決定版 私の田中角栄日記 (新潮文庫)

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著者 : 佐藤昭子
  • 新潮社 (2001年2月28日発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (276ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784101486314

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決定版 私の田中角栄日記 (新潮文庫)の感想・レビュー・書評

  • 角栄さんのことを語る上で、一番近かったのは佐藤さん
    をおいて他にはいないと思います。どれだけ「オヤジ」のそばにいたことを自負する男たちでも、「ママ」の存在は別格だったことでしょう。

    単なる恋愛関係でもなく、かといって決して途切れることのない点では夫婦のようでもあり、それは、昭和の時代でしかありえない関係だったのかもしれません。
    角栄さんが一番人間的で、一番素直に生きている時の表情を知る唯一の人だと思います。だれも、敵うひとのない、けれども最期を看取ることはできない苦しさが、書かれたあと何十年もたっているのに、痛みになって感じられる一冊です。

  • 角栄本が流行っているが、側近すぎる側近である越山会の嬢王の日記が復刊された。佐藤昭子については児玉隆也の「淋しき越山会の女王」でしか知らなかったので、ご本人の回想録である本書の復刊は興味深い。

  • 最も長く田中角栄の秘書を勤め、角栄との間に愛娘ももうけた女性秘書。彼女が自身の日記をもとに、田中角栄との政治生活を時系列的に振り返る。角栄を題材とした著作は沢山あるが、そうした著作群とは一味も二味も異なる。

  • ロマンスは興味なかったが、男目線と仕事のパートナー兼女性目線の違いが見たくて読んだ
    田中本数冊目、読めば読むほど田中が魅力的。
    この本を読むと角栄は冤罪だと思った
    政治の中で金が動くのは必然
    会社だって営業協力というのやってますよね
    他社の製品買わされたり、社内で自社製品買わされたり
    佐藤さんは経理を一任されていただけに、きっちり管理して有り
    数学が得意と言うだけあり、数字に強いです
    それが取り調べの時にも活きてくる
    思っていたよりも、お金にクリーン
    数冊も読んでいたので、分かっていましたが
    それでも、出すは出すけど受け取らないといった印象
    受け取らないとは献金じゃなくて、袖の下のことです
    メロンの下に敷いてあったものを慌てて返しに行ったり
    疑われるようなことを雑誌に書かれたときに訴えたり
    悪い噂のある人が同じビルの一階に店を持っていた時は
    慌てて事務所を引っ越したり
    火の粉を払って回っています

    女性特有の目線や会話も面白い
    「ソ連のホテルでは会話を盗聴されているらしいわよ」
    帰ってきた角栄が
    「ここの石鹸は酷いと部屋で言うと、翌日はちゃんといい石鹸が入っているし、トイレットペーパーはざらざらじゃないかと言うと、新しいのに取り替えてある。盗聴されるのもいいもんだぞ」


    「俺は二期六年はやらない。一期三年で人の二期分、働いてみせる」

    ロッキードのことで検察に呼ばれ、二、三時間取り調べを受け「五億」のことには一切聞こうとしなかった
    が、調書にはこう書き入れた
    【田中角栄がロッキード社から受け取った五億と自分の事業の金を政治に使ったということは、私は知りませんでした】
    もちろん、佐藤さんは「ここは消してください、貰ったと思ってません」と納得しない
    検察「世間ではそう言われているんですよ。それを田中さんが知らなったということでしょ」
    なんだ、この検察・・・世間ではって・・・
    結局、その二行は三十分くらいのやり取りで赤線二重線を引かせ目の前で消した

    総裁選の際の中曽根の発言「田中・大平派の金の力に負けた」腹黒すぎる
    もちろん、裁判で懐事情の苦しい佐藤さんは中曽根派の議員に苦情を言うが「それだけは絶対に言わないように釘を刺しておいたんですが」と恐縮しきりだったそうだ

    総理になった後の中曽根、深夜突然に佐藤さんの家に電話し「やりますよ、私はやりますよ」
    それから度々電話が来るようになったが
    田中が倒れてからは見舞いはおろか、ただの一度の電話もないそうだ

    よっしゃ、よっしゃなんて言葉は越後の人は使いません

    日中国交回復の時には右翼団体が毎日凄かったようですね
    右翼の大物といえば
    あ…(察し)

  • ここに書かれていることが、事実かどうかは、わからないが、田中角栄の心がそこに有るように感じる。

  • 今年は田中角栄氏が亡くなつてから20年といふことで、メディアでも話題となつてゐるやうです。便乗してかかる本を登場させやうと企みました。

    佐藤長期政権の後を受けて誕生した田中内閣。その「今太閤ブーム」は今でも鮮明に覚えてゐます。日中国交正常化や、日本列島改造論など...さういへば、中国との外交がらみでは、パンダがやつてきて大騒ぎになつてゐました。どのくらゐ大騒ぎかといふと、当時の特撮作品『ウルトラマンエース』に、パンダを盗むだけが目的の「スチール星人」が地球にやつて来るといふ話があつたほどであります。子供心に「くだらんなあ」と思案してゐました。

    それだけに、ロッキード疑獄で逮捕された時は衝撃的でしたな。金権政治の代名詞のやうにもいはれました。
    まあいづれにせよ正邪両面で大物であることは間違ひないのでせう。
    現在でも、日本政府が特に外交面でうまくいかない時に「今、田中角栄がいたら...」と述懐する人も多いのです。

    『決定版 私の田中角栄日記』は、長年田中氏の秘書を勤め、越山会の女王と呼ばれた佐藤昭子氏の手記であります。
    金権政治の権化とか、地元(選挙区)以外には傲岸不遜な態度をとるとか、一般に植ゑつけられたイメエヂとは実は正反対の人物であることを世間に知つてもらひたい、との思ひからこの手記を発表したとのことです。

    田中元首相とは、公私にわたり最も身近にゐた存在の佐藤氏。それだけに田中氏の息遣ひまで聞えてきさうな、生々しい記録であります。
    特に、離婚して全てを失つた著者が田中氏と再会する場面。近所でボヤがあつたせいで車が足止めになり(佐藤氏と)再会できた、もしボヤがなければ永久に会へなかつたかもといふ田中氏の言葉。青年時代の田中角栄はなかなかのロマンティシストと見た。

    むろん、身近すぎて目が曇ることもあるでせう。闇将軍の実態を知らない訳はないと思ふのですが、ロッキード裁判中のくだりでも、その辺の話はほとんど出てきません。
    しかし本書はさういふ点を期待してはいけない書物なのでせう。報道ではほとんど語られないので皆は知らないでせうけど、彼は本当はこんなに魅力的な人なのよ、と世間に訴へるのが眼目ではないでせうか。そしてその目的は十分に果たされてゐると申せませう。

    ぢやあまた、今夜はご無礼します。

    http://genjigawa.blog.fc2.com/blog-entry-140.html

  • これ読むと、我らがカンナオトとのあまりの違いに複雑な気分になる。もちろん時代が違うので一概に比較は出来ないのだが。

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決定版 私の田中角栄日記 (新潮文庫)の作品紹介

17歳の冬、郷里の柏崎で田中角栄に出会い、偶然の再会を経て秘書になった著者。以後、彼女は越山会など政治団体の統括責任者として三十余年にわたって田中を支え続け、行動的で人情厚く絶大な人気を誇った元首相の栄光と挫折を、目の当たりにした。死後7年を経てなお、その評価が論議される「平民宰相」の素顔に迫った鎮魂の回想録。単行本に大幅な加筆を施した、決定版の角栄評伝。

決定版 私の田中角栄日記 (新潮文庫)のKindle版

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