始めました。やりたいことをやらずに死ねるかと思わされたのは野田さんのおかげです。

  • 今から30年前の1992年、著者54歳のこぎおろしエッセイだ。ユーコンから来たブレントと下る「インドネシア・カヌー行」が最高に面白い。川地図はなく、現地人も無責任に「ここから先は何も問題はない」と言われた先は、3~5級の瀬が連続する激流。当然、カヌー行を共にする3人は酷い目に遭う。著者を憤慨させるのは、建設省や環境庁の役人や、ダム推進派という「長い物」に巻かれた故郷の知人、環境問題に本音を書けない新聞記者など。野田さん、この国は貴方が亡くなるまで、精神的に成長できないままでしたね。

  • 2022年4月1日購入。

  • 野田さんの1992~1994年頃のエッセイ。

    いつもお馴染みNZ、ユーコン等の海外、そして日本の川にまつわるエッセイが綴られている。
    インドネシアの川下りの話が特に印象的だった。自分はとてもじゃないけどチャレンジできない、ここを下った野田さんクルーは凄い!
    そしてこの時代は自然破壊の絶頂期、いまは自然破壊され尽くされたので当時と比較して工事はだいぶ落ち着いてきたけど、当時は至る所がダムにゴルフ場に河川工事に破壊されていた気がする。僕はダムもゴルフ場も大嫌いなのでこれ以上の建設がないことを祈るばかりです!

  • 一冊読んだら止まらなくなり、またまた野田さんの本を再読しちゃいました。
    意外と内容は忘れていて、へー、こんな国行ってたんだ、と新鮮に驚いちゃう自分の記憶力の無さが怖い・・・

    前半は楽しくニュージーランドやインドネシアでの川下り話で、面白く、気分よく、楽しく読みました。が、後半は日本の河川行政との闘いについてが多くて
    いつものことなのですが、自然を壊す日本の行政に憤りを感じ、壊されていく自然がかわいそうで申し訳なくてちょっと泣けてきます・・・爽快な気分を味わいたくて野田さんの本を読むのに、同時にこんな気分も味わわさせられて国土交通省ムカツク!
    最後の「故郷は寂しいもの」の章はホント切ないです・・・

    また、この本は結構昔の本なので、まだ愛犬ガクが生きています。それだけでも涙腺ゆるくなっちゃう私・・・
    ただ、この本ではあまり登場しないので、もう一冊追憶ではない元気なガクがいっぱい出てくる本が読みたーい!
    けど、どれにガクがたくさん出てくるかは思い出せない~

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著者プロフィール

熊本県生まれ。早稲田大学文学部英文学科卒業。在学中、ボート部で活躍。卒業後ヨーロッパを放浪。帰国後、高校の英語教師、旅行雑誌の記者を経て、エッセイストに。傍ら、カヌーによる川旅に打ち込む。これまでに日本の一、二級河川約200を漕破。さらに北米、ニュージーランド、ヨーロッパにまで活動範囲を広げている。長良川河口堰問題や川辺川ダム建設反対運動、吉野川可動堰問題などにかかわり、講演などを行う。

「2008年 『イギリスを泳ぎまくる』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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