レアリアII: 仮面の皇子 (新潮文庫nex)

著者 :
  • 新潮社
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  • Amazon.co.jp ・本 (429ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784101800424

作品紹介・あらすじ

孤独な二人が家族となり、世界は少し、変り始める。休戦延長なし――。魔女家名代として宰相会議に臨んだミレディアは、破滅に突き進む帝国の選択に心を痛めつつも、「家族」となったアリルのために為すべきことを考えていた。一方、アリルはもう一人の皇帝候補ラムザとデュアメル学院に通い、帝位継承者として起つ決意を固める。……明かされる少女の罪、そして少年の仮面の下に隠された驚くべき真実。世界の深淵を見据える第2巻。

感想・レビュー・書評

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  • アリル皇子と家族となったミレディア。皇帝の後継候補としてデュアメル学院に通うことに。そして、ミレディアもミレディアで雑用として学園に通う傍ら、もう一人のラムザ皇子に王朝語の講義をすることに。

    家族となる二人にがだんだん氷解していくところが描かれており、そのためにミレディアが犯したアイゼン王朝皇子を逃したことが明かされていく。

    最後にはネネの陰謀通りにアリル皇子が、ネネの居室に行き、そこで殺される?自体に。
    なんで、行っちゃうの?っという流れであったが今後にそれが明かされるのか。イマイチこの本に出てくる人物全員の行動理念が掴めなくて?が多くなっちゃうシリーズに思える。

  • 1巻目は「んー…ちょっと苦手かな」と思いながら読み続けて2巻目読了。
    主要登場人物の全員が全員(少しずつ違うとはいえ)物語の暗い終焉だけを見据えて生きているところが苦手なんだな、と気づき、それ以外を掴める者はいないのだろうか、救いはないのだろうか、と祈るように読んでいる。

  • やっと読みやすくなった。読みやすくなったら面白くなった。アキは嫌いだなぁ。早く呪縛から逃れてアリル王子とうまくいってほしいのだけど。レナートには死んでほしくないけど、死んじゃうんだろうな(T_T)。続きが気になる。でもきっとまた続くだよね( ;∀;)

  • 登場人物たちの変化が楽しい。最終的にどこに執着するのか。2冊目でもあいかわらず読者には明かされない部分が多いので、想像することを楽しみつつ、霧のなかにいる感じ。

  • アリルとミアの距離がちょっとずつ縮まるのがもうほんとイイ!!!
    というか着々と距離をつめにいってるアリルが可愛すぎる。
    雑記帳という名の交換日記が堪らん。
    アリルはほとんど書くことはないけれど。
    そのアリルが唯一書いた内容もほんと切ない。
    お披露目のあとの時間を下さい、か。誕生日にほしいものでミアの時間を願うとかもうアリルほんとずるい。萌える。
    そんな可愛いアリルだけど、恐怖帝に瓜二つな顔をしてるんだな。
    それが凄く気に掛かる。
    この世界観なら生まれ変わりとかあり得そうで。
    仮面をつけるようになったのは道化師になってから?それとも誰かに言われたから?
    アリルの素顔を知っているのは一体どの程度までなの?
    気になることがまた一段と増えた。
    それと、アリルの、いや道化師の私室をネネが知ってるのはどういう経緯なの?
    前道化師アキことロジェがネネの願いを13年前に叶えたみたいだけど、そのときに私室に気付いたのか教えてもらったのか。
    13年前、アキに何を願ったんだろう?
    その願いでユーディアスの妃がネネ一人になったり、子供であり世継ぎであるラムザが生まれたり。
    謎は深まる一方だなぁ。

    フロレンスの好感度が結構上がったわ今回。
    あの会議は無駄ではなかったな。
    フロレンスからこうしてアリルの皇帝選以降の身の安全の保証をもらえたし。
    何よりフロレンスの現状把握がより正確になった。
    ミアを狙うのをやめたってのが英断。
    あと、以外とロジェのことを見ている。
    本質に気付いてるというのかな。
    ミアにだけ心が少し揺れることもちゃんと分かってた。
    常に満たされず空っぽなアキのこだわりに気付くって結構凄いと思う。

    今回、アイゼンとミアの逃亡劇が描かれていたから二人の過去が分かった。
    ミアはだから耳環を持っていたのか。
    アイゼンから友達の証として貰ったんだな。
    逃亡中、アイゼンはロジェのせいで目がやられてたからミアの姿見えてないから分からないもんな再開したとき。
    帝国を憎んでいても、ミアだけは殺さないために渡したところほんと萌える。
    ミアのこと本当に気に入ったんだな。
    ほんのりと恋愛感情があったりするのかな。
    でも、グランゼリアでミアが兄のレキセイを殺してしまったのを目の前でみたあげく、その後処理を自分がしたからミアに対しての憎悪が…。
    ミアがあのときの少女だって気付いてないからひたすら憎んで四年間過ごしてきたんだな。
    アイゼンとミアどうなるのかな。

    ラムザとアリルの関係性良いな、ほっこりする。
    ラムザがアリルの部屋を訪れるときは外にいても部屋に引き返していてあげるアリルほんと好き。
    それが友情だと気付いて!
    あのままゆったりと学園生活をずっと過ごしてほしい。
    ロッドも交えて。
    あの三人だけの空間良いよなぁ。
    というかロッドはギィと何か関係あったりする?
    なんでゾハル?

