仕事と年齢にとらわれないイギリスの常識 (新潮文庫 い 74-3)

著者 :
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  • Amazon.co.jp ・本 (281ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784101481234

作品紹介・あらすじ

仕事よりも家族や友人との時間を優先し、年を取っても行動力を失わず、やりたいことを追求する。こうしたイギリス人の生き方は、伝統的な個人主義に基づく優れた社会が支えています。一方日本では、老後の不安や生きがいの喪失に悩む中高年が増加中。今こそ英国流ライフスタイルを見習って、前向きに人生を楽しんでみませんか!イギリスに学ぶ、輝き続けるためのヒント。

感想・レビュー・書評

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  • 年齢を理由にいろんなことを諦めている日本人に対し、歳を重ねたからこそ自由に人生を謳歌する英国人。これからの自分はどう生きていきたいかを改めて考える良いきっかけになります。
    年なのにみっともないなんて言い訳はなし。そんな失礼な人とは距離を置いて、人生を楽しみたい。

  • イギリス人と日本人の価値観の違いを終始、両者を比較するという形で提言している。
    しかし、その奥には日本人の価値観に強い問題意識を持った著者の思いが読み取れる。

  • イギリス流のスローライフを紹介した本。2002年出版。

    地位や名誉、金に執着せず好きなことをする、マイペースであくせく働かない、年齢を意識しない(年齢で差別しない)、家族に依存せず自立する等々、イギリスの中流以上の人々の魅力的な生き方が紹介されていて、自分にとって参考になるなあ、と思うことも多かった。

    ただ、本書がイギリスの負の面を描かずにイギリスを無条件で礼賛している点には違和感を感じた。「遥かなるケンブリッジ」の受け売りではあるのだけれど、移民問題を含む強い人種差別意識、公立学校の教育レベルの低さと若者の犯罪、イギリス病のベースともなった変化を好まない保守的な考え方等々を考えると、イギリスの生活環境は必ずしも理想的なものではないんじゃないかなあ。

  • 「仕事と年齢にとらわれない」というタイトルに、思わず買ってしまいました。おばあちゃんが若き日の念願だったイタリア留学を果たしたり、何年もかけて家族総出で理想の家を建ててしまったり。
    イギリスの人って本当にみんなこの本に書いてあるような生活価値観を持っているのかな。だとしたら、一度イギリスで暮らしてみたいと思いました。

  • 平行して梨木香歩『春になったら苺を摘みに』と星野博美『転がる香港に苔は生えない』を読んでいたので、違和感が強かった。この本では「あるイギリス人は」「イギリス人ジャーナリストは」と一般化されている。すべてのイギリス人がこの本で理想とされる生き方をしているとも思えないが、例として挙げられている人々が顔のある存在として感じられず印象が空虚。日本の会社や政治の幼稚性について指摘されていることを否定するつもりはないけれど、イギリスはこんなに素晴らしい、日本はこんなにがダメだと「日本語で」書くこの著者の拠って立つところはいったいどこなのかという気にさせられる。異文化に対し、視点の相対性に欠けているという印象。本の趣旨は違うかもしれないが、イギリスの地方の美点を読むならいたずらに美化しない梨木の本を読む方がよほどいい。

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著者プロフィール

自ら取材、撮影をもとに書いたイギリスのエッセイの他、住宅論、日英文化論、恋愛など多岐にわたる。 住宅ノンフィクションでは、東京都下にイギリスで見たコテージ風の家を建てた「戸建て願望」(新潮文庫)。 「老朽マンションの奇跡」(新潮文庫)、「よみがえれ!老朽家屋」(ちくま文庫)などがある。

「2018年 『いつか一人になるための家の持ち方 住まい方 』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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