迷宮遡行 (新潮文庫)

著者 :
  • 新潮社
3.04
  • (20)
  • (67)
  • (309)
  • (62)
  • (13)
本棚登録 : 1085
感想 : 106
本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています
  • Amazon.co.jp ・本 (380ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784101499116

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
絞り込み
  • 事件に関係してるかもわからない妻の妹(妻本人ではなく)を、やくざに追われながら探し続けるのは少し動機付けが弱いように感じた。
    明かされる真相にも大きな驚きはない。

  • 白貫井さんっぽいお話でした。どっちかと言うとコメディチック。本来2作目だった【烙印】をリライトした作品だそうで。【空白の叫び】や【乱反射】などを読んでからなのでなおさら白作品に感じました。軽くさっくり読める感じでこれはこれでアリですね♪

  • 厳しめに☆2つ。「烙印」を改訂して、ハードボイルド調を薄くしたらしいけど、私にはまだまだ濃くて苦手だった。ヤクザやらマフィアやらが出るとちょっと…これは私の好みの問題かも。でも、無理矢理感は否めないし、奥さんの失踪理由がそんなこと…という感じ。とにかく色々気になるし合わなかったな。残念!

  • 予想以上にハードな話で、思わず手に汗握ってしまった。

    あくまでも妻探しを諦めない主人公の執念にはびっくり。
    手がかりを追いかけるうちにエラいことに首を突っ込んでしまい、自分なりに決着をつけようとするが、その方法にもまたびっくり。

    しかし、はた迷惑な夫婦だ…

  • 失業中の夫の元から美しい妻が突然家を出る…よくある話がだんだんヤクザを巻き込んだ騒動に繋がっていく、という展開はとても引き込まれたが、中盤以降がお粗末。予想を裏切るエンディングで後味が悪かったなあ。

  • 前半、中盤のリズム、テンポは素晴らしい。
    それだけに、事の真相が見え始める辺りからの失速感には正直、残念。
    真相があまりにも強引過ぎるというか、やっつけ感が否めない。
    むしろ、書きながら、結末を綴ったのではないかと思うくらい。
    衝撃の結末と形容するには、難あり。
    え?そんな片付け方!?
    しりすぼみ。

    しかしながら、途中までの吸引力は花マルです。

  • 主人公のほのぼのした性格とアンバランスな緊迫した状況にどんどんはまりました。

    毒のある終わり方も最高です。

    この人何冊か読んだけれど平均して面白いです。

  • 失業中の迫水の元から、最愛の妻・絢子が置手紙一つ残して失踪。わずかな手がかりから妻を捜し始める内に、なぜかヤクザに追われる羽目に。やがて、ヤクザ同士の抗争に絡む事件にまで巻き込まれる……。

    デビュー2作目の『烙印』のアイデアを元に書き下ろした作品で、元々はハードボイルド調だったものからハードボイルド臭を取り去ろうとしたのだとか。そのせいか、主人公が事件の核心に近づく中盤まではだいぶコミカルなタッチになっている。
    絢子の失踪の謎がまったく解けないまま次々に主人公にヤクザ絡みのピンチが訪れ、謎が深まっていく過程はハラハラしながらどんどん読めた。

    しかし終盤になるとコミカルさはどこへやら、とたんにシリアスな物語に一変する。やっと真相に行き当たったラストでは、主人公も絢子も救われない。確かに後味はよくないが、この救われなさは貫井氏らしくもあると思う。

  • ここまで「ヤクザ」って言葉がでてくる小説は初めて読んだね。たまに「マフィア」も出てくる。

    内容はまあまあ。途中の疾走感は○。終盤の失速感は否めないね!

    自分的に慟哭もそんなやったし、貫井さんの作品は、ユーモアミステリの方が好きやな!

  • 『烙印』を全面改訂して書き下ろしたものである。

    主人公の迫水の俺の一人称で物語りは進んでいくので、感情移入も
    しやすくテンポもいいので読みやすかったのだが、真相の原因となる
    動機がどーにも納得し難いのがもったいなかった!


    迫水の嫁が突然家を出て行ってしまう。 嫁を探し出そうとするのが
    あらすじなのだが、探していくうちにヤクザが絡んで来る。

    最後まで嫁の失踪は謎として進むのだが、ヤクザ思惑、登場人物の
    謎が次第に解明していき、最後にそもそもの問題の発端である
    嫁の失踪の原因へとたどり着く。

全106件中 41 - 50件を表示

著者プロフィール

1968年、東京都生まれ。早稲田大学商学部卒。93年、第4回鮎川哲也賞の最終候補となった『慟哭』でデビュー。2010年『乱反射』で第63回日本推理作家協会賞受賞、『後悔と真実の色』で第23回山本周五郎賞受賞。「症候群」シリーズ、『プリズム』『愚行録』『微笑む人』『宿命と真実の炎』『罪と祈り』『悪の芽』『邯鄲の島遥かなり(上)(中)(下)』『紙の梟 ハーシュソサエティ』『追憶のかけら 現代語版』など多数の著書がある。

「2022年 『罪と祈り』 で使われていた紹介文から引用しています。」

貫井徳郎の作品

  • 話題の本に出会えて、蔵書管理を手軽にできる!ブクログのアプリ AppStoreからダウンロード GooglePlayで手に入れよう
ツイートする
×