母と息子の囚人狂時代 (新潮文庫 み 27-3)

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  • 新潮社
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感想 : 7
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  • Amazon.co.jp ・本 (268ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784101473239

感想・レビュー・書評

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  • 『囚人狂時代』を読みたいと思っていたのだが、手順前後でこちらを先に読んでしまった。右翼団体に陶酔した挙句、人を殺めて懲役十二年の判決を受け、獄中でも厨二病をこじらせて重篤となった著者が、「壮絶」と形容するより他に表現のしようがない母の愛によって獄中から新日本文学賞佳作を取るまでの半生を描く。この本自体は本人が正気に戻ってから書かれているために読み難いところはないが、そこに描かれる本人の言動はあまりに痛過ぎ、それを受けとめる母の愛はあまりにも壮絶だ。

  • 極右の政治活動のなかで殺人を起こし服役した著者と母との「刑務所闘争記」。様々な不合理な制限のなか、作家活動を続け政治闘争を継続するために二人が続けた様々な工夫が記されています。一言で言えば母は強い・・・ですね。金銭的にも苦しい状況ですが、刑務所のなかで半分精神に異常を来した我が子のためにある時は無条件の愛で、ある時は叱りつけることで拘禁状況を耐えさせた母親パワーはすごいです。

  • 05.12.18

  • 非常に嫌いだが、読んでしまう。

  • 見沢は好きなのだけれども、どこまでこのネタでご飯を食べようとするんだ。
    人を殺したから刑務所にいるというのに、それで涙を誘おうなんてあたりは頭がおかしいとしか思えないのだが…。
    今読み返すと、本の内容と現在が重なってひたすら母親が可哀想で仕方ない。

  • 「調律の帝国」の著者・見沢知廉さんのこれまたほぼノンフィクション?
    刑務所にいる息子へ母からの手紙。母は強し……
    「調律」とリンクする所も多いので是非是非。

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著者プロフィール

1959年、東京都文京区生まれ。高校在学中に共産主義者同盟戦旗派に加盟、1978年の三里塚闘争で成田空港占拠闘争に参加。中央大学法学部2部除籍中退。1980年より新右翼活動に入り、1982年、新右翼の一水会・統一戦線義勇軍書記長に就任。日本IBM、英国大使館等への火炎ゲリラ活動を行い、同年秋、スパイ粛清事件で逮捕。懲役12年の判決を受け、千葉刑務所などで1994年12月まで服役。1995年、獄中で執筆した『天皇ごっこ』を発表し、第25回新日本文学賞の佳作。

「2011年 『背徳の方程式 MとSの磁力』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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