銀座のカラス〈下〉 (新潮文庫)

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  • Amazon.co.jp ・本 (439ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784101448145

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  • 椎名誠の自伝的青春小説。主人公の松尾勇は23歳で、小さな業界誌の若き編集長。
    銀座のカラスのようにしぶとく勝負してやろうと奮闘していく。
    新橋のガード下にいる浮浪者たち。銀座のカラスと呼ぶ。いつものんびりしている彼らをみて、人生の進むべき道を考える。若い自分たちの前に開けているさまざまな道に想いを馳せていく。
    素晴らしい。非常に面白い。

  • 内容(「BOOK」データベースより)
    デパート業界誌の編集長になった松尾の生活は、慌ただしくも充実していた。酒場でケンカをして留置場に入れられたり、麻雀で大負けもしたけれど、仕事は何とか軌道に乗りつつあった。親友の町田を通じて知り合った海老名千鶴の存在も、心の支えとなっていた。そしてついに、念願の部下も出来たのだが…。『哀愁の町に霧が降るのだ』『新橋烏森口青春篇』に続く自伝的青春小説。

  • 古き良き時代?
    銀座でサラリーマン生活か、良いなぁ

  • 91年作で今は13年だから、作中の時代〜執筆当時よりも、執筆時〜今の方が遠い話になってしまったんだなあ......

  • 自伝的小説3部作のラスト。デパートの専門雑誌編集長編。えらいこっちゃな出来事も、一生懸命だけどもゆるーく乗り越えていく。仕事で大変な事があってもこの主人公思い出して楽天的に乗り切れそう。菊田のキャラも、ラストも抜けてて、全体的に愛らしい物語。

  • 風邪っ引き中に読んだ。清清しい。恋愛を語る絶妙な距離感がよい。こんな豪快でいて控え目な知性は今あまり見かけない。三部作の前二作と違って、三人称となった語り口もずいぶん落ち着いている。第一部の躁病めいた文体を受け付けない人にもお勧めする。

  • 椎名誠の自伝的青春小説三部作の第三部『銀座のカラス』下巻。小説の舞台は70年代頃の銀座で、著者が業界新聞社で編集長として働いていた頃の話。いわゆる中小企業小説で、サラリーマンの仕事とプライベートからなる生活風景が入念に描写されていた。

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著者プロフィール

1944年生まれ。作家。1988年「犬の系譜」で吉川英治文学新人賞、1990年「アド・バード」で日本SF大賞を受賞。著書に「ごんごんと風にころがる雲をみた。」「新宿遊牧民」「屋上の黄色いテント」「わしらは怪しい雑魚釣り隊」シリーズ、「そらをみてますないてます」「国境越え」など多数。また写真集に「ONCE UPON A TIME」、映画監督作品に「白い馬」などがある。

「2012年 『水の上で火が踊る』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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