- Amazon.co.jp ・本 (423ページ)
- / ISBN・EAN: 9784101490090
感想・レビュー・書評
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背後霊が見えるという設定だから
巻き込まれてしまう事件の内容も
単なる失踪ではないだろうと思っていたが
怪しさを深める、中心の物語を進めながら
ホームレスを立ち直らせたり、虐待を防いだり
途中で細かな日常の事件解決を続けていくのかと思いきや・・・
事故で失った妻を悼みながらも探偵の真似事で
生きる気力を取り戻していった先に待ち受ける
驚愕の真実、真のラストとは!!
と煽りもほど程に
ヒューマン・ファンタジー・ミステリー
という感じ?
猫が活躍するので星一つおまけ詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
始めはなんだか面白くなる雰囲気やと思ったが、うーん。子供向けかなー?と思う節々が多々ある。
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帯の煽り文に魅かれ、思わず購入した本。
内容は確かに面白い、面白かったが、私の下した評価は『微妙』
確かに流れとか勢いとかは面白い。不思議系でSFチックではあるが悪くはない。しかし、途中までだ。非常に残念だとおもう。終盤が
ヒーローもので、悪の組織のトップといざ闘おうと言う時に悪の親玉が「もうここに興味はない、次を目指す、さらばだ」と言って消えちゃうような感じだ
終盤手前まではとても面白かった。特に黒猫の生かし方がとてもよかったと思う -
2019/9/3(火曜日)
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最愛の妻を事故で失って以来
人の背後霊が見えるようになった主人公
頼まれ始めた探偵もどきで人探しをするうち
1枚のカードからとんでもないことに巻き込まれるハメに。
ホラー寄りのファンタジーって感じ。
途中までは面白かったが、解決はあっけなく
そして真相にびっくり -
精霊探偵 (新潮文庫)
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事故で妻を亡くして以来引き籠もり背後霊が見えるようになった新海が、人捜しを依頼され能力を使い探偵の真似事を始める。除霊によりホームレス男性が成功したり、動物霊を手懐け小学生女子が押し掛け助手になったりする中現れた、人に取り憑く異獣の侵略。わくわくしたけれど、意外な真相やその先の結末が何だか皮肉。
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表紙とタイトルでハズレかな?と思ったけど、読み始めて初読の作家ではないことに気づいた「ちほう・の・じだい」の作家か。星新一みたいなやんわりとした文体で進む長編。
妻を事故で亡くし、呆然自若となった主人公は、他人の背後霊を見たり話したり出来る能力を身につける。その能力を使って、失踪した女性を探し始めるが、手がかりがほとんど無く…。
SFってほどSFでもないけれども、因果関係や弱点など、対応させるように書かれているあたりが、ポッと出のハズレ本作家とは一線を画していて、読んでいて非常に安心感が伴う、良い文章である。
ただし、時々ほころびが見られるんだよなあ。この作者の本には、今回同様SFというよりも霊魂だとかをテーマにしたものが多いようだけど、その原点部分が危うく見えることがある。
たとえば、人には人の背後霊が付くというような話かと思えば、急に昆虫が付いていたり、霊には塩という図式が万能だったり万能でなかったりと言う点である。万能でない方は良いのだが、万能なときは万能すぎるんで違和感を感じるよね。
また、オチもなあ。
縄文よりは弥生のほうが良かったのでは?とか、過去の人間(?)が苦労して閉じ込めたものの弱点がそれ?とか、クライマックスのドタバタの中途半端さ(これは仕方ないか…)など。
眉村卓あたりのジュブナイルもののような楽しく、安定した手法ながら、頭のなかには和田誠のイラストが浮かぶ、ちょっとした気分転換にオススメしたい1冊ではある。