風は山河より〈第6巻〉 (新潮文庫)

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  • 新潮社
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  • Amazon.co.jp ・本 (347ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784101444567

作品紹介・あらすじ

三河制圧に意欲を燃やす信玄は、ついに三方原にて家康と激突する。圧倒的軍勢を誇る武田軍を前に、勝敗は呆気なく決し、家康は敗走。窮地に追い込まれた徳川軍の最後の砦は、野田城に篭もる菅沼定盈のみ。勢いづく敵は三万、守るは四百。絶体絶命の中、定盈は一ヶ月に亘る大攻防を繰り広げる。並居る武将を唸らせた男はいかに生きたのか。菅沼三代を描いた歴史巨編、堂々の完結。

感想・レビュー・書評

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  • ひと月の間、天下の武田信玄を城に食い止めるという、菅沼新八郎定盈の壮挙が描かれる。そのクライマックスで語り終えるのでなく、東三河の野田から関東の阿保へ、菅沼家が移封されるまでを丁寧に描いているからか、それとも、架空の人物である野田四郎の因縁にも6巻越しの決着をつけているからか、物語完結の余韻をしみじみと感じさせる、堂々の最終巻。

  • 清康から家康までの三代における三河地方の攻防を、徳川家家臣の野田菅沼家を主人公に描く。家康や信長などの武将達は突然現れたわけではなく、先祖から続く周囲との関係性や歴史的な流れの中にあるという、当たり前のことを、これまで意識していなかったと感じた。ある断面の分析ではなく、継続した流れが見えると、理解が深まる。
    著者である宮城谷昌光氏は、司馬遼太郎の私淑しているという。文章に司馬さんが影響が感じられ、読んでいて心地よい。

  • 完結

  • 歴史小説を書くということは、歴史の中に一つの視座を定め、その視座に沿って一つのストーリーを切り出すということである。

    長く中国古代史を書いてきた宮城谷さんは、日本の三河の小豪族の物語であっても、堂々たる正史の視座をとる。即ち、王者となるものには王者たる正当性があり、徳があり、その徳を慕って義や勇を備えた部下が集まってくる。そして欠かせないのは悪役というか、ライバルの存在。殷の紂王は暴戻に走って徳を失った、項羽は軍事において劉邦より優れていたが度量の大きさで劣っていた、と、ライバルの高い壁を乗り越えたのも単に戦に勝ったとか、幸運だったでは済まされず、ライバルよりも王者に相応しいことの立証が求められる。

    そう思って読むと、この物語は面白い。徳川家康は何故天下を取れたのか、さまざまな歴史家や小説家が取り組んできたテーマだけれども、豊臣秀吉か、石田三成か、はたまた織田信長かと、彼のライバルをどう設定するかで描き方が変わってくる。本書では武田信玄をライバルと捉え、三河の山河に護られた者たちと武力優先の甲州軍団の攻防を、物語のクライマックスとして描く。そのクライマックスを導き出すために半世紀にも渡る三代記を描いたのだから筆者の執念は相当なものだ。執筆当初は「筆が進まなかった」というのも、長い年月を貫く徳なり情義なりを見出すのに時間がかかったということだろう。

  • 「盛りのときに衰えの端をみつけ、安定のときに危殆のきざしをみぬくことを、先見の明、といい」か。なるほど。風をよむべし。

  • 9784101444567 347p 2010・1・1

  • 最終巻。野田菅沼を歴史に残した野田城の戦い。

    この本では三河を制圧した今川や武田の圧政振りや無法振りをサラッとでも繰り返し述べられている。かえってそれが印象に残るようだ。

    三河生まれの作者がどれだけ意図したのか判らないが、三河人が今川や武田に対して、悪感情までは行かないにしても共通した感情を持っているんじゃないかと思ってしまう。

    戦闘に明け暮れる5、6巻は一気読み。

  • 野田城の攻防はおもしろかった。

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著者プロフィール

宮城谷昌光
1945(昭和20)年、愛知県蒲郡市生れ。早稲田大学文学部卒業。出版社勤務のかたわら立原正秋に師事し、創作を始める。91(平成3)年『天空の舟』で新田次郎文学賞、『夏姫春秋』で直木賞を受賞。94年、『重耳』で芸術選奨文部大臣賞、2000年、第三回司馬遼太郎賞、01年『子産』で吉川英治文学賞、04年菊池寛賞を受賞。同年『宮城谷昌光全集』全21巻(文藝春秋)が完結した。他の著書に『奇貨居くべし』『三国志』『草原の風』『劉邦』『呉越春秋 湖底の城』など多数。

「2022年 『馬上の星 小説・馬援伝』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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