犯意 (新潮文庫)

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  • 新潮社 (2011年1月28日発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (562ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784101425504

犯意 (新潮文庫)の感想・レビュー・書評

  • 12の短編からなる。それぞれの短編の後に、弁護士が事件について解説するという特異な構成。フィクションのはずの小説が、弁護士の解説によってリアルな事件へと迫ってくる。それゆえか、読後感は重い気持ちに苛まれる。子供の虐待の話は、特にストーリー自体、読むのを中断したくなるが、これも今や現代社会の深刻な問題ということか。

  • 短編小説→弁護士の解説
    という、新たな試みの書。
    物語の中の事件の解説をするのが目的だと思われるので、いつもの乃南作品と比べて内容は薄いが、現実にそのような事件が起きたらどうなるのか考察するのは面白いと思う。

  • 乃南アサが書く12話の犯罪短編に、法の専門家が解説を加えるという本。
    ストーカー、安楽死、強姦致傷、DVなどなど、様々な犯罪について書かれています。
    乃南アサのこわい所は、「本当にありそう」と思わせる能力。解説がついているので余計なのかもしれませんが、この人の書く人間は普通で怖い。

    基本的には加害者目線の話が多かったのですが、DVを受けている妻が身代わりに娘を差し出して娘が殺された話では、最終的にざまあみろ的な気持に自分もさせられました。
    感情移入が容易にできてしまう怖さがこの本にはあります。

    ただ迷惑行為の判例なのかただの例なのか、「キャバクラに牛の臓物を持ち込んでテーブルで焼く」というのは意味がわからなかったw
    実際にあった事件だとしてもそうじゃなくても発想がぶっとんでいる。。

  • ---
    些細な出来心だった。偶然と勢いが重なって、罪は増殖していく、雪だるまが転がるように--。最初はとてもいい人だった。気を許し、好きになった頃から、おもむろにヤツは本性を現しはじめた--。普通の人が犯罪に手を染めてしまう瞬間。哀しくて、やりきれなくて、そして甘美でエキサイティング。弁護士の解説を各編に付す新しい形式の犯罪小説集。12の傑作ノワールが心を震わせる。

  • 救いようのない犯罪ばかりで面白くない。解説されてもなあ・・・

  • 些細な出来心だった。偶然と勢いが重なって、罪は増殖していく、雪玉が転がるように──。最初はとてもいい人だった。気を許し、好きになった頃から、おもむろにヤツは本性を現しはじめた──。普通の人が犯罪に手を染めてしまう瞬間。哀しくて、やりきれなくて、そして甘美でエキサイティング。弁護士の解説を各編に付す新しい形式の犯罪小説集。12の傑作ノワールが心を震わせる。

  • この本は普通の小説とはちょっと違う。
    どこが違うかというと、12のさまざまな事件にまつわる短編があって、その後その事件を陪審員としてどう読み解くかという事を書かれているんです。

    それにしても相変らず乃南アサさんは容赦ない。
    ここまでひどい事する?くらいの残虐な犯罪が次々と登場。
    しかもそのどれも「ありそう」と思えるのが恐い。

    失業の末リストラに合わせた職場に盗みに入り放火、殺人。
    幼児虐待する妻と無関心な夫。
    宗教の観念によって死んだ父親を生きていると言い張る。
    ストーカ、DV・・・。

    どこでもありそうで、乃南アサさんが書くと面白い。

  • ミステリー作家と法律家のコラボというこの本。

    12の短編の後に、その作品で描かれた犯罪の法的解釈が付いているのですが・・・
    個人的にはいらないのでは?と思いました。
    逆に言うと、法律で説明できるように書かれているような気さえして・・・
    乃南アサさんは好きな作家さんの一人ですが、なんとなく物足りなさを感じました。

  • 新聞の三面記事によくある事件を、乃南さんのスパイスを加えたストーリーにして、弁護士の法解説が付くという贅沢な一冊。
    誰でもなる可能性がある裁判員制度。選ばれてから慌てるのではなく、この本で基本的なことは知っておこう。

  • 小説+法解説というちょっと新しいスタイルの一冊。
    作者によると、裁判員制度の開始により当事者でなくても犯罪と関わることになるかもしれないから、ある程度の知識と心の準備をしておくことが必要だと。
    移動中の暇つぶしとして持って行きましたが、おもしろくて往復の移動中に読み終わりました。
    法解説のために書かれたような話もあったけれど、さすが乃南アサでぐいぐい引き込み読ませてくれました。
    「あいつの正体」「その日にかぎって」あたりがよかった。
    法解説もわかりやすく、興味深く読めた。心理状況も裁くポイントになるということで、小説というスタイルがとてもマッチしていたと思う。もっと続編希望。

