海は涸いていた (新潮文庫)

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  • 新潮社
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感想 : 26
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  • Amazon.co.jp ・本 (558ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784101422220

感想・レビュー・書評

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  • 切ない…。途中で何回も泣きそうになった。

    こういう人物像が緻密で心理描写が上手い話は本当に好きだなぁ。事件の真相を解き明かす刑事物も大好きだけど、これは真相が見えてからが本番!といった形で、さらに上をいく面白さがある。

    主人公の格好良さよ…。刑事のやり切れなさよ…。ものすごく重いんだけど、だんだん何も知らない薫が憎くなってくるんだけど、主人公のその報われない結末すら受け入れざるを得ないほど、感情移入してしまって最後には愛しちゃう。

    あー、良かった。

  • 養護施設育ちでヤクザとつるんでいる伊勢孝昭が、生き別れた天才バイオリニストである妹が自分との関係が世間にしれて彼女の将来がだめにならないように、友人のかたきをうつついでに自らを処分しようとするストーリー。ハードボイルド物なので、そこそこ面白いのだが、後半の展開は腑に落ちず、作品全体としての印象は今ひとつ。でも映画になったみたいだね。

  • 昔読んだ本

  • 1998.6.25 読了

  • 240302

  • 病葉シリーズと並んで白川作品の一押し。カッコよかった。

  • 最初から最後まで暗澹たる雰囲気に包まれた作品。過去に追われ、死に場所を求めるかのような生き方をする主人公・伊勢孝昭。前半は暴力団絡みのハードボイルドかと思うような展開だったのだが、後半は主人公の過去が引き金となり、急展開する。

    天童荒太の『永遠の仔』、北方謙三のブラディ・ドール・シリーズに似た雰囲気を持つが、ハードボイルドともミステリーとも判然としない作品。

  • 切ない。
    死に場所を求めて生き続ける男の行方を見守るように読み終えました。

    一丁の拳銃から始まる物語。
    静かだが熱い男の物語。まさしくハードボイルドだ。

    夢や憧れを持って生きることの美しさ。
    追う者と追われる者が交わった時のドラマ。
    血を超えた絆。
    そして血の繋がった兄妹の再会への渇望。

    登場人物達の様々な思いが交錯する展開。
    一気読み間違いなし。

  • 悪くない。少し感傷的すぎるかな。。。

  • 暴力団関連会社の社長・伊勢には殺人の過去があり・・・
    ベタだろうが、既視感があろうが、こういう設定が大好物。
    伊勢と佐古が出会った辺りからは、もうヤバい。

  • いつもの白川さん特有、かっこつけた主人公が登場
    3章から半端なく面白くなります
    この方の小説は悲しいのが多いですね

  • 小手先のハードボイルド感

  • 「レ・ミゼラブル」の現代版。 過去に罪を犯した成功者。執念深く追う刑事 etc... 以前読んだ「天国への階段」は「モンテクリスト伯」だったし、 実にわかりやすい作家だ。 もちろん褒めてるんだ。だって面白いもん。

  • 数奇な運命により、ヤクザな世界に身を置く主人公ではあるが、その生き様が格好良く、そして切ない。周りで彼を助ける人たちも好感が持てる。そして、彼を追い詰めていく警察側にも好感を覚えた。ラストは涙を流さずにはいられなかった。とてもいい作品だったと思う。

  • <poka>
    小説の作りとしては「天国への階段」と同じ感じ。
    1巻で完結するので、こっちの方がおすすめ。

    <だいこんまる>
    天国への階段の3冊はムリだけど、こっちは挑戦してみますぅ。

  • (ちょいネタバレ)
    典型的なハードボイルド、なのかしら。
    今現在のワタシの中のハードボイルド基準はブラッディ・ドールシリーズあたりなのですが。

    前半、ダラダラと同じエピソードなどが繰り返されて、正直退屈でありました。
    似たようなことを書き連ねるならば、哲郎と薫の再会場面などを入れて欲しかったですよ……@@
    あれだけ主要人物なのに、顔も合わせないって。え、このすれ違い加減がハードボイルドですか。

    登場人物が全員びっくりするくらいイイ人ばっかり。
    これを読む限り、確かに哲郎の人生は皮肉で哀しいものではありましたが、非常に人には恵まれた人生だったなあ、と。

    刑事さんが哲郎とその周辺に気付き始めるあたりから俄然面白くなりました。
    最後、計画を決行するあたりはハラハラ。
    哀しい結末があるからこその内容。

  • かなり硬質のハードボイルド。主人公の出自から犯罪にいたる経緯、そして結末までかなり読ませる構成だ。
    ただ、前半は少々冗長な感じがして、クライマックスにいたるまで読み手の意識が集中できなくなる可能性がある。自分だけかもしれないが...。


  •  迫力

  • 成り上がっていく感じがとてもいい。

  • 出てくる登場人物みんながいい人だった

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