- Amazon.co.jp ・本 (269ページ)
- / ISBN・EAN: 9784101444260
感想・レビュー・書評
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12/06/24 興味深い話もチラホラ。
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一篇一篇は短いが含蓄に富む良質の支那文化史が愉しい。
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読み物としても面白いが、人物、王朝、国などがわからないとピンとこないところがあるかもしれない。
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日本がこれから歴史が始まろうとする弥生時代の頃、中国では司馬遷が歴史の集大成として「史記」を編纂(紀元前91年頃)している。
その史記を題材として、色んな話が2,3頁程度で語られている。
ある程度詳しくないと分からない。また1話が非常に短いので、知らない話だと理解できないまま終わってしまう。 -
点描。風俗、漢字、地理、資料。史記にまつわる種々の点を打つことで、史記の風景が色鮮やかに浮かび上がる。
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小ネタ集。気持ちとしては、「中国古典ことわざを読む」とか、そんな感じ。史記に関しての小ネタだったので、史記の横に置いて、雑学補助的に読んだら面白かったのかもしれません。
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宮城谷さんの本は、文字について考えさせられる。
他にも、人の心理、世の真理として正しいものにふれたくなったときに、宮城谷さんの本を読みたくなるのは、この人の語り口がとても丁寧であることのほかにも、「奇貨居くべし」の呂不韋(始皇帝の父と言われる)の「陰徳」に結びついてるんだろうから、いい加減にこの本は買ったほうがいいのかも知れない。
古代中国の話を書かれているのだけれど、この本では、司馬遷の『史記』の話のさまざまを書いてらっしゃる。
殷(商)
最後の王は紂王。あの、妲己ちゃんをかわいがって国を滅ぼしたといわれる王。
封神演義だけ読んでいると、安能さん版でも藤竜版でも、ひでー王様だなー
で、終わってしまうんだけれども、ものごとの解釈が一面だけではないと教えてくれる。
酒池肉林。
酒で池を作り、林に裸の女性を放ち、宴を開いた。
というのが、一般的解釈。
妊婦の腹裂きなどと並ぶ紂王の悪行。
ところが、「これは祭祀だったと見ることも出来る」と。
酒を大量に使ったのは、神にささげるため。
裸の娘→清らかな娘は、神のお告げを聞く、その仲立ちとなる巫女のようなものであると。
それが実際にどうかは、古代中国の謎はまだまだ解明されていないことが多いので、定かではないけれど、字から読み解くものごとのおもしろさを教えてくれる。 -
いくらなんでも断片的すぎる。単行本にするときに、もう少しエピソードの数を減らして内容をふくらませるとかできなかったのか。
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司馬遷の史記の時代の短編集。史記に記された時代は黄帝という太古の聖王の時代から,司馬遷が生きていた前漢王朝の武王の時代(紀元前100年)まで2千年以上の時代にまでなる。司馬遷が生きていた時代は日本の弥生時代中期,キリスト誕生前なので,そんな時代に過去の竹巻等から史記を纏め上げるのは並大抵のことではなかったのだろうと驚愕する。
そんな史記の中の出来事を101の短編で紹介している。