精霊探偵 (新潮文庫)

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著者 : 梶尾真治
  • 新潮社 (2008年1月29日発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (423ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784101490090

精霊探偵 (新潮文庫)の感想・レビュー・書評

  • 背後霊が見えるという設定だから
    巻き込まれてしまう事件の内容も
    単なる失踪ではないだろうと思っていたが
    怪しさを深める、中心の物語を進めながら
    ホームレスを立ち直らせたり、虐待を防いだり
    途中で細かな日常の事件解決を続けていくのかと思いきや・・・

    事故で失った妻を悼みながらも探偵の真似事で
    生きる気力を取り戻していった先に待ち受ける
    驚愕の真実、真のラストとは!!
    と煽りもほど程に
    ヒューマン・ファンタジー・ミステリー
    という感じ?

    猫が活躍するので星一つおまけ

  • 帯の煽り文に魅かれ、思わず購入した本。
    内容は確かに面白い、面白かったが、私の下した評価は『微妙』
    確かに流れとか勢いとかは面白い。不思議系でSFチックではあるが悪くはない。しかし、途中までだ。非常に残念だとおもう。終盤が
    ヒーローもので、悪の組織のトップといざ闘おうと言う時に悪の親玉が「もうここに興味はない、次を目指す、さらばだ」と言って消えちゃうような感じだ
    終盤手前まではとても面白かった。特に黒猫の生かし方がとてもよかったと思う

  • 事故で妻を喪った主人公。
    ぼんやりとした世界で死人のように生きる彼の目には「背後霊」が見える。
    彼の唯一の社会との接点は喫茶「そめちめ」。
    そして「そめちめ」の縁をきっかけに人探しの依頼を引き受けたことで、密接に絡み合う不可解な事件に足を踏み入れることとなった。

    背後霊が見えるという特殊能力で人を救い、少しずつ社会との繋がりを取り戻す主人公。しかし捜査をする中で、手がかりの1つである不可解な「カード」の存在が徐々に闇を帯びてくる。物語前半は主人公の特殊能力が活きる展開であり、繋がらない解決の糸口が面白い。
    後半はテイストが変わり、SF?ミステリ?いや、ホラーのような印象を受けた。
    鵺が人間に憑依し支配しようとした理由として語った、思考や行動が多様な人間は効率が悪く、鵺と共生する方が幸福になれるという主張は少し陳腐な気がして残念だった。テレビ局を巻き込んだことや、にんにくや虫除けの下りはもっと別の展開でも良かったのでは…。
    終盤、主人公自身が背後霊だったことには素直に驚きを感じた。
    だが最後の最後、モヤっとした終わり方だったなぁ…。

    全体的にテンポよく一気に読み進められた。特に前半が面白い。☆3。

  • 表紙とタイトルでハズレかな?と思ったけど、読み始めて初読の作家ではないことに気づいた「ちほう・の・じだい」の作家か。星新一みたいなやんわりとした文体で進む長編。

    妻を事故で亡くし、呆然自若となった主人公は、他人の背後霊を見たり話したり出来る能力を身につける。その能力を使って、失踪した女性を探し始めるが、手がかりがほとんど無く…。

    SFってほどSFでもないけれども、因果関係や弱点など、対応させるように書かれているあたりが、ポッと出のハズレ本作家とは一線を画していて、読んでいて非常に安心感が伴う、良い文章である。

    ただし、時々ほころびが見られるんだよなあ。この作者の本には、今回同様SFというよりも霊魂だとかをテーマにしたものが多いようだけど、その原点部分が危うく見えることがある。

    たとえば、人には人の背後霊が付くというような話かと思えば、急に昆虫が付いていたり、霊には塩という図式が万能だったり万能でなかったりと言う点である。万能でない方は良いのだが、万能なときは万能すぎるんで違和感を感じるよね。

    また、オチもなあ。

    縄文よりは弥生のほうが良かったのでは?とか、過去の人間(?)が苦労して閉じ込めたものの弱点がそれ?とか、クライマックスのドタバタの中途半端さ(これは仕方ないか…)など。

    眉村卓あたりのジュブナイルもののような楽しく、安定した手法ながら、頭のなかには和田誠のイラストが浮かぶ、ちょっとした気分転換にオススメしたい1冊ではある。

  • 発想は非常に面白いと思った。で、後半に入るまでは結構ワクワクしてたんだけど・・・ う~ん、SFと云うか何と云うか、、そう云う話だったんだ。あれまあ、残念ってことになりました。熊本市が舞台の話って珍しい。多少土地鑑があるので、個人的にはそこは面白かった。

