編集狂時代 (新潮文庫 ま 27-1)

著者 :
  • 新潮社
3.66
  • (11)
  • (10)
  • (25)
  • (1)
  • (0)
本棚登録 : 111
感想 : 18
本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています
  • Amazon.co.jp ・本 (471ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784101480213

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
絞り込み
  • まだ読み終えていませんが、現役編集者の方にすすめられました。帯文には南伸坊「編集なんかにこれっぽっちも興味のない人にもこの本はおもしろい」とのこと。

    • 猫丸(nyancomaru)さん
      「興味のない人にもこの本はおもしろい」
      ホント楽しくて面白いですよー
      「興味のない人にもこの本はおもしろい」
      ホント楽しくて面白いですよー
      2012/10/26
  • ハードカバーが手元にあるからいいかと思ってたけれど、だいぶ加筆があるようなので古書にて入手。
    筑摩書房の編集者として「ちくま文庫」「ちくまプリマー新書」創刊、「ちくま文学の森」シリーズなどを手がけた、また路上観察学会を立ち上げた一人としても有名な松田哲夫さんの半生記。好きなことを追求し、コレクションし、出会いの芋づるを大事に仕事につなげていった結果が、わたしにとってはおなじみの&かけがえのない今の筑摩書房に結実しているのだなあと思うと感慨深い。

    第7章として、雑誌「頓智」創刊以降、書評家としてテレビのレギュラー出演など2003年頃までの活動が追加された。
    解説は南伸坊、表紙は和田誠、とオールスターなのも人徳だろう。

  • 38101

  • 。浅田彰『逃走論』、赤瀬川原平ほか編『路上観察学入門』、『ちくま文学の森』、赤瀬川原平『老人力』など数々のベストセラーを生み出した編集者=松田哲夫自伝。

    かねてより筑摩文庫に惹かれて書店で手に取ることも多かったが、筑摩文庫の定価の高さ(それに躊躇してしまうことも多い)を武器としたなど文庫設立の件が一番面白く読めた。

    同文庫の渋いラインナップも松田哲夫の変遷を辿ればなっとくの選出だ。


    巻末の「編集者ってどういう仕事」の項は現役編集者のみならず本読みであれば一読の価値のある文章だろう。

  • ちくま文庫がお好きな方
    宮武外骨さんがお好きな方
    南伸坊さんがお好きな方
    赤瀬川源平さんがお好きな方
    安野光雅さんがお好きな方

    本がどうしてこの世にうみだされてくるか
    にご興味をお持ちの方

    間違いなく◎です。

  • 編集の仕事に興味があり、古本屋で偶然見かけてタイトル買い。
    結果としては、本当に本当に出会えてよかった一冊になりました。
    将来その仕事につくつもりでもそのつもりがなくても、出版業界や編集の仕事に興味があるならとても楽しく読めると思います。
    読み進めるにつれて(時代が進むにつれて)自分が知ってる本やデザイナーが現れてくるのも面白い。

  • この本を読むと、仕事は人脈が重要であるということがわかる。学生時代、若い頃の友人たちを中心とした人材が、作家となり、アーティストとなり、編集者である著者と成長してゆき、時代を動かしていくということがよくわかる作品。一緒にいて楽しい人と仕事することがいかに重要であるか、そんな人間関係は、持続し、創造し、活力となるのだと思う。うらやましい限り。私はそういった人物と今後どれくらい出合えるのだろうか。

  • この本は おもしろい。
    とにかく 自分の好きなことを貫き通している。

    父親の新聞の切り抜き スクラップをしていた
    ミームをうけついで 収集する ということに
    喜びを見出しながら、成長していく過程は
    まるで、卵から 幼虫になり さなぎになり
    そして蝶となっていくような気がする。

    おもしろがる仕組みつくりに長けているというべきか
    人の家に泊まりこんで そのまま居座り
    熱中するさまは 尋常ではない パワーがあるのだろう。

    マッチのラベル集め
    漫画の収集・・・
    『ガロ』の手伝い・・・
    『筑摩書房』の手伝い・・・から
    社員となり、倒産する・・・・

    たくさんの出会いが 肥やしとなり 
    ネットワークが広がっていく。
    『編集』とは何かを 現実の中で学び
    企画書を連発したり、手紙を書いたり・・・
    『文字』で、伝えていく・・・

    文庫 第四世代 という考え方が
    ストンと落ちた・・・
    岩波文庫は 『教養』・・・第1世代
    新潮文庫が 『文芸』・・・第2世代
    角川文庫が 『エンターテイメント』・・・第3世代
    角川の場合は メディアとの融合 というのもあり、
    映画化という手法が確立されていく。

    そして第4世代、『何でも文庫化』というなかで・・・
    筑摩書房がどうするのか?
    という 企画書は とてもよくできていた。
    ちくま文庫、文学の森、哲学の森に進んでいく。

    なるほど・・・時代を見据えた企画書とその実行
    というのが、実にクリアーである・・・
    テレビで 本の紹介 をするなかで、
    本への反応をうかがいながら切り込んでいく。

    時代の中で、ざわざわうごめいている何がが
    この本の中に埋まっていて 実に楽しかった。
    編集者としての 先見性が自分の好きなことである
    ということに尽きるところに 
    松田哲夫氏のすばらしさがあるのだろう。

  • 04083

    11/13

  • 編集者は基本的に裏方仕事なので、著名な編集者というのは少ない。松田さんは数少ない著名な編集者のひとりだ。

全18件中 1 - 10件を表示

著者プロフィール

1947年東京生まれ。学生時代にマンガ誌『ガロ』編集部に出入りし、筑摩書房の「現代漫画シリーズ」を手伝ううちに、大学を中退。69年、筑摩書房入社。「ちくまぶっくす」の編集長を経て、浅田彰の『逃走論』や「ちくま文学の森」「ちくま哲学の森」などの数々のベストセラーを産み出す。路上観察学会の事務局長、季刊誌『本とコンピューター』の編集委員、TBSテレビ「王様のブランチ」(本の紹介コーナー)のコメンテーターとしても活躍中。2003年には、電子本を配信する新会社「パブリッシングリンク」の初代社長に就任した。

著書に、『編集狂時代』(本の雑誌社)、『これを読まずして、編集を語るなかれ』(径書房)、『印刷に恋して』(晶文社)などがある。

「1995年 『これを読まずして、編集を語ることなかれ。』 で使われていた紹介文から引用しています。」

松田哲夫の作品

  • 話題の本に出会えて、蔵書管理を手軽にできる!ブクログのアプリ AppStoreからダウンロード GooglePlayで手に入れよう
ツイートする
×