ウロボロス ORIGINAL NOVEL: 署長暗殺事件篇 (新潮文庫 ん 2-3 nex)

著者 :
  • 新潮社
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  • Amazon.co.jp ・本 (254ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784101800400

作品紹介・あらすじ

新宿を埋め尽くす大学建設反対デモの大群衆。その渦中、鎮圧に乗り出した新宿第二署長が何者かに殺された。裏社会の思惑と日韓民族問題が絡む中、水面下で調整に動いていた極道の竜哉が容疑者に! 少年時代の復讐と警察組織の闇を追うために、強い絆で結ばれた竜哉と密かな協力関係を結ぶ刑事のイクオは、事件に隠された真相を追う! 大人気コミックスのオリジナル小説第3弾。

感想・レビュー・書評

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  • 刑事と極道、二匹の龍が署長暗殺の真相に迫る!

    新宿を埋め尽くす大学建設反対デモの大群衆。その渦中、鎮圧に乗り出した新宿第二署長が何者かに殺された。裏社会の思惑と日韓民族問題が絡む中、水面下で調整に動いていた極道の竜哉が容疑者に! 少年時代の復讐と警察組織の闇を追うため、強い絆で結ばれた竜哉と密かな協力関係にある刑事のイクオが、事件に隠された真相を暴く! 大人気コミックスのオリジナル小説第3弾。

  • オリジナル小説の2作目ですね。

    いよいよ(?)深町の登場です。
    ドラマではムロさんがかなりいい味でしたが、こちらの深町もイクオの次にたっちゃん好きな感じが出てていいですね。微笑ましい。
    ドラマを見た時に、友人が「イクオには署のみんながいるのに、たっちゃんには深町しかいない・・・」と言っていたのを思い出しました。
    深町にはいつでもたっちゃんの味方でいてほしいなあ。

    今回のお話は大学建設を巡る殺人事件です。
    たっちゃんは相変わらず同業者に追いかけられるわコスプレ(?)させられるわ体張ってます。
    いちばん好きなところは最初の中華飯店でばったり会うところ。次にたっちゃんとの関係を美月に疑われてイクオがしどろもどろするところ(笑)

    お話自体はタイムリーというか、オリジナルということなので、原作と今の状況を取り入れたんだなあという感想です。
    ただ、少し弱いかな。前作は1つのお話とはいえ、二人の視点から見ていたのでボリュームがありましたが、今回は二人の視点が入れ替わりながら進むので、前作と比べると量も中身もボリューム不足という印象です。
    また、前作の二人それぞれの視点で物語が進むというのはバディものの良いところがいかされていたし、また警察官とヤクザという二人の立場が際立っていて面白かったですが、今回は正直この二人でなくてもよかったのでは?と思ってしまうような事件内容でした。
    今の状況をうまく取り入れているところはすごく良いと思ったのですが、ウロボロスという素材とうまく絡められていないというか・・・。

    終わり方も、「えっここで終わるの?」という感じだったし、読み終わって気付きましたが肝心の大学建設&清村氏のその後がわからないんです(丁寧に読み返していないので自信がないですが、確か記載はなかったはず)。
    全体的になんだか消化不良で・・・。
    ぜひ3作目、お願いします。

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著者プロフィール

東京生まれ。慶応義塾大学卒業。文芸評論家、書評家。著書に『読み出したら止まらない!海外ミステリーマストリード100』『路地裏の迷宮踏査』、『ある日うっかりPTA』など多数。

「2020年 『本格ミステリの本流』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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