  • 法律解説を読んだ後,もう一度同じ話を読んで確認したくなる。 この本はいつあなたも裁判官になるかわからない今の時代にぴったりの一冊。

  • 2012/04/21-23:42 久しぶりに途中でやめた。つまらない、腹が立つ。

  • 小説といえるか?どれかというと判例集か。
    読者に事件の提示をし、弁護士による説明と裁判での落としどころを示している。

    幼児虐待を扱っている「泣いてばかりの未來」は読む人書く人解説する人みんなが心苦しく、また不快になる。
    他にもDV、共犯の程度、疑わしきは被告人の利益になど。

    辛く、面倒くさい例が多いが、裁判員制度に興味があれば読む価値あり。

  • うーむむ。

    短編上手の乃南氏の作品に、弁護士が解説を付ける新しい試み。
    なんだか面白そう!!

    と、思ったがその実、解説を付けやすいようにあとから短編がついて来たの?
    というくらい、短編の出来があまりに平凡。

    単に犯罪の経過をなぞっている感じで、肝心な短編のキレがない。
    オチが甘くてあたりまえ、の、作りにしか見えなかった。

    短編としてフツウに書いていただき、
    いやあるいは既存の作品のうち、該当作品に解説をつけた方が良かったのでは?
    解説が控えているために短編の味を殺してしまったように思えた。

    本当に、残念だった、

  • 裁判員制度の導入により、一般国民が凶悪犯罪に裁判員として関わる機会が増加することを踏まえて出版された、犯罪小説と法制度解説をセットにした短篇集。
    犯罪・事件をごく普通の人が犯罪を犯す事になる経緯を扱った短編小説と、その犯罪を刑法の観点から解説する弁護士との合作。
    日常生活を送る主人公が犯罪を犯すまでのシーンを短編小説として切り取った作品と法的な解説がセットになることで、サスペンス小説、刑事モノ小説を読むより、ずっと身近で不安感を感じるものになっている。出版企画としても興味深い。秀逸な試みだ。

  • 裁判員裁判に向けた弁護士の解説付き短編集という、一風変わったら作品。
    裁判員裁判が始まった今、誰もが様々な事件を裁かなければならない瞬間がやってくる可能性がある。そんなとき、自分ならどうするか?
    普通に小説として読んだ後、弁護士の解説で現実に引き戻される。

  • 犯罪例の後に、起こった犯罪がどういう裁かれ方をするのかを、判例を交えて解説してある本。
    短編の犯罪が結構身近なものもあってヒヤリとする。
    裁判員制度で選ばれた時の心の準備用とのこと。

  • 短編とその事件に弁護士の解説がつく。
    というフレーズに惹かれて読んだものの、短編が個人的にはあまり魅力を感じられませんでした。

  • 犯罪短編小説の後に法解釈の解説が付いたちょっと変わった一冊。
    小説として加害者や被害者といった登場人物に感情移入しながら読んだ後に、リアルな法解釈でもう一度物語を見直していくと、また違った面白さが出てくる。
    ただの事例などよりすごく身近なものとして法を感じ、学べた。

  • 一つの話毎にどんな犯罪でどんな刑罰になるのか解説が付いている。私はサクサク読みたかったけれど、この難しい法解説が結構テンポを悪くしていた気がする。小説の内容はそこそこ面白いものが揃っていた。特に良く似た事件が記憶に残っている「パパは死んでいない」や、自分は経験する事がないであろう「なりすまし」が面白かった。

  • 新聞に載っている、よくあるニュースを乃南さんが書いたら、こんなに極上の短編集が出来上がる。
    どんな小さな事件にも人それぞれの行動や思いがあるのだから、こうして小説になり得るんだよなぁ。
    弁護士の説明付きってのも新しくて、興味深かった。

  • あんまり面白い!という類いのものではなかったなあこれは。
    短編そのものはオチがあってないような感じで終わるのがほとんどなので、小説としては物足りない。ただそこにつく弁護士の法解説がメインのようなものだから、まあこんなものかとも思う。

  • ミステリーの短編に、弁護士による解説が付いています。
    面白かったー。こういう犯罪は、こういう罪になるって具体的に解説されるのは面白いなぁ。シリーズ化してないのかしら。

  • 短編と、その犯罪の法的な説明

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