  • 背後霊が見える主人公によるファンタジー探偵物と思いきやB級ホラー的な話でした。

  • へえ、黄泉がえりの人なんだ…って、読んだことは無いけれど。タイトルが気になって手に取ったところ、妻を亡くして意気消沈している男の社会復帰がてらに不意に舞い込んだ人捜しの依頼。この主人公が少し特殊なのは背後霊が視えること。地道だけど何の手がかりもない中、ど素人丸出しでマイペースに行方不明者の足跡を辿る主人公に不思議と苛立ちや嫌悪感はない。しかもその特殊能力は少し面白いし、ぶっとびSFながらも続きが気になったり、ハラハラさせられる場面もある。
    しかし、後半に進むにつれ何でもありの感が漂ってくる。鵺の存在と縄文土器に繋がりはあるのか?そもそも本自体に時代錯誤があると書かれていた気がする。そして、鵺は本当に猫が苦手なのか?ニンニクも防虫スプレーも。荒戸がテレビで異獣の存在を公表した時、憑依された者たちが怯む必要はあったのだろうか?
    結論から言うと、私はこの作者は行き当たりばったりでここまで書ききったと思う。そしてそれが真実なら、作者は中々の意外性を持った人物だろうと伺える。ただ寧ろ勢いで書ききった感じしかない。これが最初からプロット立ててこの物語を書いたとしたら私は逆に失望してしまう。
    SFでもファンタジーでも、ある程度な世界の理屈、論理、規則に従っていないと破綻をきたす。そういう意味ではこの物語は小中学生が書いていても不思議とは思わないくらい世界観の構築が雑だ。
    出たとこ勝負だから許せる話であって、絶対本格派にはなれないというのが私の意見。
    まさかまさか、人捜しが摩訶不思議なカードに繋がり、未知のインベーダーに導かれるとは。しかも最近、遺跡から出土した縄文土器から。
    ここまで素直に『心にうつりゆくよしなし事を、そこはかとなく書きつくれば』(徒然草より)あっぱれとも感じるが、類似品を続けて2作品は読みたくないなと微妙な後味を残した作品だった。
    確実に新感覚、物珍しくもあり、出会った事のある類の作品では無いのだけれど、ね。

  • 背後霊が見える男。

    妻の死後、人々の後ろに背後霊が見えるようなる。
    ひょんなことから始まった探偵仕事から、不思議な事件へと巻き込まれていく。
    私的には、ホームレスのおじさんが悪い背後霊を祓われてからのストーリーが好き。
    最後の最後が驚きで、ちょっと切ないな…。

    梶尾さんにハマりつつある。

  • タイトルと表紙から、ほのぼの日常感動ファンタジー系かと思っていたのですが、、、完全に予想外。
    とはいえ途中まではなかなか面白く読んでいたのですが、後半は突っ込みどころ満載のトンデモ展開で、置いてけぼりくらった感。
    やっつけ? 
    ラストも「え?それでいいの?」と思わずにいられず。
    主人公の設定とそれを活かして~という部分は良かっただけに残念。
    猫はまだいい。防虫スプレーとニンニクは無いだろう、、、

  • 一気に読み終えた。結構好きな感じでした。裏表紙に『スピリチュアル・ミステリー』って訳が分からん事が書いてるけど、ええ意味でB級ホラー映画のような作品。正直、時間を忘れるぐらい引き込まれた。が、最後の方は「なんで?」と思う事(例えば「猫」とか「縄文土器」など)が説明されないので薄っぺらくなった気がする。嘘でもええから何か理由付けみたいなもんが有れば良かったのになぁ・・・。

  • ありがちだけど面白い設定と、軽いタッチの文体に最初はぐいぐいと読み進めた。
    小学生キャラもなかなか味があって好ましく思っていたが、途中からドタバタ感が出て、最後は無理やりなどんでん返しをしていてガッカリした。

  • 面白かった。予想外の展開でした。その後も気になります。続編でないかな(笑)
    でも、人間じゃない鵺たちや銀の粉の正体が曖昧で、☆3です

  • 2013/01/14-22:11 カジしんだ。

  • 梶尾 真治 『精霊探偵』
    (新潮社・2005年9月 / 新潮文庫・2008年2月)

