晏子〈第1巻〉 (新潮文庫)

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著者 : 宮城谷昌光
  • 新潮社 (1997年8月28日発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (430ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784101444215

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晏子〈第1巻〉 (新潮文庫)の感想・レビュー・書評

  • 前520年頃。晏嬰(あんえい)とその父晏弱(あんじゃく)の物語。斉の名宰相と呼ばれた晏嬰。史記の著者である司馬遷も彼を尊敬していたそうです。
    晏嬰は,父が死んでから古い礼儀にしたがい3年間の喪に服したそうです。当時は1年はあったとしても,3年間は珍しく,これが人々の尊敬を集めるきっかけになります。喪中に敵が晏嬰宅に攻め込みましたが,これを見て感激し「手を出してはならぬ」と命じたそうです。
    晏嬰が喪から明けたとき,斉は宰相の崔杼の陰謀等により滅亡の危機でした。しかし崔氏も没落し,景公が王位についた時,晏嬰は入閣しました。晏嬰は景公にも臆することなく諫言し,国を大いに栄えさせました。
    晏嬰は歯に衣を着せず,相手が君主であろうとNOを言い続け,しかも天寿を全うしたことがすごい。
    また晏嬰は位が高くなろうとも質素倹約につとめたことは,管仲や范雎,子産が多少吝嗇に走ったことを考えると異質であり,すばらしい。
    春秋戦国時代は,富めば嫉視され,貧しければ蔑視される。力があれば憎まれ,力がなければ虐げられる。このような中,正道を進んでゆくのは至難である。しかも天寿を全うするなど,天が晏嬰を生かしたとしかいいようがない。
    「君主に愛されるより,民に愛されることだ。君主は一代であり,民は永代である」「人が迷うとすれば,欲においてである。欲を捨てれば,自ずと迷いも消える。ただ,欲を捨てようとすることも欲であり,難しい。過大な欲を捨て,寡欲であればよい」「勇気とはおのれの正しさを貫いてゆく力をいう」「やり続ける者は成功し,歩き続けるものは目的地に到着する。わたしは人とかわったところはないが,やりはじめたことはなげださず,歩き続けて休まなかったものです。あなたが私に勝てないというのであれば,ただそれだけのことです。」この言葉が好きだ。
    全4巻
    1回目2008/2/3

  • 一度読んだときに父親に惚れ、三度読み直したときに息子にやられました。ふと、晏子親子に会うために読み替えしたくなる物語です。

  • 古代中国春秋期に活躍した晏子父子を描いた小説。
    戦乱の時代にあって、信念を貫き、生き残った父子の姿に感動しました。
    中国歴史の知識が無くても、人間ドラマとして楽しめる作品です。一読あれ!

    【鹿児島大学】ペンネーム:まり
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    鹿大図書館に所蔵がある本です。
    〔所蔵情報〕⇒ http://kusv2.lib.kagoshima-u.ac.jp/cgi-bin/opc/opaclinki.cgi?fword=21195014420
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  • 久々に中国史熱に冒されたため、前から気になってた晏子を読んでみた。
    晏弱、晏嬰の父子2代にわたるドラマの幕開けである第1巻。春秋時代の斉において決して高い身分にない晏子が、その才能と国への厚い忠義心によってどう出世を遂げていくのか…
    熱い、熱すぎるぜ!

  • 宮城谷昌光さんの作品の中でベストと言っていいでしょう。晏子と聞いて、まさか父親の代から物語が始まるとは!しかも、ストーリーとしては、父、晏弱の方が面白いかもしれません。少しづつ頭角を現しながらも、人として男として屹立している姿にしびれます。

