無花果の森 (新潮文庫)

著者 :
  • 新潮社
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感想 : 40
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  • Amazon.co.jp ・本 (575ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784101440279

感想・レビュー・書評

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  • 無花果って、実の中に花が咲くって。知らなかった。そんな無花果に象徴されるウェットな物語。前半部分、夫のDVからの逃避行、住み込みの家政婦になる所までは結構面白かったけど、後半の恋愛パートになってからは一気にメロドラマ風。作中にも「安手のドラマみたい」というセリフがあったがまさにその通り。しかし毒舌バアサンの八重子と、その友人オカマじいさんのサクラがかなりアクセントとなって話を彩って?くれたおかげか、読後感は悪くない。

  • 表紙の無花果のイラスト(と思ったら実は写真でした)が綺麗だったので、そこまで惹かれるあらすじじゃなかったけど購入。小池作品にある大人のしっとりとした色気と激しい情熱を押し込めたような雰囲気が好きです。
    とにかく八重子とサクラが良いキャラだなぁ。2人ともただ主人公を助けるための脇役じゃなくて、ちゃんと歳を重ねるごとに刻まれていく良い感じの小狡さみたいなのもあって、味わい深いキャラクターだなと思いました。
    個人的に鉄治に魅力を感じなかったので2人の恋愛に関してはさらーっと読み流しました。それよりも泉が岐阜まで逃げてきて鉄治と再会するまでが面白かったです。大崖に関して、岐阜って大垣の他にも似たような地名があるだと東海地方民なのに知らなかったので調べてみたら、大垣をモデルにした架空の地名だったんですね。地方の都市という感じの描写に懐かしさを覚えます。

  • 小池さんの長編は何か迫力がある。今回のはちょっとうまくいき過ぎ感はあったけど、泉の旦那さんの人間性が興味深い。

  • 古くさいむかし風な話…ฅ(´-ω-`) ฅ

  • 何をって訳でも無いけど、最後はきっと何か起こるのだろうと期待しながら読み進めたのですが…
    あれ?これで終わり?
    匿ってくれた女流画家さんもオカマのサクラさんもとっても良い人。
    事件に巻き込まれた新聞記者さんとの恋もちゃんと成就して一件落着。

    何か物足りない。。。

    小池先生らしく無い物語でした。

    DV受けてる女性は逃げるが勝ちって伝えたかったのかな?

  • どっしりと重みのある作品だったので読了した瞬間、体中の力が抜けた。夫からのDV(言葉の暴力を含む)をするというのは作中でも八重子が言っているがクズでしかない。ある男女に起きた事がきっかけで惹かれ合い、愛し合うというのは素敵な事だがこの作品は共依存のような気もしてならない。主人公に対し、ぶっきらぼうな八重子だがそんな八重子が居たからこそ、よかったのだろう。作品の最後の方は泣きながら読んでしまった。この2人のような燃える恋というものをしてみたい。自分の全てを捧げれるような恋愛がしたいとも思う。

  • #bookoff
    普通かな。。恋愛小説の気分ではなかったのと、そういう状況心境の時始まった恋って長続きしないよ私は…という個人的感想が散らついてしまった。

  • 2019.12.12-275

  • 読了日2012/06
    日経新聞の連載小説だったもの。
    う~ん、そんな感じ。新聞の連載小説って結構好きだったので、懐かしい匂いがします。
    ありえない設定の大人のラブストリーで、その中に夫からのDV、薬物、失踪などの問題が盛り込まれてます。
    先が気になってしょうがないってこともないけど、なんとなく読まないと落ち着かない。。これぞ新聞連載小説だな。

  • 泉と一緒になって逃げてる気分だった
    感情を殺して生きてきた彼女が鉄治と会って段々と自分の気持ちに素直になれて不安ながらも感情を出していけるようになっていく様子が 共感できる
    湖に行くなんてどうなることかとちょっと思った
    八重子も口が悪いが自由に生きて格好いい生き方だった

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著者プロフィール

作家

「2023年 『ベスト・エッセイ2023』 で使われていた紹介文から引用しています。」

小池真理子の作品

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