    交通事故で愛する妻を亡くして以来、なぜか私には人の背後霊が見えるようになってしまった。
    特殊な能力を見込まれて人捜しを依頼された私は、どこかで妻の霊に会えることを期待して探偵のまねごとを始める。だが、手がかりの奇妙なカードをめぐり、不穏な出来事が次々と起こり――。
    驚きのラストが待ちうける、ちょっと不思議でほんわか切ないスピリチュアル・ミステリー。

    「フロム・ダスク・ティル・ドーン」という映画をご存知だろうか。
    R・ロドリゲスが監督で、J・クルーニーやQ・タランティーノが出演している。
    ある兄弟が銀行を襲撃して人質とって逃亡、みたいな感じで始まるのだが、途中で酒場に立ち寄ったあたりから話がおかしくなり始め…、という内容で、とにかくその話の変貌ぶりが凄まじい。

    この映画を見て以来、話が途中であらぬ方向に行ってしまう展開に遭遇すると、この映画を思い出す。
    『精霊探偵』もまさしくそんな一冊であった。
    その原因は多分にこの『精霊探偵』というネーミングにあると思っているのだが、それを逐一説明してしまうとネタバレになってしまうので、ここでは言及しないでおく。
    (「精霊」も問題だが、「探偵」も問題なんだよなぁ)

    こんなことを書くと「なんだ、面白くねぇのか」と誤解されそうなので先に言っておくが、
    非常に面白く読ませていただいた。
    鏡やカメラについての話など、陳腐な設定も散見されるが、それを補ってあまりある魅力がこの作品にはある。

    最大の謎はやはり、主人公の背後霊は誰なのか?ということに尽きる。
    (私の場合は不幸にもオチが予想できてしまい、ああまさかまさかまさか…と思いながら頁を繰ることになってしまったが、こんなことは年に1回あるかないかなのでしょうがない)
    荒戸、小夢といった脇を固めるキャラも出色なら、それとなく張られた伏線も見事。
    これでラストが予想と違っていれば★半分増えてたのに、もったいない。

    80点(100点満点)。

  • ハードボイルド?ファンタジー?いや、SFです。「OKAGE」に近い印象を受けた。(プロットもストーリーも全く違うけど。)

  • 超常現象と推理?の融合。

    意味が在るのは分かるんだけど主人公の中での思考転換が唐突なところに引っかかりを覚えてしまう。
    でもドキドキハラハラで面白いし良いんじゃないかなと思っていたところの超展開。なんでカードの中に鵺は潜めたんだとか、特殊印刷はなにか意味があったのかとかの突っ込みどころ満載。猫パワーで強引に終わらせながらも、読了するまで止まらせないのは流石。
    「黄泉返り」の作者と知って納得です。作風に似た匂いを強烈に感じます。
    地味にグロかったり超展開だとかが。

    推理、探偵ものというよりは、物事を追っていくうちに超常現象に巻き込まれたと思ったら実はかなり身近に震源地がといったところでしょうか。

    どんでん返しにはおどろきました。「頭」の正体に予想が付いてなんだと思ったところにジャブが来ました。主人公自身が背後霊であったとは!事故当時の記憶がない理由や、背後霊が見え始めた理由などの謎が一気に解けますね。すごい!双子がここで生きるとは。

    しかしラストが、ラストがあんまりにも納得いかないですね。それでいいのか弟!?そして妻もいいのかそれで!?
    …ラストの後がどうなるのかは分かりませんが。

  •  「黄泉がえり」などリリカルで切ない作風で知られるカジシンこと梶尾真治氏の長編小説。なんと探偵を主人公としたミステリーである。
     おぉそういうのも書くのか、と思いきや、やはり一筋縄ではいかないのがカジシン氏の作品である。
     主人公は探偵といっても本職の探偵ではなく、人探しを頼まれた一般人の男。仕事はデザイナーだ。彼は事故で妻を亡くし、それ以来無気力に日々を過ごしている。彼が人探しを頼まれたのには訳がある。彼は時々不思議な能力で人の失くし物を見つけ出したりしていたのだ。実は彼には事故以来なぜか他人の背後霊が見える能力が備わっており、その能力で探し物などを見つけていたのだ。
     いやいやながらも人探しの仕事を引き受ける事にした主人公。関係者たちの背後霊からヒントを得つつ、事件の核心に迫っていく主人公だが…。

