書と文字は面白い (新潮文庫 い 48-1)

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  • 新潮社
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  • Amazon.co.jp ・本 (298ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784101483115

作品紹介・あらすじ

「家」や「王」といった漢字はどのように生れたのか?ペン習字は役に立つのか?芸能人のサインの起源は?「文字ではない書」っていったい何-?斯界きっての論客として知られる書家が、古代中国の甲骨文や王羲之、顔真卿から、いしいひさいち漫画に至るまで、古今東西の書と文字を俎上にのせ、縦横無尽に考察するコラム集。

感想・レビュー・書評

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  • 書家で評論家の著者が、大阪読売新聞で連載していたコラム「潮音風声」をまとめた本です。見開き2ページで1つの項目について解説するという形式で、書と文字に関する薀蓄を開陳しています。

    異体字について「ふだん見慣れている文字とは違って、口笛を吹き得意顔をしている文字に出合った」と表現するような卓抜な表現によって、書の奥深い魅力へと読者を導いてくれます。適度に保守的な著者のバランス感覚が、これまで書の世界に無縁でいた読者にとって最適のガイドの役を実現しているように思いました。

  • 新聞のコラムをまとめたものとのこと。
    もう三十年近く前のものなのだとか。

    あともう少し詳しく知りたいな、と思うところで文章が終わってしまう。
    石川さんの文章、今よりも何かずっと難しいように感じもする。
    いろんな書が見られるのは楽しい。

  • 650字の新聞連載コラム〜?文字?文字の美・書の美?書字と文字?中国書史?日本書史?近代書史〜書は美術の一部か否か,著者も迷うらしい。書の見るポイントを教えてくれていて確かに面白いが

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著者プロフィール

書家。京都精華大学客員教授。1945年福井県生まれ。京都大学法学部卒業。1990年『書の終焉 近代書史論』(同朋舎出版)でサントリー学芸賞、2004年『日本書史』(名古屋大学出版会)で毎日出版文化賞、同年日本文化デザイン賞、2009年『近代書史』で大佛次郎賞を受賞。2017年東京上野の森美術館にて『書だ!石川九楊展』を開催。『石川九楊著作集』全十二巻(ミネルヴァ書房)、『石川九楊自伝図録 わが書を語る』のほか、主な著書に『中國書史』(京都大学学術出版会)、『二重言語国家・日本』(中公文庫)、『日本語とはどういう言語か』(講談社学術文庫)、『説き語り 日本書史』(新潮選書)、『説き語り 中国書史』(新潮選書)、『書く 言葉・文字・書』(中公新書)、『筆蝕の構造』(ちくま学芸文庫)、『九楊先生の文字学入門』(左右社)、『河東碧梧桐 表現の永続革命』(文藝春秋)、編著書に『書の宇宙』全二十四冊(二玄社)、『蒼海 副島種臣書』(二玄社)、『書家』(新書館)、作品集に『自選自註 石川九楊作品集』(新潮社)、『石川九楊源氏物語書巻五十五帖』(求龍堂)などがある。

「2022年 『石川九楊作品集 俳句の臨界 河東碧梧桐一〇九句選』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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