漫画GANGSTA.のオリジナル小説です。
アニメを見て好きになって、漫画をKindleで購入したら、絶妙なタイミングで小説が出るというので早速(こちらは本を)購入しました。
心配事が二つあって、一つはニコラスとの会話。
ニコラスは耳が不自由なので漫画・アニメでは手話を使っているのですが、それは小説だとどうなるんだろう?と。
もう一つは著者を調べたらライトノベル作家さんだったこと。これは完璧に偏見ですね・・・。すみません。
どちらも読んでみれば、なんてことはなかったのです。
ニコラスはちゃんと「喋って」いたし、お話はとてもおもしろかったです。
設定がややこしいお話なので、説明がちょくちょく入るのがちょっとダサいなあと思ったのですが、しょうがないですね。
あと、あらすじの文は煽り過ぎです(笑)
そこまで衝撃の闘いではありません。
ソフィアが3年と言った割に二人が現れるのが早すぎですね。何なら爪ではなくナイフで傷をつけておけば1、2年経っても消えなかっただろうと思うくらいです。
(傷の描写を入れるために1週間後にしたのかは知りませんが)
最初のソフィアの描写を入れた割に、彼女を探していたヨハンの存在が薄く、ソフィアの考えとヨハンの思いがイマイチ繋がっていないので、なんだかちぐはぐな感じがしました。
二人のうちダリオをメインに据えるなら、ダリオのヨハンの扱い方(※)、ヨハンが妹を思っていることに対するダリオの思いをもう少し書いてほしかったかなあ。
※うまい言葉が見つからないのですが、接し方というか考え方というか距離の取り方というか・・それらをひっくるめた関係性のことです。
一方、便利屋のほうはウォリックをメインに据えていますが、ニコラスもちょこちょこ出てきて癒されました。
いま、漫画がほんとにひどい状況(笑)で、ここ数巻、彼らが同じコマにおさまっているのを見た覚えがない!
なので二人が仲良くしているのが本当によかった・・・(合掌)
ウォリックがお花を持って医院にお見舞いに来たシーンで、ニコラスとニナのやり取りが印象に残りました。
ウォリックはそこまで考えているのか!と。
オリジナル小説のどこまでを原作に沿っていると見るのかは難しいところがありますが、これは気に入ったのでわたしのなかで採用します。
アニメや漫画がまた違って見えてくるかもしれない。
ニコラスとニナの組み合わせもとても微笑ましくて癒されます・・・かわいい。
あと、とても気に入ったのはウォリックのニコラスの扱い方がわたしが漫画を読んで思っている感じと同じだったところ。
ウォリックに死ねと言われたらニコラスは死ぬだろう、ニコラスがセレブレをオーバードーズして闘いを楽しんでいることをウォリックは好ましく感じている。
ウォリックはきっとトワイライツを人間の奴隷のようにすることは好ましく思っていないけれど、(自分たちにおいていは)どちらかがどちらかに歩み寄って対等になるのも違うと思っている・・・。
今の状況のなかで主従の関係性を超越し、お互いに尊敬し合い、ウォリックなりに主従の一歩先の関係を築いているのが、先述の扱い方なのかなあと思います。
ウォリックはすごくニコラスを立ててるんですよね。
・・・よくできる奥さんですね・・。