博浪沙異聞 (新潮文庫 か 31-1)

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  • 新潮社
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  • Amazon.co.jp ・本 (294ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784101437118

感想・レビュー・書評

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  • もうずいぶん昔に読んだ本ですが、未だに人に
    おすすめ本として紹介する事の多い作品です。

    古代中国を舞台とした短編集で、
    歴史(書)上の人物・逸話を題材にしていますが、
    独自の解釈をふんだんに盛り込んだ、良質のファンタジーです。
    有名ではなく、書店ではもう見かけませんが、
    自信をもってお勧めできる作品の一つです。

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    <お気に入りの話>

    ●表題作「博浪沙異聞」は、第15回歴史文学賞受賞作品。
    秦の始皇帝暗殺に失敗した張良と、彼を助けた赤松子。
    幽境で指す不思議な中国象棋に、張良は次第にのめりこんでいき・・。

    ●傾国の美女、晋の驪姫を題材にした「妖花秘聞」は、
    "勝者の語る歴史"の出来上がる様を描いた作品です。

    以前、「則天武后とその時代展」という展覧会に行きました。
    残虐性ばかりが強調されてきた則天武后の、政治・経済・文化面での
    業績を見直そう、というテーマを持っていました。
    その時にも感じた事ですが、
    善悪というのは、それを見る立場によって変わるもので、
    時代によって色々な解釈があるというのは、とても興味深いです。
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狩野あざみの作品

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