香港旅の雑学ノート (新潮文庫 や 23-1)

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  • 新潮社
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  • Amazon.co.jp ・本 (336ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784101412016

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  • 沢木耕太郎「深夜特急・第一巻」のあとがきで、沢木と対談しているのが山口文憲。そしてこのシリーズ「旅の雑学ノート」の初出はダイヤモンド社。「地球の歩き方」はこのシリーズの後に生まれています。ある意味、地球の歩き方の原点となったのが旅の雑学ノートなのです。

    山口が滞在していた頃の香港は、まだイギリス領の時代。解体された九龍城が「犯罪の巣窟」「無法地帯」と呼ばれていた頃です。香港の住民は共産政権になった中華人民共和国から逃げてきた人たち。名作映画「慕情」の世界。いまのキレイで明るくなった香港とは似ても似つかない場所だったのですが、この本を片手に香港の町を歩くと、いまでもそんな時代の匂いを感じることができます。

  • 香港好きにとってはバイブルでしょう。

  • 1985年

  • 返還前の香港の風俗が書かれた本。看板、道の名前、人の衣服、飲み食い等々。何しろ幅広い。中華圏における色の良し悪しなども載っていて、町の中華屋が何故あの色の看板を出しているのか少し分かった。
    個人的には英語からの翻訳が、意訳、音訳、全く無関係に訳しているなど、一貫性がなく無茶苦茶なのが面白かった。慣れればどうにかなるんだろうか。
    当時はイギリスと中国の文化が交じり合いカオスだったようだが、現在はパワーのある都市になっている。何でも飲み込んでしまう強さかなと思った。

  • 読み返すと昔日の感あり。中国返還のせいばかりではなく、香港は短期間にずいぶん変わったんだなと思う。

  • よく調べたと感服するくらい香港についての雑学が、著者の独特の言い回しで紹介される。ただ、いかんせん80年代前半迄の内容なので情報が古く、現代の香港を良く知る人には過去との比較の愉しみがあるが、これから香港を調べようとする人には却って回り道になる。ナウい、という当時の流行語を使うセンスが古さを助長している感じもあった。

  •  沢木耕太郎「深夜特急・第一巻」のあとがきで、沢木と対談しているのが山口文憲。そしてこのシリーズ「旅の雑学ノート」の初出はダイヤモンド社。「地球の歩き方」はこのシリーズの後に生まれています。ある意味、地球の歩き方の原点となったのが旅の雑学ノートなのです。

     山口が滞在していた頃の香港は、まだイギリス領の時代。解体された九龍城が「犯罪の巣窟」「無法地帯」と呼ばれていた頃です。香港の住民は共産政権になった中華人民共和国から逃げてきた人たち。名作映画「慕情」の世界。いまのキレイで明るくなった香港とは似ても似つかない場所だったのですが、この本を片手に香港の町を歩くと、いまでもそんな時代の匂いを感じることができます。

  • 読み切ってはいないですが、いかがわしくて面白い

  • 初めての海外旅行をした香港で、この本は一番のガイドブックだった。広東語の基礎知識・香港人の暮らし・飲茶の流儀・交通情報などを、達意の軽妙な文章にまとめた山口の筆力は見事。生まれた時代が違うなら戦前の上海に暮らしたかったという山口は、香港で暮らした体験から真のコスモポリタンになったのだ。

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著者プロフィール

1947年生れ。パリを経て返還前の香港に暮らし異文化コラムを寄稿。79年刊行の本書は知られざる香港の姿を描いた画期的ガイドとして話題となり、旅行者のバイブルとなった。著書に『香港世界』(河出文庫)等。

「2021年 『香港 旅の雑学ノート』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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