鉄塔のひと: その他の短篇 (新潮文庫 し 25-21)

著者 :
  • 新潮社
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感想 : 6
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  • Amazon.co.jp ・本 (241ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784101448213

作品紹介・あらすじ

山歩きの途中、男は偶然見かけた古い鉄塔の上に小屋を建てて、奇妙な空中生活を始めた。厳しい冬にも耐え、ようやく春が訪れたのだが…(『鉄塔のひと』)。ある秋の朝、庭先に一人の女がいた。まるで妻のようにふるまうのだが、まったく見覚えはない。しかも困ったことに、私には妻に関する記憶がなかった!(『妻』)。シーナ的発想が産んだ摩訶不思議な世界を描く短篇十連発。

感想・レビュー・書評

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  • 短編集。どの話も秀逸。
    どれも本当にありそうで怖い。

    お気に入りは「妻」、「ねずみ」、「おいでよ」。

    ある日突然、妻が別人に入れ替わり、それに気づくかどうか夫が
    試されてるなんて・・・ありそう。。。

    ヤクの運び屋が飛行機内で追い詰められ、トイレの屋根裏から
    逃げた先は、密航者が長期に住んでいる秘密の楽園・・・ありそう。

    サウナに閉じ込められてカラカラにひからび、救助に来た人に軽々と
    持ち上げられちゃう・・・ありそう。。。

    これまで著者の本は読んだことなく、読む前のイメージと全然違う
    ことで一気にファンに。

  • 『しあわせなさよなら』


    表題作が何より良かった。

  • 椎名誠はエッセイストと思い込み、まさかSFを書いているとは知らないでこの本を読み、椎名ワールドにのめり込むきっかけになった本。久しぶりに読み返したが、やはり表題作の「鉄塔のひと」がいい。その他の短編も、日常の隙間に挟み込まれた不思議な絵のような感じで、余韻を残す。

  • 12/13

  • 本当の「妻」はどこだ。

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著者プロフィール

1944年生まれ。作家。1988年「犬の系譜」で吉川英治文学新人賞、1990年「アド・バード」で日本SF大賞を受賞。著書に「ごんごんと風にころがる雲をみた。」「新宿遊牧民」「屋上の黄色いテント」「わしらは怪しい雑魚釣り隊」シリーズ、「そらをみてますないてます」「国境越え」など多数。また写真集に「ONCE UPON A TIME」、映画監督作品に「白い馬」などがある。

「2012年 『水の上で火が踊る』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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