ドストエフスキーの人間力 (新潮文庫)

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著者 : 齋藤孝
  • 新潮社 (2008年5月28日発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (293ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784101489230

ドストエフスキーの人間力 (新潮文庫)の感想・レビュー・書評

  • ドストエフスキーの著作に出てくる「過剰な人々」の面白さを解説するという、斉藤孝では異色作。「過剰性」=人間のパワーであり、これを理解するこ事は=人間を理解する事であると。過剰な人々は、どうしようもなく、一緒に付き合うにはクセが強すぎるわけですが、人間がエネルギーを失っている、今の日本では、こういう「クセを味わう」という事が必要であると…。なるほど。
    先日読んだ、佐藤優の「功利主義者の読書術」でもドストエフスキーの著作が紹介されており、そろそろ読もうかと思っていた矢先。ドストエフスキーを読むにあたっての、なかなか面白い指南書になりそうです。

  • ドストエフスキーの作品に登場する人物を取り上げ、そのアクの強い「人間」の姿について論じている本です。

    ドストエフスキーの作品世界と言えば、キリスト教やロシアの「大地」といったテーマがすぐに思いつきますが、著者の視線はただ「人間」だけに向けられています。マルメラードフの卑屈さをはじめとする登場人物たちは、それぞれの「癖」を「技」にまで突き詰める「過剰な人」であり、そんな彼らが互いに出会うことで、ドストエフスキーの作品世界をカーニヴァル的な祝祭空間に化していくのだと著者は語っています。

    宮沢賢治とともに、著者が若い頃からどうしても本を書きたいと考えていたというドストエフスキーを扱った本書は、著者の数多くの本の中でも読者をぐいぐい引っぱっていく力に満ちており、ドストエフスキーの作品世界への優れた手引きになっているのではないかと思います。ただ、本書の中でドストエフスキーの作品に登場するアクの強い人物たちを語っている著者の姿と、テレビの中でいつもニコニコしている著者の姿がなかなか折り合いがつかず、どことなく落ち着かない気分にさせられたのも事実ですが。

  • 癖の強い人間。
    どんな人間でも生きていて良い

  • 斎藤孝氏の本は2年ぶり。明大の教授であり教育学者である彼は、驚くスピードで本を出している。いつ出してるんだろう。忙しいのに。。とふと思うがそれは置いておいて。
    本書のテーマは、「癖の強い人、過剰な人」。斎藤氏はドストエフスキーに心酔していて、熱狂的なファンであることが伝わってくる。
    この本では、ドストエフスキーの作品を数点取り上げて、それらの登場人物を鋭く考察していく。「カラマーゾフの兄弟」の好色家の父親と難癖もある兄弟たちや、「罪と罰」の過剰に卑屈な男や、同情的な女。斎藤氏の端的な解説だけでストーリーが把握出来る。(私は読んだことが無い。)確かに、どの話も過剰な変人だらけだ。
    特に、「罪と罰」の、主人公マルメラードフの娘ソーニャが不憫でならない。父親に売春婦を強要され、家計を支えながらも、父親を庇うという普通では考えられない神経だ。
    しかし、彼の言うようにどれも存在感は濃く、頭に焼き付くのは確か。
    「存在感とは、その人間が不在の時に会話で引用される回数で測られると考えている。いない時に噂になるような人間は存在感があるということだ。」と斎藤氏は言っている。
    斎藤氏の考察は相変わらず鋭い。数えてみたら本書で22冊目だった。結構読んでいる。「三色ボールペン情報活用術 」とか「段取り力」のようなビジネス活用本よりも、彼の本は、偉人の伝記や本の考察の方が私は好きだ。斎藤氏はもともと知識の量もものすごいし俯瞰でものを伝えることに長けていると思う。
    解説が上手すぎたのでもう十分。なのでドストエフスキーはまだ読まなくて良いや。

  • 熱烈支持者だった高校時代の教師がドストエフスキーを目指していたのかと再認識した本。

    斉藤孝の分かりやすい論調でドストエフスキーに手を出そうと思っている人は読んでみると面白いかも

  • ドストエフスキーの作品に登場する人物は、だいたいにおいて「癖のある」「過剰な」魅力を持っている、という。なるほど、と合点がいくとともに次は、別の人、例えば小林秀雄の評論「ドストエフスキーの生活」も読みたくなった。11.11.10

  • もうね、この人著書出し過ぎでしょう?
    まあベストセラー出した人の宿命ではあるのだけどさ。
    正直中身のある本書いているとは思えないんだよね。
    ということであまり期待はしていなかったのだが「ドストエフスキーだし読んでみるか」ということで古本屋で買ったをこの度読んでみる。
    主要なドストエフスキーの小説も読了したところだしね。
    普通に面白かった。
    日本にはドストエフスキー文学のような過剰な人間が少ない、という主張でもって人物解説。
    読むと「白痴」や「悪霊」なんかの物足りなさは補足できような気がした。
    個人的にはカラマーゾフの解説が少なくてバランス悪いように感じたけど、概ね良書であるとは思う。
    ただあとがきで「この本で引用したドストエフスキーの文章を声に出して読んでほしい」と書いていて失笑。
    まあこの人なら「声に出して読んでほしいドストエフスキー」なんて本をシレーッと出してしまいそうな図太さはあると思う。
    あと解説が案の定新訳の亀山学長で何ともこの二人は商魂逞しいなーと。
    せっかくいい入門書にも関わらず引いてしまう自分がいるのであった。
    あんまり内容について書いてなくてゴメンなさい(笑)。

  • あまりドストエフスキーをたくさん読んだことがないのに、この本を読んでしまった。

    登場人物になぜ心を引けつけられるのか。

    人の癖、個性を含めた人間力を味わえる。

  • ドストエフスキー、読んでみようと思ったけど結局読んでない。
    ので☆3・・ 興味は持ちました。

  • 癖を愉しむ=人生を味わう

  • 癖のある発酵食品を味わうように、人間臭さの臭みを味わう。
    どーしようもない人に対する許容量が増えるかも。

  • 全然小難しくないので、騙されたと思って読んでみるといいと思います。
    このお陰でうっかり本家のドストエフスキーを読んでしまいましたよ。
    ほんとに、うっかり(笑)

  • 人って過激な人や極端な思考や行動をする人を見かけると面白がる傾向にある。実は単に羨ましい。自分を抑圧してる理性やら常識やらをどこかで疎ましく感じていることにそういう時だけちょっと気づく。ラスコーリニコフはふつうに考えたらウザい。だけどエネルギーはある。どこか違った方向にそれを使えばいいんじゃないかと他人はついおせっかいになる。けどラスコーリニコフはそのおせっかいについてまたグダグダとカラんでくるはず。どうしようもない。そこが実は憎めない。純粋なものには勝てない。そういう人間の力について書いてある。

  • 斉藤孝さんの書くドストエフスキーについて興味。

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