くますけと一緒に (新潮文庫 あ 19-2)

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  • 新潮社
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  • Amazon.co.jp ・本 (277ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784101426020

感想・レビュー・書評

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  • 最後のところ以外はホラーって感じはしなかったな。

  • 再読。
    新井さんの中で「おしまいの日」と対になっているという作品。
    「おしまいの日」を読んだんでその流れで読み直しました。
    なんていうか、いいよね。ラストが好き。
    裕子さんが成美ちゃんにとって「いい人」でいるのはわかっていたけど、晃一おじさんの変化がすごくよくって、それがなんだか読んでいてうれしい。
    晃一おじさん、ほんっとに裕子さんのことが好きなんだなぁって。そして公平に物事を見れる人だなぁって。
    あと、ラスト成美ちゃんの中で鐘がなるところがすっごく好き。私の中でも鐘がなりました。リンゴーンって☆
    あ、くますけが成美ちゃん守るとこも好き。あれ、ぬいぐるみが好きな人にはたまらない描写だよ(笑)

  • 引き取ってあげる・世界観を保ってあげるという好意、気づかいに対する反応が、表面的な感謝から戸惑いを経て明確な好きへと変わる過程にある、独特な感性を持つ10歳の少女の独特でみずみずしい驚きが、スッと頭に入ってくるユニークな文体で描かれていて面白かった

  • お母さんとお父さんが、クマスケに殺されるほど悪いことをしたとは思えない。クマスケが保身のために殺したならホラー、女の子がそう思い込んでるだけなら悲劇。

  • '93.8読了。
    家にいるぬいぐるみの視線が気になる。当時の読書メモを見ると、この頃は素子姫とか呼んでいたらしい。ふぁんろーどの影響か。

  • 十数年前ぶりに再読終えて私、こう思った。
    独特な、文面の、書き方。
    ちょっとくどいかも。
    でも……きらいじゃ、ない……かも。

    パパママの心理描写がないので、結婚して子供ができてから読むとパパママの扱いに口を挟みたくなるとこもあるけど、悪役に徹しているからすんなり物語として成り立っているのだと理解しておく。

  • 最後まで読んでもそんなにホラーとは思えなかった。嫌いだった両親の死。新しい家族の絆を深めていく物語。そこにぬいぐるみの存在が大きく関わってくるのだが。怖いと思う人ももちろんいると思う。

  • 新井素子さん独特のホラーモードたっぷりでうすらコワい作品です。
    あとがきにある旦那様の感想が(「ぬいは今日も元気です」を書いてらっしゃる新井さんを想像すると)うなずけます。

  • 染み込んでくるような、そんな話。

  •  小学校4年生の成美は、いつもくますけという名前のぬいぐるみを肌身離さず、周りからは変わった、扱いにくい子どもだと思われている。また、くますけと会話をする成美を両親も好ましく思っていなかった。そんな成美をいじめていた葉子ちゃんは交通事故に遭い大けがをし、さらに両親も事故で死亡した。親戚からも変わった子だと思われていた成美を、母親の親友だという裕子さんが引き取りたいと申し出て、成美の新しい暮らしが始まるが……。

     ぬいぐるみ好きにはたまらない、いや、主人公の成美に共感しすぎて辛い(笑)作品です。サイコホラーというか、精神的な面でかなり揺さぶられる感じです。
     成美とくますけとのまさに一心同体というか、いや、くますけは立派な成美の保護者で成美に意見できる唯一の存在というか、なんというか。ぬいぐるみさんにも人格(いやぬい格)があると信じている新井素子さんだからこその小説だなぁと思います。

     実は、新潮文庫版が出てすぐに購入して読んだので、今回は再読ですが、親になってから読むと、また親目線でムムムッ(笑)と思ってしまったのです。

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著者プロフィール

1977年「わたしの中の・・・・・・」が奇想天外新人賞佳作に入賞し、デビュー。以後『いつか猫になる日まで』『結婚物語』『ひとめあなたに・・・』『おしまいの日』などを発表。1999年に発表した『チグリスとユーフラテス』が第20回日本SF大賞を受賞。

「2022年 『絶対猫から動かない 下』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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