幸福な朝食 (新潮文庫)

著者 :
  • 新潮社
2.94
  • (16)
  • (60)
  • (256)
  • (80)
  • (19)
本棚登録 : 1153
感想 : 107
本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています
  • Amazon.co.jp ・本 (307ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784101425115

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
絞り込み
  • 気がついたときにはもう
    崩れていて、壊れていた。
    もう最初から壊れていたのかも。
    こんなはずじゃなかっただろうに、志穂子が報われない。

    これがデビュー作だなんて、、
    乃南さんさすが。

  • 志穂子が周りを見下す性格というのもあって感情移入できなかった。
    ただ、あまりにも不幸というか、やることなすこと裏目に出ている感じが可哀想ではあった。
    もう少しポジティブに、全ての因果関係は自分の責任だと思って、失敗から学んで生きられたら幸せになれたのかな、と思う。

    弓子の死や、伊吹との関係性など、ところどころに謎が散りばめられていて、最後に回収してくれる。

  • 太陽と月、あるいは光と影か。月は太陽を羨んでいるのか。太陽がなければ月は輝かず、また影もできない。谷がなければ山もできず、不幸か幸福かはそれを理解しているか否かのちょっとした違いに過ぎない。

  • 暗くて悲しい小説は嫌いではないけど、これは救いようがなくてかわいそすぎる話。最初はまだ良かったのに、だんだんドツボにはまってゆく。
    志穂子は何度でも不幸から逃れる機会があったが、経験から何も学べなかったのが最後まで残念。途中から心の描写にあまりシンクロできないくらい、異常になっていく。

  • 狂気。怖かった。
    プロローグから幸せな結末は望めないのじゃないかなぁと思いつつ、引き込まれるように読みました。
    主人公のこんなはずではなかったのに、という思い、なかなかあきらめられない自分への自信、凡人はどこかでそれに折り合いをつけて生きていくのでしょうが、あまりにもその思いが強いと思い切ることが出来ないのでしょう。その不器用な生き方が哀しいと思いました。
    若い時ではなく“今”読んだから余計に身につまされたのかもしれません。

  • 壊れていくところがコワイ・・・

  • 主人公・志穂子は華やかな芸能界を夢見て上京したが、大人気美人女優マリコと瓜二つな顔のせいで、女優としては全く芽が出ず、地味な人形使いになった。
    とても寂しく不幸な生活を送っているが、孤独と嫉妬の中で、段々と狂気の世界に入っていき…。
    徐々に狂っていく描写が怖かった。読後感が暗すぎてスッキリしなかった。

  • 主人公が壊れてく様が怖い。

  • 瀬尾まいこさんの「幸福な食卓」と勘違いして購入w
    間違えちゃったけど、おもしろかったので結果オーライ☆

  • 乃南アサ初読。
    サスペンス? ホラー? 苦手なので、それを知らずに読み出したため読み進めている最中と読後にひいいってなりました^^;こんな怖い話だったとは‥‥。主人公の性格の悪さがまずインパクト。さらに結婚と出産への蔑視と孤独感と母性本能の狭間で狂う主人公とその周囲のどろどろがすごかったです。

全107件中 1 - 10件を表示

著者プロフィール

1960年東京生まれ。88年『幸福な朝食』が第1回日本推理サスペンス大賞優秀作となる。96年『凍える牙』で第115回直木賞、2011年『地のはてから』で第6回中央公論文芸賞、2016年『水曜日の凱歌』で第66回芸術選奨文部科学大臣賞をそれぞれ受賞。主な著書に、『ライン』『鍵』『鎖』『不発弾』『火のみち』『風の墓碑銘(エピタフ)』『ウツボカズラの夢』『ミャンマー 失われるアジアのふるさと』『犯意』『ニサッタ、ニサッタ』『自白 刑事・土門功太朗』『すれ違う背中を』『禁猟区』『旅の闇にとける』『美麗島紀行』『ビジュアル年表 台湾統治五十年』『いちばん長い夜に』『新釈 にっぽん昔話』『それは秘密の』『六月の雪』など多数。

「2022年 『チーム・オベリベリ (下)』 で使われていた紹介文から引用しています。」

乃南アサの作品

この本を読んでいる人は、こんな本も本棚に登録しています。

有効な左矢印 無効な左矢印
宮部 みゆき
乃南 アサ
乃南 アサ
宮部 みゆき
有効な右矢印 無効な右矢印
  • 話題の本に出会えて、蔵書管理を手軽にできる!ブクログのアプリ AppStoreからダウンロード GooglePlayで手に入れよう
ツイートする
×