仮想儀礼(上) (新潮文庫)

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  • 新潮社
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  • Amazon.co.jp ・本 (623ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784101484167

感想・レビュー・書評

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  • NHK BSドラマが結構面白いので、初読の著者であるが原作も読んでみたくなった。金目的で新興宗教を立ち上げたものの桐生こと鈴木正彦も矢口も良心が痛んで金儲けだけには集中出来ない、しかし組織は大きくなりそれに伴い世間のありとあらゆる亡者が集まって来る、だんだん政治臭が強くなっていき下巻に続く。出来るだけドラマの終了前に読了出来るよう頑張りたい。

  • 生活に困って、新興宗教を立ち上げた主人公のお話。始祖として、試行錯誤しながら成り上がっていく姿が上巻。さくさく読めます。入信してくるのは訳ありな方々ばかりで、こんな世界もあるのかと、ホラーとは違った怖さを覚えます。

  • まだ途中だけど感想。まずメリハリがない。
    篠田節子らしくない。どうしちゃったの。
    ぐいぐい引き込んでくれる構成や筆力はどこ?この調子で上下1,200頁はさすがにキツイんじゃない?

  • p.27
    世界の終末のような光景に、救いめいたものを見いだしていた。

    これからどうなっていくのか!?
    続きが気になってしょうがないです。

  • 宗教に取り込まれていく話はたくさん読んだけど、教祖側の話ははじめて。とても面白い。

  • 失業し、奥さんや不倫相手も去っていったどん底状態の正彦&矢口。この2人がビジネスとしての新興宗教を立ち上げるところから物語が始まります。
    食うや食わずの貧乏時代を経て、森田社長を信者として獲得したあたりから宗教団体は大きくなり、宗教ビジネスは軌道に乗っていくのですが、、、というところまでが上巻です。

    正彦が元都庁職員の知識と経験を生かして信者を獲得していくところは結構リアルで、こんなにうまく行くわけないやんな〜と思いつつも引き込まれていきました。教団は順調に大きくなっていくのですが、なんとなく破滅への影もチラチラ見えてきて、「この辺でやめといたほうがええんちゃう??」とドキドキ。
    正彦&矢口、それから初期の信者の方たちが幸せになってほしいとめっちゃ感情移入してしまうのですが、きっと誰も幸せにはなれそうもないだろうな、という気もめっちゃします。

     

  • 金目当てでエセ宗教を立ち上げる二人の男のいわば栄枯盛衰。世の中をこういうアングルから見た事はなかったので新鮮、かつ、宗教というものが一部の人間の心の闇に巣食う過程が実にリアルで恐ろしい。
    ある意味ミイラ取りがミイラになる・・・最後まで緻密で読ませる怖いサスペンス。主人公が最後まで「普通の人間」であり続けるのが救いか。

  • 圧倒的な現実感を伴なってストーリーが展開してゆく。常識ある主人公が回りに翻弄されながらどツボにはまってゆく様にリアリティーがある。さすが篠田節子。

著者プロフィール

篠田節子 (しのだ・せつこ)
1955年東京都生まれ。90年『絹の変容』で小説すばる新人賞を受賞しデビュー。97年『ゴサインタン‐神の座‐』で山本周五郎賞、『女たちのジハード』で直木賞、2009年『仮想儀礼』で柴田錬三郎賞、11年『スターバト・マーテル』で芸術選奨文部科学大臣賞、15年『インドクリスタル』で中央公論文芸賞、19年『鏡の背面』で吉川英治文学賞を受賞。ほかの著書に『夏の災厄』『弥勒』『田舎のポルシェ』『失われた岬』、エッセイ『介護のうしろから「がん」が来た!』など多数。20年紫綬褒章受章。

「2022年 『セカンドチャンス』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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