生きる歓び (新潮文庫)

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著者 : 保坂和志
  • 新潮社 (2003年8月発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (164ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784101449234

生きる歓び (新潮文庫)の感想・レビュー・書評

  • 著者の誠実さが伝わる文書。

  • 猫を飼う事を通しての命のお話。

  • *引用*

     これでしばらく子猫の世話にかかりっきりになることが決まり、その間自分のことは何もしない。できたとしても私はしない。大げさに聞こえるかも知れないが、自分のことを何もせずに誰かのことだけをするというのは、じつは一番充実する。野球やサッカーの応援だってそうだ。選手は金をもらっているけれど、スタンドで応援する方は一銭にもならない。それでもみんな仕事や生活の時間をさいてスタジアムに行く。

    (中略)

     そう書くとすぐに私が常時それを望んでいると誤解する人が必ずいるけれど、望んでいるわけではない。そんな時間はできれば送りたくない。逃げられないから引き受けるのだ。そして普段は横浜ベイスターズの応援にうつつをぬかしていたい。

    ―― 『生きる歓び』 (p30,31)

  • 図書館で借りた本。

    他の人のレビューがまともすぎてビビル。ので他の人を参考にw
    2つ入ってて、瀕死状態の猫を拾ってきて面倒を見るその日々を綴ったもの。
    もう1個が亡き作家についての追悼というかその人について。

    本が手元にないので正確な引用は出来ないのだけれど印象に残った言葉としては「もしこれで死んでしまったとしてもそれはしょうがないことなんじゃないかと思う」という言葉。これは猫を助けるために一生懸命面倒を見る作者の発言とは思えないけどね。で、これに関して解説でいいこと書いてあったんですよ。でも忘れましたヽ(;´Д`)ノ 引用できればな・・・感覚では覚えているのだけれども言葉にできない。
    ・・2つの全く異なった感情が時として自分の心の中に存在してる時ってある気がするんだよね。それってさ全く別次元での感情で、↑のようなこと思っていても実際は一生懸命面倒見ているわけだからさ。“自分はこれだけ頑張ったから結果はどうであれ仕方ない”という言い回しは違うと思うんだけど、でも何かに没頭しているそこに自分の時間を費やしているという実感はある種の充実感を生むわけで。
    拾った猫を育てるというシチュエーションなんて世界中では“当たり前”に分類されること、そういうことをありのままに、だけど何だか刺激的というか感化されるように書く人なのかも。他の人のレビューを借りれば、この人は「視点」が鋭いみたいですよ。

  • 表題作を含めた2つの短編からなる。著者は95年に「この人の閾」で芥川賞をとっている。

    これは小説か否か、みたいなことが著者のあとがきでも解説でも書かれているが、一般的には、エッセイ。著者は「これは小説だ」、と言っている。しかし読者にとっては、どっちでもいい。

    相変わらず理屈っぽくて、カッコ書きが多い。言ってることは好きだし、キレも考察も鋭いのだから、もっと素直に書けばいいのに、と思うのだが、つまりそれがイコールこの著者であり、この著者の小説なのだろうからしょうがないのか。

    グダグダ言う人が嫌いなので、絶対友達だったら嫌だ、と読むたびに思うが、独特の毒も持っているので面白い。

  • 生きる歓び
    小実昌さんのこと
    あとがき
    なぜこれは小説なのか―解説にかえて 大竹昭子
    (目次より)

  • 図書館で借りた本。

    他の人のレビューがまともすぎてビビル。ので他の人を参考にw
    2つ入ってて、瀕死状態の猫を拾ってきて面倒を見るその日々を綴ったもの。
    もう1個が亡き作家についての追悼というかその人について。

    本が手元にないので正確な引用は出来ないのだけれど印象に残った言葉としては「もしこれで死んでしまったとしてもそれはしょうがないことなんじゃないかと思う」という言葉。これは猫を助けるために一生懸命面倒を見る作者の発言とは思えないけどね。で、これに関して解説でいいこと書いてあったんですよ。でも忘れましたヽ(;´Д`)ノ 引用できればな・・・感覚では覚えているのだけれども言葉にできない。
    ・・2つの全く異なった感情が時として自分の心の中に存在してる時ってある気がするんだよね。それってさ全く別次元での感情で、↑のようなこと思っていても実際は一生懸命面倒見ているわけだからさ。“自分はこれだけ頑張ったから結果はどうであれ仕方ない”という言い回しは違うと思うんだけど、でも何かに没頭しているそこに自分の時間を費やしているという実感はある種の充実感を生むわけで。
    拾った猫を育てるというシチュエーションなんて世界中では“当たり前”に分類されること、そういうことをありのままに、だけど何だか刺激的というか感化されるように書く人なのかも。他の人のレビューを借りれば、この人は「視点」が鋭いみたいですよ。
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  • 脳科学者の茂木健一郎さんが、『かつて、保坂は、作品が長すぎると注文を付けられ、「じゃあ、どこでも良いから適当なところで切ってください」と答えたと聞く。人生、いつどこで唐突に終わるか判らない。生きることの自由は、何時訪れるか判らない「終わり」の予感の中でこそ輝く。』と、保坂さんの別の本の書評で書いてらした様に、この話もちょっと唐突に感じられるところで終わった。きっと花ちゃんが歓んで生きてるから。

  • これ、読むのは2度目かな。。これを小説と呼ぶのか呼ばないのか。そこは意見が分かれるところだろう。しかし、保坂さんはあとがきで間違いなくこれは小説であると明言している。「ブルースの歌手や河内音頭の歌い手が身のまわりにあったことを即興で歌ってそれでも歌になっている、というような意味でこれは小説なのだ。あるいは、もっと最近の例えを出すなら、ヒップホップ・ミュージックのように、作品として言葉を時間をかけて練らずに、極力生なままでとりあえずの形でとどめておく、というようなことを心掛けた結果としての小説、と言ってもいいのかもしれない。」と。そして、解説では大竹昭子がこれまた「なぜこれは小説なのか」と銘打って書いている。小説とは何ぞや。そこに考えを巡らすよい機会になった。作品としては、保坂さんにとって、この作品は一つのターニング・ポイントになった作品だと個人的に感じている。あと何度かきちんと読まないといけない気がする、これは。あと、保坂さんを読んでいると、他のものにもどんどんアタックしていきたくなる。読書意欲が増幅する。間違いなく、現在のあたしの一番の講師だ。。(05/10/17)

  • 生きる歓びを読んでいる私も素直に感じた。

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