鎖(下) (新潮文庫)

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  • Amazon.co.jp ・本 (392ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784101425320

感想・レビュー・書評

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  • シリーズ物なので買った一冊。

    拉致された刑事の話

    事件が解決するまでスピード感はなかったが、緊張やドキドキが続いた。

    あの気の強い主人公がだんだん心が折れて行く様子がちょっとショックだった。
    そして怒りの対象がだんだん犯人から自身の仲間にまで移って行く様子は、なんとなくわかる気がする。

    主人公と元相棒の信頼関係は感動した。
    この信頼が主人公が心折れるのを食い止めたと思う。

    主人公と元相棒がまたコンビを組んで事件解決してくれないかなと思った小説でした。

  • 最後までドキドキした。
    上下通して殆ど音道は監禁中。

    音道だけでなく、犯人達も、音道を救出したい警察も鎖に雁字搦めになってるみたいで、身動きが取れない。ギシギシしながら話は進む。

    能天気な星野はちゃんと最後までクソなセリフを言い放ってくれるし、警察を辞めるなんて選択肢1ミリも考えず、「え?なんで僕が辞めなきゃなの?」なんて言いそうだ。

  • 女刑事 音道貴子シリーズ「鎖」を読みました。
    今回は音道刑事が拉致されてしまいます。
    その心の中や周りの人間模様などが描かれていて、とても面白いです。
    音道刑事のとても素直な そして強い人間性に惹かれてしまいます。
    このシリーズは順番に全て読みたいと思います。

  • **「鎖」: 乃南アサの音道貴子シリーズに見る緊迫の物語と深い人間描写**

    Audibleを通じて「鎖」上下巻を耳読みし、乃南アサの音道貴子シリーズの魅力に改めて引き込まれました。この作品は、読者を一瞬たりとも解放しない緊迫したシナリオと、複雑に絡み合う人間関係が特徴です。物語は、星野刑事の問題行動、堤健輔の自己中心的な振る舞い、中田加恵子の辛苦に満ちた人生といった、心をざわつかせる出来事で満ちています。

    それにもかかわらず、物語の核となるのは、昂一の温かみのある人柄、滝沢刑事の団結力、音道刑事の揺るぎない意志の強さです。これらの光るようなキャラクターたちは、暗い展開の中で読者に希望を与え、物語を通じて強烈なカタルシスを提供します。

    オーディオブックのナレーションもこの作品の魅力を一層引き立てます。一人の声優が見せる多彩な声色は、登場人物たちを生き生きと描き出し、聴く者を飽きさせません。そのため、物語に深く没入することができ、最後まで引きつけられます。

    「鎖」は乃南アサの音道貴子シリーズの中でも、特に心理的な緊張感と人間ドラマが際立つ作品です。次回作への期待も高まる、非常に充実した読書(聴き)体験を提供してくれます。

  • Rさまオススメ本の下巻。
    昨夜から一気読み!続きが気になって止まらなかった。
    ずっと縛られてて、なかなか助けも来てくれなくて、ほんとにもどかしい思いをしましたが、
    この苦しいところを読みきった分、最後の爽快感がたまりませんでした。

    滝沢さんが必死に助けようとしているのに、なんであのおやじなの?ってところはちょっと切なかった。もっとちゃんと見てあげて!という感じ。
    星野は最後までほんとに大バカ者でサイテー。最後はスッキリ‼️

    早くちゃんと立ち直って普通の生活を取り戻してほしいと思いました。
    乃南さんすごいなぁ。

  • 音道貴子刑事シリーズ、
    はらはらドキドキした。くじけない強い精神に
    応援した
    だいぶ前に読んでほとんど忘れてるけど
    夢中になって読んだことだけは覚えてる。

  • 一気に読んでしまいました。
    滝沢さん、いいわあ〜。

  • 音道巡査が救出されるまでの捜査の様子・以前コンビを組んだ滝沢の心情、彼女の犯人グループと自分の属する警察組織の間を揺れ動く心が交差していやがうえにも緊張感が高まって来ます。
    救出された後の滝沢とのやりとり・・やっぱり彼女は刑事だったんだと納得!それにしても滝沢の音道に対する感情が「-女にしておくのは、もったいねえな」とは・・・

    • honno-遊民さん
      lalamama1さんに触発され、『鎖』を16年ぶりに読み返しています。音道の監禁シーンしか記憶になく、初読の感覚で読み始めました。いずれ、...
      lalamama1さんに触発され、『鎖』を16年ぶりに読み返しています。音道の監禁シーンしか記憶になく、初読の感覚で読み始めました。いずれ、レビューを。
      az-azmyさんから、紹介のお礼のコメントが届きました。今後ともよろしく。
      2016/09/14
  • 読む順番を間違った。
    「凍える牙」の次が
    「鎖(上・下)」そして
    「風の墓碑銘(上・下)」だわ。

    今回はおっさん滝沢刑事の
    不器用ながら暖かい場面が多かった。
    私はたぶん。。。残念ながら
    おっさん刑事と同じ世代なので
    こういう人は嫌いじゃ無いけど、
    若い女性からしたらいやかしらね。
    頼りがいと優しさがあれば
    良いと思うけど・・・公務員だし(笑)

    身勝手な星野刑事(同僚)
    こういう奴居る居る。
    ぎゃふんと言わせてやれば良いのよ。
    (ギャフンなんて今時言わないか?)
    と思いながら週末に一気に2冊読破。

  • 下巻はまるっと監禁された貴子の犯人たちとの駆け引きや、救出作戦でした。もう限界に近い貴子も、助ける方の滝沢も、私も焦れに焦れました。下巻のクズは堤と加恵子の育ての両親でした。まさか、彼女にあんな壮絶な過去があったとは……。無事に救出されると判っていても、やはり、その場面ではほっとして滝沢の不器用な優しさにもニンマリ。次の巻からは昂一さんの出番ももっと増えるといいなあ。

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著者プロフィール

1960年東京生まれ。88年『幸福な朝食』が第1回日本推理サスペンス大賞優秀作となる。96年『凍える牙』で第115回直木賞、2011年『地のはてから』で第6回中央公論文芸賞、2016年『水曜日の凱歌』で第66回芸術選奨文部科学大臣賞をそれぞれ受賞。主な著書に、『ライン』『鍵』『鎖』『不発弾』『火のみち』『風の墓碑銘(エピタフ)』『ウツボカズラの夢』『ミャンマー 失われるアジアのふるさと』『犯意』『ニサッタ、ニサッタ』『自白 刑事・土門功太朗』『すれ違う背中を』『禁猟区』『旅の闇にとける』『美麗島紀行』『ビジュアル年表 台湾統治五十年』『いちばん長い夜に』『新釈 にっぽん昔話』『それは秘密の』『六月の雪』など多数。

「2022年 『チーム・オベリベリ (下)』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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