ASIAN JAPANESE 2 (新潮文庫 こ 31-2)

著者 :
  • 新潮社
3.35
  • (10)
  • (23)
  • (66)
  • (6)
  • (0)
本棚登録 : 245
感想 : 18
本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています
  • Amazon.co.jp ・本 (405ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784101439228

作品紹介・あらすじ

僕のなかで何かが変化していた。ハノイで生活する日本人女性に会い、新たな衝動が生まれる。まもなくパリへ飛び、そこで生きる日本人を追い始めた。変わりゆくアジアとは対照的に、百年変わらない石の迷路パリ。そこで生きようともがく日本人たち。再度ヴェトナムに戻って僕は思う。もはや「逃げる旅」ではない。みんな「何者かになろうとしている」それもまた「旅の途中」なのだと。

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
絞り込み
  • パリとベトナムの違い筆者と同じく自分もベトナムとかアジア全般の方が合っていて好き

  • 何者かになろうともがく若者たち。自分にもこの熱さがあったら今とは変わっていたのかな。

  • 2006

  • 裏カバー コピー

     僕のなかで何かが変化していた。 ハノイで生活する日本人女性に会い、 新たな衝動が生まれる。 まもなくパリへ飛び、 そこで生きる日本人を追い始めた。 変わりゆくアジアとは対照的に、 百年かわらない石の迷路パリ。 そこで生きようともがく日本人たち。 再度ヴェトナムに戻って僕は思う。 もはや「逃げる旅」ではない。 みんな「何者かになろうとしている」それもまた「旅の途中」なのだと。

  • 勝負することが見つかったら、あとは戦うのみ!
    30までには勝負にでたいなー。考えなければ。

  • 1の方が好き。なのは、多分1から変化を感じられなかったから。
    それは筆者が悪いのではなくて、自分の中にある旅が変わらないから。
    本編の半分以上が「パリ」だからというのもあるかもしれない。

    僕はパリが好きになれなかった。
    いろんな理由があってそうなったのだけれども、じゃあ次に行ったらパリを好きになれるか。
    その自信が今もない。
    パリは孤独な町。逃げに行く町ではない。

  • 090405(n 090724)
    100119(n 100124)

  •  

  • Asian Japaneaseの続編。
    前回はアジアを旅する日本人に焦点を当てていたが、
    今回は舞台をベトナム、パリに移して、そこで生活する日本人「生活者」に焦点を当てている。

    読んでみて1よりも思うことが多い作品だった。

    パリ。
    今まで訪れた都市の中で一番好き。
    パリには遠い親戚が住んでいて、イギリス・リーズ時代に3度訪れている。
    社会人になってからも一度訪れたところ。
    両親からなにかあったら連絡しなさいって連絡先を渡されたけど、
    パリとリーズって国も違えば結構離れているよね。
    始めてパリの親戚を訪ねたとき、そこで1週間ほど滞在しリーズに帰るとき、
    おばさんはこういった。

    「自分が頑張ったと思ったら、パリに休憩しに来なさい。」

    パリって、世界でも有数の大都市なのに、どこかきもちがリラックスできる。
    本を片手にカフェを渡り歩いて1日過ごしたこともあった。
    今でも、頑張ったあと、パリに行きたいなって思う。

    でも、生活していくことは別だ。

    ヨーロッパで生活して思うことは、いまだにアジア人は低く見られているところがあること。
    例えば、家電にしても、日本や韓国の製品がないとこの国の経済が成り立たないのに
    いまだに誇り高き民族意識が残った入る感じがする。
    リーズ大学で授業を受けているとき、アジア人は自分ひとりで、
    冷たい視線を感じながら講義を受けていた記憶がある。
    そういう感覚って、移民の国・アメリカなどにはないだろうし、
    アジアの国々では逆に同胞意識を覚える。
    ヨーロッパで生活していくことは、ストイックなまでのハングリー精神がないと生きていけない。

    ここにできたヒト達は「生活者」だったけど、「定住者」ではない。
    長い人生のある一時をパリで過ごすことは考えられるけど、
    定住するビジョンはなかなか描けない。
    ある期間、ここパリで頑張って、日本に戻ったりしているんだけど、他の町に移り住んでいる。
    アジアのヒト達にとって、ヨーロッパで生きていくことは本当にパワーのいることだと思う。

    人が定住したいと思う場所とはどんなところ何だろう。

    3巻で作者がそこを追求していく

  • バックパッカーものとしては珍しく(半分ではあるが)ヨーロッパを題材にしてる
    アジア旅行者とは全然違うパリの人々。そこには旅ではなく定住者がいた。皆夢があり、その道筋がか細くある。全然、アジアとは違います。
    著者も、アジアに飛び出した頃とはすごく変わってて、その変心もまた面白い!

全18件中 1 - 10件を表示

著者プロフィール

1968年長野県生まれ。東京工芸大学短期大学部写真技術科卒業。新聞社カメラマンを経て1991年独立。アジアを多く旅して作品を制作する。また近年は日本国内の祭祀、自らの故郷である諏訪地域などを撮影している。紀行、ノンフィクション、小説なども執筆。近著に『まばゆい残像』『孵化する夜の啼き声』『深い沈黙』など。1997年『DAYS ASIA』で日本写真協会新人賞、2013年『遠くから来た舟』で第22回林忠彦賞を受賞。2021年に初監督映画作品『トオイと正人』で国際ニューヨーク映画祭、南京国際映画祭入賞。東京工芸大学芸術学部写真学科教授。

「2021年 『深い沈黙』 で使われていた紹介文から引用しています。」

小林紀晴の作品

  • 話題の本に出会えて、蔵書管理を手軽にできる!ブクログのアプリ AppStoreからダウンロード GooglePlayで手に入れよう
ツイートする
×