しゃぼん玉 (新潮文庫)

  • 1991人登録
  • 3.86評価
    • (228)
    • (320)
    • (271)
    • (33)
    • (5)
  • 315レビュー
著者 : 乃南アサ
  • 新潮社 (2008年1月29日発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (326ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784101425467

この本を読んでいる人は、こんな本も本棚に登録しています。

有効な左矢印 無効な左矢印
東野 圭吾
湊 かなえ
東野 圭吾
有効な右矢印 無効な右矢印

しゃぼん玉 (新潮文庫)の感想・レビュー・書評

並び替え:

表示形式:

表示件数:

  • 身近な大人に不信感を抱きつつ、日々を生活していた少年が、突如非行に走り、自暴自棄になってしまい、行き着いた先が宮崎県のとある村である。都会と違い、村特有のお節介などにより、少年は村人と接していくうちに、鬱蒼としていた気持ちが一歩前に進みだした心情の変化を感じられ、非行に走り、罪を犯した少年、精神的にも歯車が狂っていたはずなのに、それらを邪険にせずに迎え入れてくれた村人の懐の大きさに感動。帰れる場所、包み込んでくれる人がいることが荒んだ心を修復させ、人の心に染み入るのを感じさせたものである。

  • 素直に素直に泣けました。あまり本を読めたことの無い私でも、しっかりストーリーに入り込めた本です。最後自分があんなに泣くとは全く思っておらず、止まらない涙に驚きました。

    主人公・翔人の身勝手な言動には常にハラハラ。ただ、育ってきた過程を知っていく中で、周りの環境がいかに影響を与えていくかを知り、その後の人との出会いも大きいと感じた。
    翔人が婆さん、村の人達と出会えたことに感謝。未来が明るくあって欲しいと願うばかり。

  • 帰る家も頼る家族も仕事も何に一つ持っていない
    ただ漂うようしゃぼん玉のように生きてきた翔人。

    そんな翔人にとって温かく何品もある食事、シーツのかけられた布団、汗水垂らして働いた後のご飯やお風呂、どれも当たり前の事の様だけど穏やかで幸せの象徴に感じられたと思う。

    スマ婆ちゃんやシゲ爺、村の人たちとの愛のある温かい生活の中で徐々に変わっていく翔人の心の変化が丁寧に描かれています。

    自分を想ってくれる人、自分が想う人、帰る場所が出来ると人はこんなにも変わる事が出来る。良かったね翔人。

    ☆.。.:*・゚☆.。.:*・゚☆.。.:*・゚☆.。.:*・゚☆.。.:*・゚☆.。.:

    田舎って良いですね。描写が上手くて、自分も一緒に住んでいるように感じられました。

  • 人を改心させるのは、結局北風ではなく太陽。
    素の優しさに触れたとき、人は初めて償おうとする気持ちになるのだろう。
    物語もきれいにまとまっていて素敵な作品でした。

  • 自暴自棄で何をやっても長続きしない、主人公の伊豆見翔人。
    ひったくりや強盗を繰り返し、遂に人を殺めてしまう!?



    ヒッチハイクをし、逃げるようにしてたどり着いた九州の田舎の村で出逢ったおスマばあちゃんや村の人々は都会に住む翔人にとって、今まで会ったどんな人とも違っていた。




    自然に囲まれた、時代に取り残された様な小さな村での近所の人達との交流で翔人の心が少しずつだが変化していく、、、、


    シゲ爺の野良仕事を手伝う翔人は人のせいにしない、今あることから逃げないという事を学ぶ。
    しかし、自堕落な生活を長年送ってきた翔人はすぐには公正できない、、、


    味気ない容器に包まれているコンビニ弁当ばかり食べていた翔人、素朴で温かな手作りのご飯を食べ、汗水流して働く事の心地よさを知る。


    当たり前の事を忘れていたなってはっと気づかされる一冊。



    ボウはええこというおスマばあちゃんの優しさにじんわり心があたたかくなった。



    根っからの悪人なんて何処にもいないんじゃないか、、、
    愛情によって人はこんなにも変われる。


    一人の少年の再生を描いた、あったかくて、読んだあと清々しい気持ちにさせてくれるそんな物語☆

  • 親からも見捨てられ、通り魔や強盗障害を繰り返す無軌道な若者・伊豆見翔人は、逃亡途中で宮崎の山村にたどり着く。成り行きから助けた老婆スマの家に滞在することになった翔人は、近所の老人シゲ爺の野良仕事を手伝ううちに村の暮らしに馴染んでいくが…。現代の若者の“絶望感”をこまやかな心理描写で描き出す傑作長篇サスペンス。

  • 主人公がなぜ札付きの悪になったのか?田舎で出会った老婆はなぜ一人暮らしなのか?この一見何の脈絡も無さそうな2つが物語の中でうまくシンクロする。流れだけみたら「田舎=都会で傷ついた者を優しく包み込む場所」的ステレオタイプのイメージを想像する。しかし本質はそうじゃない。都会も田舎も、どちらも人を変える力を持っている。ただ、それを良く変えるのか、悪く変えるのかを決めるのは、結局「人」。

  • おスマじょうとシゲ爺がすごく素敵。
    こんなあたたかい人たちと一緒にいられたらいいなと思った。

  • ちょっと濃く作ってしまったカルピコの多めに入れた氷とコップにつく水滴が流れて溜まった木製の机。

  • 初・乃南アサ。昨年映画化された作品の原作だが、映画は未見。
    この作品をひと言で言うと、「道を踏み外した青年が田舎の人々に触れて更生する話」。
    これだけ聞くと陳腐すぎるほど王道。だからこそ、きちんと先を読み進めさせるのはすごい。
    各登場人物をきちんと掘り下げ、描写することによって現実感を生み、「もしかしたら、こういうことあるかもしれない」と思わせる。
    内容は期待通りに進むので意外性はないが、終始著者の人間に対する温かい眼差しを感じて心地のいい作品だった。

全315件中 1 - 10件を表示

しゃぼん玉 (新潮文庫)を本棚に登録しているひと

しゃぼん玉 (新潮文庫)を本棚に「読み終わった」で登録しているひと

しゃぼん玉 (新潮文庫)を本棚に「積読」で登録しているひと

しゃぼん玉 (新潮文庫)の作品紹介

女性や老人だけを狙った通り魔や強盗傷害を繰り返し、自暴自棄な逃避行を続けていた伊豆見翔人は、宮崎県の山深い村で、老婆と出会った。翔人を彼女の孫と勘違いした村人たちは、あれこれと世話を焼き、山仕事や祭りの準備にもかり出すようになった。卑劣な狂犬、翔人の自堕落で猛り狂った心を村人たちは優しく包み込むのだが…。涙なくしては読めない心理サスペンス感動の傑作。

しゃぼん玉 (新潮文庫)のKindle版

しゃぼん玉 (新潮文庫)の単行本

しゃぼん玉 (新潮文庫)のAudible版

ツイートする