銀婚式 (新潮文庫)

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著者 : 篠田節子
  • 新潮社 (2016年12月23日発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (391ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784101484198

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銀婚式 (新潮文庫)の感想・レビュー・書評

  • 読み終えたとき、高澤と共に長い人生を歩んだ気がした。
    …いやいや、それでは私が主人公と銀婚式(笑)

    確かに、NY赴任時に仕事を理由に妻の不調に寄り添わず、離婚に至ってしまったところまでは、彼を「仕事は有能だが、家庭人としては失格」というような眼で見ていた。

    しかし、会社が倒産し、次々に同僚が新しい職場探しに奔走して退職していく中、最後まで敗戦処理として会社に残る姿は、退却するしんがり武将のようであった。
    その後も、何故かめぐり会う仕事はことごとく「尻拭い」「敗戦処理」
    あ~、なんて運の悪い人なんだろうと思うと同時に、何があっても投げ出さない姿勢に感心する。
    そして水面下で…ちゃんと見ている人たちの信頼を勝ち得ているではないか。

    普通に生きていて、仕事は別としても、子供の問題、老親の問題、心配事はあとを絶たない。
    特に介護の問題の深刻さはリアルに描かれていて、自分の身にも重ねてしまう。

    一つ一つクリアした後…何が残るか、だ。
    とても良い終わり方だと思う。

  • 第49回かっぱ課題本

  • 公立高校から国立大学、証券会社に就職し結婚、ニューヨーク勤務。ここまでは順調な人生にみえた主人公。妻の病気、ここから人生の軸がブレ出す。
    離婚、経営破綻、再就職、鬱病、リストラ、転職、老老介護、認知症、再婚、年の差婚、大学受験、浪人、セクハラ、できちゃった婚、ケアマネージャ・・・・。現在、よく耳にする言葉が溢れてくる。だからこそ、リアルに感じて引き込まれていく。
    タイトルの銀婚式ってこの離婚男にどう結びつくのだろう?再婚予定の年下の女性から、銀婚式が迎えられるまで一緒に生きていく、って言われた箇所か?なんて思ったが・・・。
    周りの人に影響を与え、与えられながら人は生きていく。そうして、自分の運命が決まっていくという、当たり前のことを今更ながら認識させられた。
    さらに、自分の人生は自分で切り開いていくものであり、何もしなければ何も起こらない。地味に心に響く作品でした。

  • 著者の小説は主人公の状況がこれでもかと言うぐらい悪くなるパターンが多いと思っている。この小説も山一證券をモデルとした大手証券で働く40歳を超えたサラリーマンが、職場も家庭も失い、滑稽なほど転がり落ちていく様は痛快に読み進める。しかし、いつまでたっても状況は好転せず、低空飛行のまま進むのでだんだんと心配になってくる。人生はこんなものだと感じるが、真面目で堅実な主人公の生き方には何かしら共感してしまう。ニューヨークの世界貿易センタービルの電力供給問題でエレベーターが停止し、89階から階段を歩いて降りるくだりがある。同じ経験をした身としては、著者がヒアリングを重ねて小説を組み立てているのがわかる。

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銀婚式 (新潮文庫)の作品紹介

証券会社のNY本部で多忙をきわめていた高澤は、妻との関係が壊れ離婚。会社も破綻する。再就職先で直面した、華やかなキャリアなど通用しない中堅損保の厳しい現実。再び転職した地方の無名大学で、都落ちの寂寥感に沈む高澤の前に現れたのは、学部長秘書の清楚な女性だった……。低迷する日本経済を背景に、もがきながら生きるビジネスマンの「仕事と家族」を鮮烈に描き、万感胸に迫る傑作

銀婚式 (新潮文庫)はこんな本です

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