結婚詐欺師(上) (新潮文庫)

著者 :
  • 新潮社
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  • Amazon.co.jp ・本 (302ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784101425337

作品紹介・あらすじ

橋口雄一郎は40代のプロの結婚詐欺師。カツラ・洋服・職業・車を使い分けて変身、女性の心理を逆手に取る巧みな話術で誘惑し、金をだまし取っていた。東京・小滝橋署の刑事、阿久津は偶然かかわった結婚詐欺の被害届から、プロの匂いを感じ取り捜査を始めた。やがて松川学という前科者が浮上、身元の確認に追われる。一方、橋口はゴルフ練習場で見つけた女性に次の狙いを定めた-。

感想・レビュー・書評

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  • 評価は5.

    内容(BOOKデーターベース)
    橋口雄一郎は40代のプロの結婚詐欺師。カツラ・洋服・職業・車を使い分けて変身、女性の心理を逆手に取る巧みな話術で誘惑し、金をだまし取っていた。東京・小滝橋署の刑事、阿久津は偶然かかわった結婚詐欺の被害届から、プロの匂いを感じ取り捜査を始めた。やがて松川学という前科者が浮上、身元の確認に追われる。一方、橋口はゴルフ練習場で見つけた女性に次の狙いを定めた―。

  • この作者は、どうしてこんなにも女性目線・男性目線 両方の描写が上手いのか。と、この作品しか読んでないのに思った。
    本を読んだのに、映像の感覚が残る。
    下巻も楽しみ。

  • プロの結婚詐欺師、橋口雄一郎と詐欺事件を追う阿久津刑事。詐欺の手口というものに興味津々で読んだ。面白い。下巻も楽しみ。

  • 90年代前半、つまり平成初期のバブルピークと思わしき東京が舞台。現在から約30年前、つまりちょうど1世代前の話。

    携帯はあるがポケベルもまだ現役。ローバーの乗用車が高級車として販売されている。水商売の女性はタバコを吸い、飲酒運転も一般的。インターネットはなく、メジャーなプロスポーツはプロ野球と大相撲。30代半ばから40前後の主要登場人物は1955年〜60年ごろに生まれている模様。PCは存在しているが、30代以降のおっさんにとっては面倒なものの模様。東品川と鮫洲の間のシナネンのゴルフ練習場がマンションになる前の時代。

    インターネットと携帯の普及によって、情報伝播の経路や、仕事の進め方がこんな変わったのかということに気がつかされる。

    上巻は、結婚詐欺師と騙される女性達、詐欺師を追いかける警察官の行動を詳述。上述の世の中の変化はさておき、詐欺師の女性に対する接し方の描写は驚異的。おもしろく聴き進めた。

  • あらすじ
    橋口雄一郎は40代のプロの結婚詐欺師。カツラ・洋服・職業・車を使い分けて変身、女性の心理を逆手に取る巧みな話術で誘惑し、金をだまし取っていた。東京・小滝橋署の刑事、阿久津は偶然かかわった結婚詐欺の被害届から、プロの匂いを感じ取り捜査を始めた。やがて松川学という前科者が浮上、身元の確認に追われる。一方、橋口はゴルフ練習場で見つけた女性に次の狙いを定めた-。

  •  稀代の結婚詐欺師とそれを追う刑事の様を描いた長編小説。
     著者はこの作品の約半年前に発表した「凍える牙」で直木賞を受賞している。
     本編はその上巻。ようやく事件の概要と結婚詐欺師と繋がりのある人物を特定できたところまでが描かれている。主人公は恐らく刑事だが、本編ではどちらかというと詐欺師の駆け引きテクニックが細やかに描かれている印象。人間の心理を巧みに利用する話術、動態はさすがの一言。ひとえに頭の回転の速さがなせる業であり、脱帽してしまう。

  • 初めての作者の本。
    ホントにこんな手口でだまされるのか?って
    思ったけれど、思いつめたらこうなるんだろうか。
    カツラと眼鏡で見た目の年齢が10歳ぐらい変えれるって
    いうのも面白い。
    自分がだまされた男が冴えない禿げ頭だったら
    余計に落ち込むというのも分かる気がする。
    詐欺師って単に見つけただけじゃ捕まえられないのかな?
    どうやって捕まるのか、楽しみ。

  • 結婚詐欺師、橋口雄一郎....はたから読んでいる私から見れば、200%胡散臭い男なんだが、次から次へと引っかかる女性たちに???となる。しかし心の隙間があったり、「自分がまさか詐欺なんて」なんて思っていると同じような目に遭うのかも、と心を引き締めた!そうこうしているうちに、キーパーソン江本美和子が現れて、物語が動き出す、ところで下巻へ~

  • 橋口と女たちのやりとりがハラハラして面白かった

  • 感想は下巻で

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著者プロフィール

1960年東京生まれ。88年『幸福な朝食』が第1回日本推理サスペンス大賞優秀作となる。96年『凍える牙』で第115回直木賞、2011年『地のはてから』で第6回中央公論文芸賞、2016年『水曜日の凱歌』で第66回芸術選奨文部科学大臣賞をそれぞれ受賞。主な著書に、『ライン』『鍵』『鎖』『不発弾』『火のみち』『風の墓碑銘(エピタフ)』『ウツボカズラの夢』『ミャンマー 失われるアジアのふるさと』『犯意』『ニサッタ、ニサッタ』『自白 刑事・土門功太朗』『すれ違う背中を』『禁猟区』『旅の闇にとける』『美麗島紀行』『ビジュアル年表 台湾統治五十年』『いちばん長い夜に』『新釈 にっぽん昔話』『それは秘密の』『六月の雪』など多数。

「2022年 『チーム・オベリベリ (下)』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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