  • 大学の図書館でこの本に出会ってから、宮城谷昌光さんのファンです。
    私の人生に大きな影響を与えてくれてました。

  • 2600年前の中国の中原のはなし。、

  • 晏弱、晏嬰父子はさほど著名にあらざれど、道なき中原に道を作り給ひし斉の聖人なり。弱は飾り弓、嬰は桜貝の首飾りを指す。

  • 本編は淡々とした文章で読みやすい。解説は内容がない。。。

  • 中国の歴史ってなんて面白い!と思わせた本。4000年の歴史だてじゃない。

  • 晏子と呼ばれた人物は二人いる。親子である。
    一巻は、お父さんの話。

  • 宮城谷昌光の「晏子(あんし)」全4巻を読みました。
    期待した以上に面白かった、それに、言い方がちょっと変ですが、
    難しい言葉が頻繁に出てくるのですがとてもわかりやすかった。
    物語は中国春秋時代の斉(さい)国の政治家、晏弱、晏嬰の
    親子二代にわたる文字通り波瀾万丈の物語ですが、
    手に汗握る場面も多く、またはたと考えさせられることも多々ありました。

    時は、周という王朝が衰退し、晋、楚、斉といった国々が群雄割拠する戦国時代。
    その中で、斉(さい)国に仕えた晏弱、晏嬰親子の生きた時代はまさに内憂外患、
    隣国の晋や楚に侵略に脅かされ、自国の列侯の暗躍、内紛、それに愚君。
    父子に気の休まるときはなかったが、二人は超然として祖国の為に尽くしました。
    主君を凛として諌めること数知れません。

    ある時は、政敵の暴挙に対し、列侯の前で拒否し、その場で殺されそうになる。
    しかし、『「ゆっくりやりなさい、疾(はや)く走っても、かならずしも生きれるわけではなく、
     ゆっくり走っても、かならずしも死ぬわけではない」と、いい、
     馬の足なみがそろうのを待って、ゆうゆうと宮門をあとにした。』

    この父子には一本筋が通ったものがる。
    それは、社稷(しゃしょく)、今の言葉で言えば国家のために生きるということである。
    国家、それは民あっての国であり、君主はその民のために国の祭りごとおこなう。
    この基本的な姿勢が寸分も揺るがないのが晏弱、晏嬰親子でした。
    社稷のためなら、いつ死んでもよいという覚悟があったのです。

    晏嬰は斉の宰相として管仲と並び称され、春秋時代一、二を争う名宰相とされています。
    「史記」を書いた司馬遷は「(晏嬰の)御者になりたい」とまで語っています。

    さて、この本の中で面白いエピソードがあったので紹介しましょう。
    「論語」を書いた孔子は晏嬰の少し後に生まれています。
    孔子は隣の国、魯で生まれ、この斉という国に仕えたいと志願したそうです。
    しかし、晏嬰は孔子の言う礼儀づくめの教えはこの斉という国には相応しくないと君主に進言した。
    それを知った孔子は、「子曰わく、晏平仲(晏嬰)、善く人と交わる。久しくしてこれを敬す」
    ちょっと、素っ気ない表現です。何事にも裏には裏があるということでしょうか。


    で、今、宮城谷昌光の「三国志」を読んでいます。
    この著者の簡潔にして的確、硬派な文章は森鴎外の「渋江抽斎」を
    読んでいるような気がしております。
    でも、購入したあと気づいたのですが、なんと全12巻だそうです。
    何か底なしの泥沼にはまったようで、ちと怖い気がしております。

  • 春秋時代の斉の宰相晏子の父・晏弱と晏子の物語。

    晋の郤克の容姿を嗤ったことから恨みを買い、国の関係が悪化していくという国際関係が描かれていくのもおもしろい。
    晋と斉の戦いで晏弱が戦うシーンは手に汗を握る。

  • 晏弱〈あんじゃく/弱は飾り弓の意〉(?-紀元前556年)・晏嬰〈あんえい〉(?-紀元前500年)父子の二代に渡る物語である。子の晏嬰〈あんえい〉は中国春秋時代における斉(せい)国の名宰相として管仲〈かんちゅう〉と並び称される人物。司馬遷をして『史記』で「このような人物が今の世にあるならば御者となって仕えたい」とまで言わしめた。

    http://sessendo.blogspot.jp/2014/01/blog-post.html

  • まっすぐ生きるのは難しい。。。
    そもそも、「まっすぐ」が何か分かってないか(^_^;)

