- Amazon.co.jp ・本 (300ページ)
- / ISBN・EAN: 9784101800301
感想・レビュー・書評
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2018年52冊目。推理と論理を駆使した騙し合い、先の読み合い。こういうのはやっぱり好きなので読み入ってしまう。ルヴォワールシリーズが好きな人はきっとハマれると思います。
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前作の「謎解きバー」がちょっと拍子抜けだったので、期待せず読みだしたら…あら、双龍会を思わせる学級裁判に、お~やっぱこのノリおもしろいなぁ(お~天親出てきた~!とか思いつつ)、と思いつつ、その後の展開は通常ミステリっぽく、でも本作者さんならではの妙が最後まであって、あ~双龍会だけの人と思ってすみません~~という感想でした。続き物なのかな??続きも楽しみです♪
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鷹司高校という全寮制のエリート校の新入生である剣峰成(つるみね なる)。
彼は図書室でのちょっとしたトラブルから、同級生の太刀杜からんという少女と親しくなり、同時に三年生で生徒会長の大神五条と知り合います。
そして、新入生の歓迎の意味も込めた、この学校ならではの行事「星覧仕合」にて、成とからんはタッグを組み、五条に推理ゲームを挑みます。
(第1章 学園裁判と名探偵)
次に、第1章で少しだけ垣間見えた成の鷹司高校入学前の生い立ち、過去に関わることになった事件が語られます。
(第2章 暗号と名探偵)
そして、時代はまた現代!?に戻り、休日のある日に成とからんが巻き込まれる事件が描かれます。
(第3章 密室と名探偵)
といったように、それぞれが独立しても楽しめるような短編集でもあり、成とからんの鷹司高校での様子を切り取った連作短編集でもあります。
学園青春モノとしては、新入生は前述の「星覧仕合」後に3年間を過ごす寮が決定されるなどの設定が、「ハリー・ポッター」シリーズを彷彿とさせ、主人公たちの3年間が今後も語られていくのであろうと推察されます。
(というか、面白かったのでぜひ続けてほしいです)
探偵(とりわけ名探偵)の位置付け的には、清涼院流水さんを元歌とするJDCシリーズや、先日読んだ北山猛邦さんの「猫柳十一弦の後悔 不可能犯罪定数」を思い起こさせられます。
ライトな装丁とは裏腹に、かなり論理的な推理の応酬や、犯人対名探偵の因縁の対決もあり、本格好きにはたまらない一冊に仕上がっています。
円居さん、ほんとに続編を希望します。 -
あらすじがダンロンやソロモンの偽証といったような作品から今日モチーフに使われる(元祖がソロモンなのだろうか?)校内で「裁判」とあったので好奇心半分冷やかし半分で読んでみる。
どちらかというとダンロンのような必ず一つの真実にたどり着かなければならないというよりは、『汝は人狼なりや?』や一休さんの問答のような感じといえば分かりやすいだろうか。
真実というよりは如何に観客や審判をねじ伏せられるか?調査を基盤とした推理のもと説得する感じ。