     ミステリー仕立てでちょっぴりホラー要素の入ったファンタジーとでも言おうか。中盤以降は超常的な要素も入ってきて、単なる探偵もののストーリーではなくなっていく。
     舞台はカジシン作品ではもうおなじみの熊本。ローカルな地方都市の描写もふんだんに取り入れながら精霊たちと主人公の不思議な冒険が始まる。

     梶尾氏の新しい事へ挑戦していこうという意気込みが感じられる一冊である。ラストでは驚きのドンデン返しが待ち受けているが、これに関しては賛否両論だろう。なんだか煮え切らないような妙な居心地の悪さを感じる読者も多いに違いない。
     それはひとえに、前半のハードボイルドな探偵もののストーリー展開から、後半では雰囲気がずいぶん変わってしまったせいかも知れない。
     最初のほうを読むと、特殊な能力を持った男が、それを武器に事件を解決するミステリーを期待してしまうのである(背後霊の見え方についていろいろルールのようなものが前半で提示されるのだから、余計にそう感じるのかも知れない)。それが最後にはぜんぜん違う展開になってしまうのだから読者は置いてけぼりを食らったような居心地の悪さを感じるのだろう。
     できればストレートな人探しのストーリーで通すか、最初から非日常的な物語としてスタートするかどちらかで一貫してほしかった。

     とはいえカジシン作品らしい優しい描写や温かな人物造形も随所に見られるし、例の最後のどんでん返しにはびっくりさせられるし、作品の満足度は決して低くない。映像化は不可能だろうけどね。
     解説で柴田よしき氏が書いているように、カジシン作品では常に「時と思い出」がテーマとして扱われている。本作も例外ではない。
     大切な人の思い出を胸に抱きながら、精霊たちに翻弄される主人公。誰にでも大切な思い出があるはず。
     梶尾氏にはこれからもいろんなジャンルの小説を書いていって欲しい。

  • 体調悪くても一気に読ませてしまう、流石なれど。なんだかスケールがチグハグなのと、最初の主人公の後悔と気力と展開に無理があるような。
    小夢が化けると思っていたのに。

  • 人の背後霊が見えるようになった人が人探しを頼まれて探偵のようなコトを始める…
    途中までは面白かったのにあのオチは…微妙…

  • さすがカジシン!

    このところ異世界を舞台にしたある意味正統派のSFを読み続けていたのですが、久々のカジシンは見事に日常に異世界を現出させてくれました。

    タイトルからも裏表紙の粗筋からも想像できない世界が展開されます。

    特にクライマックスのどんでん返しに次ぐどんでん返し。

    未読の方が羨ましいと久々に思えた傑作です。

    是非ご一読を。

  • ◆なんだこれ?思わず本を投げたくなった。意味不明な展開。たしかに予想は裏切られたがこれはミステリーではない。SF?ホラー?とりあえず私のカテゴリーにはないような内容でした。
    ほかの作品が面白かったから期待したのに、至極残念。

  • 交通事故で同乗の愛する妻を亡くして以来、なぜか私には人の背後霊が見えるようになってしまった。特殊な能力を見込まれて、人捜しを依頼された私は、どこかで妻の霊に会えることを期待して探偵のまねごとを始める。だが、手がかりの奇妙なカードをめぐり、不穏な出来事が次々と起こり―。驚きのラストが待ちうける



    仮に自分にそういう能力があったら、どうする?

    なんだか現実的に起らないようなことだけに色んなことを考えてしまいます♪

  • 1002 なるほどなるほど。読めなかった展開。。。
    背後霊の見える世界を面白く読めました。

  • う~ん・・・・。
    微妙です。B級ホラー映画の原作になりそう。
    ホラー小説ではないですけどね・・・・。

  • テンポよく読みやすい
    梶尾作品を読んだのは初めてですが、「黄泉がえり」の映画は観ました。こういう、不思議話が好きな人は、面白く読めるでしょう。

    精霊探偵というか、幽霊探偵というか・・
    少々SFチックですが、ラストも「そうきたか!」という感じになってて、楽しめました。
    すっきり爽快というラストではないですけどね。

    キャラも個性的。気軽に読める1冊です。

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