- Amazon.co.jp ・本 (312ページ)
- / ISBN・EAN: 9784101473215
感想・レビュー・書評
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新右翼団体のリーダーにして、イギリス大使館火炎ビンゲリラ事件及びスパイ粛清事件の実行犯。懲役12年を満期まで勤め上げた筆者による獄中体験記。
凶悪犯ばかりを収監している千葉刑務所の日常……なんてそうそう垣間見れるものじゃない。単純な好奇心に背中を押されながら一気読み。
小説『調律の帝国』で語られたような「絶望・恐怖」は殆ど姿を潜め、囚人同士の人間関係や個人のキャラクターのようなものが前面に押し出されており、ああもうコイツしょうがねえなあ、みたいなほのぼのさすら漂う。
しかし、塀の向こうの彼らにほのぼのしちゃうって事は、囚人達が「特殊」な人間などではなく、結構どこにでもいるニイちゃんやオッちゃんであるという事の証左。
自分の身の回りにある何かが、ある時突然“ラスコーリニコフの斧”になったとしたら。
そんな薄ら寒い想像すらしてしまうのも、筆者の「異常に」冷静な観察眼と筆致の為せる技か。
巻末の参考資料「受刑者の生活心得」「守らなければならないきまり」等も興味深い。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
危ない、あるいは危うい笑い。影山民夫の笑いと同じ匂い
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とてもおもしろく読めた。いままで読んだ刑務所モノは良く考えれば、判決待ちまでの収容で、刑期を務めている間がどうなのかということはあまり知らなかった。こんなにも非人道的なんだと思ってビックリした。しかし、いまはもう変わっているのかもしれない。医療刑務所のことなど何も知らなかったので、知れてよかった。服役は相当つらかっただろうが、好奇心に満ちた視点で内部事情が描かれていて、楽しく読めた。暗い視点からのものも読んでみようと思う。
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刑務所内の話を面白い部分だけぎゅっと集めた本。
さらっと読めるので時間つぶしに良いかもしれない。 -
新右翼リーダーだった著者が書く獄中体験記。かなり面白い!過去世間を騒がせたアノ人がいっぱい出てきます。あの犯人は獄中ではこんな感じだったとか、思わずニヤリとしてしまう。オススメです。
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面白い!!でも人を殺したとは思えない明るさ?にちょっと複雑…。自殺はその反動なのかとちょっとうがってみたりして。
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閉鎖的構内での見えぬ精神破壊