  • 春秋時代に斉の国に仕えた、晏弱・晏嬰の父子の波乱の生涯を描く。父晏弱は気儖な君公に奸佞驕慢な高官たちが群れ従う中、廟中にあって毅然として礼を実践し、戦下においては稀代の智謀を揮っていた。子の晏嬰は、自分の信念を貫こうとする。凡人から見れば、狂気の沙汰のように見えるほど、孝と忠を貫く。司馬遷をして「御者になりたい」と言わしめるほどの人物の伝は人生の糧になると言っても過言ではない。父晏弱は武将としてかっこよく、子晏嬰は人としてかっこいい。

  • 亡き父の本棚から拝借して読み始めた。父が面白いからお前も読めと勧めていた作品。確かに面白い。

  • 前半は父の晏弱、後半は息子の晏嬰の話し
    話しの流れとしては武人だった晏弱の部分が面白いけど、深いのは晏嬰の部分かなぁ…

  • 宮城谷昌光さんとの出会いの一冊です。
    それ以来、夢中になりました。
    そんなこともあり、新鮮さも手伝い、思い出の一冊です。
    どの本から入っても、面白いと思います。
    天空の舟、重耳、晏子が私のベスト3です。

  • 個人的に、最初の宮城谷昌光さんの本です。
    この本を読んでから、宮城谷昌光さんの本を総なめしました。
    今でもときどき読み返したくなる本です。
    親子2代にわたる物語で、歴史的に有名なのは子供の方ですが、個人的には親の方の物語に魅力があるように感じました。

  • 晏子は好き。誰にも負けない斉への忠誠心。名君霊公にはもちろん、暴君荘公、それから景公と4代にわたって晏弱、晏嬰と父子で使えるが、彼らは常に斉に対して忠実で、私欲を持たず、その天才的な詭弁(といってよいのか?)によって斉をもりたてていく。欲を持たず、慎ましく、誠実な生き方をすれば、ひとりでに人望やいい機会っていうのはめぐってくる。

  • 上巻なのでまだ完結はしていませんが…
    崔杼さんは斉のお偉い方を引き落とした後から晏弱に頼りきりじゃないですか…そりゃ他の人に比べればよく動いたけども。
    「妖剣のような男」というたとえが好きだったのに崔杼さん…

    晏弱の息子・晏嬰(えい)はもうすでに才能のかげがちらほらと。問答が大好きだった。
    本なのでもちろん脚色もあるに違いありませんが、11歳であそこまでしゃべれる子いませんよ!

    苗賁皇が好きになる一冊でした(違

  • 4101444218 430p 1997・9・1 ?

  • 三国志から中国史好きがはじまった私には、「晏子」といえば、『梁父吟』にでてくる人、というのが最初の情報だった。

     春秋時代の名宰相・晏嬰。その父・晏弱の活躍からストーリーははじまる。
     晏子が宰相になってからの「諫言エピソード」は有名すぎるからか逐一書かれてはいない。晏子が宰相になるまでがストーリーのほとんど全てだ。

     前回読んだときには、その重大さに気付かなかったが、「史記」において晏子が評価されている理由が、司馬遷による痛烈な批判であるという件。こんな重大なことに、今の今まで気づかなかった自分は、中国史のいろいろな本を読みながら、ただ「読んでいただけ」だったことに気付かされた。
     せっかくオトナになったのだし、これからはもっと同じ文章からでもたくさんの情報を拾えるようにしていかないと、年をとった甲斐がないというものだ。反省する。

     数年ぶりの再読だった。
     しかし、読むたび改めて面白い。
     漢字の繊細なディティールや、豊富な当時の風俗の知識など、宮城谷作品ならではの世界に浸ることができた。

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強国晋を中心に大小いくつもの国が乱立した古代中国春秋期。気儖な君公に奸佞驕慢な高官たちが群れ従う斉の政情下、ただ一人晏弱のみは廟中にあっては毅然として礼を実践し、戦下においては稀代の智謀を揮った。緊迫する国際関係、宿敵晋との激突、血ぬられた政変…。度重なる苦境に晏弱はどう対処するのか。斉の存亡の危機を救った晏子父子の波瀾の生涯を描く歴史巨編、待望の文庫化。

晏子〈第1巻〉 (新潮文庫)のKindle版

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