- Amazon.co.jp ・本 (241ページ)
- / ISBN・EAN: 9784101448213
作品紹介・あらすじ
山歩きの途中、男は偶然見かけた古い鉄塔の上に小屋を建てて、奇妙な空中生活を始めた。厳しい冬にも耐え、ようやく春が訪れたのだが…(『鉄塔のひと』)。ある秋の朝、庭先に一人の女がいた。まるで妻のようにふるまうのだが、まったく見覚えはない。しかも困ったことに、私には妻に関する記憶がなかった!(『妻』)。シーナ的発想が産んだ摩訶不思議な世界を描く短篇十連発。
感想・レビュー・書評
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短編集。どの話も秀逸。
どれも本当にありそうで怖い。
お気に入りは「妻」、「ねずみ」、「おいでよ」。
ある日突然、妻が別人に入れ替わり、それに気づくかどうか夫が
試されてるなんて・・・ありそう。。。
ヤクの運び屋が飛行機内で追い詰められ、トイレの屋根裏から
逃げた先は、密航者が長期に住んでいる秘密の楽園・・・ありそう。
サウナに閉じ込められてカラカラにひからび、救助に来た人に軽々と
持ち上げられちゃう・・・ありそう。。。
これまで著者の本は読んだことなく、読む前のイメージと全然違う
ことで一気にファンに。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
『しあわせなさよなら』
表題作が何より良かった。 -
椎名誠はエッセイストと思い込み、まさかSFを書いているとは知らないでこの本を読み、椎名ワールドにのめり込むきっかけになった本。久しぶりに読み返したが、やはり表題作の「鉄塔のひと」がいい。その他の短編も、日常の隙間に挟み込まれた不思議な絵のような感じで、余韻を残す。
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12/13
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本当の「妻」はどこだ。