    ラムザと言えば、ミアのこと気に入ったんだな。
    王朝語をミアに教わるようになり、もらったナッツやアーモンドを食べ、不良生徒から救ったり。
    ミアほんとなんでこう好かれる相手に難有りなの(笑)

    読めば読むほど早く続きが読みたくなって困る。

  • 孤独な二人が家族となり、世界は少し、変り始める。

    休戦延長なし――。魔女家名代として宰相会議に臨んだミレディアは、破滅に突き進む帝国の選択に心を痛めつつも、「家族」となったアリルのために為すべきことを考えていた。一方、アリルはもう一人の皇帝候補ラムザとデュアメル学院に通い、帝位継承者として起つ決意を固める。......明かされる少女の罪、そして少年の仮面の下に隠された驚くべき真実。世界の深淵を見据える第2巻。

  • 慣れてきたからか?1巻よりは読みやすく進んだ。
    ミアがアイゼン皇子を助けた時と、現在とがほとんどだったこともあるかも。ミアとアリルの様子がやっぱりいい。学院に行くことで、そこにラムザ皇子も関わってきたりして、そのあたりはだいぶラノベ風というか、少年少女の物語という感じ。
    ところでなんかミアの印象がどうしても子供っぽくて、学院で言葉を教えてたり、サバイバルしたり、ミルゼリスに対抗しようと家を借りたりしてる大人びた姿が違和感ありまくり・・・。17歳。うーん。
    レナート、死んじゃイヤー、と思ってしまうあたり、このキャラクターノベルにすっかりハマっているのかも。
    描写が細かくて日にちは遅々として進んでないけど、果たしてミアとアイゼンが再会したとき、どうなるんだろうか。何があっても殺さないと言った相手。
    アキはとりあえず黒幕なんだなというのが示されてきたので、ミステリアス性は薄れ、ミアに固執する変質者みたいになってきたような・・・

  • 12歳というのがキーワードなのかな。12歳の少年少女の純粋さは好き。

    時々???ってなる箇所もあるんだけれど、概ね満足。続きは早く読みたい。

    ミレディアとアリル殿下も好きなんだけど、1巻冒頭のオレンディア達が少女時代の話の方が面白そう。
    オレンディアに比べて凡庸なミアだからこそ、共感を呼ぶこともあるのだろうけれど。

    それから、リリは女性だと思っていたから、終盤で"彼"であることに気がついてびっくり。

    アリルとラムザの出生の秘密、アリルの方がネネ妃の実子なのか、もしくは双子なのか、ラムザよりも濃い血をもっているのか。

    考えてみれば、ミレディアの方も出生の秘密は明かされていないし。藤色の目に銀髪という容姿の特異性と、アキに出会うまでの4年間、どうやって生きていたのか。
    オレンディアも幼少の頃は別の世界にいたというし、ミレディアも本当の魔女なのかも。

    戦での指揮官が魔女家の女性というのも不思議ではある。作者が戦う女性が好きってだけでは解決しない気が。
    魔女と呼ぶからには、武勇や頭脳以外にも特異性があるはず。

    ミレディアが宰相会議にまで来てくれた道化師とアリルか同一人物なのだと気がついていないらしい描写には、え???ってなったよね。こういう、分かるだろ普通!!!って事が2巻通してずっとあったかも。隠すなら読者からも隠して欲しいというか。うーむ。

    3巻でここからどう動くかが勝負。

  • 03/27/2016 読了。

    図書館から。

    前作よりは読みやすかったです。(慣れた?)

    ふたりの皇子とミレディアの過去に焦点が
    当たってた感じですかね。
    全編通して、切なーい感じで重く苦しさが拭えない。
    明るい未来が見えないけれども、
    誰もが、相手の幸せを願っていて、
    どうまとめるんだろう…。

    ギィが今回、全く出てきませんでした。

    ルー皇子が道化師で、冬の王で、いいのかな。
    ラムザ皇子は皇子ではないのかしら?
    で、アキがロジェで道化師で、いなくなった皇子様?
    謎な部分が重複していて、むむむ。

    気長に次待ちます。

  • どの登場人物も未来がないお話ですな・・・。
    そしてみんな幸せになりそうにもない(あ、我が輩や小蝙蝠はそこそこ幸せかも?)。
    でも続きは気になります。

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著者プロフィール

茨城県生まれ。2002年10月「彩雲国綺譚」で第1回ビーンズ小説賞の読者賞・奨励賞をダブル受賞。03年11月、受賞作をもとに改稿執筆した『彩雲国物語 はじまりの風は紅く』で作家デビュー。同シリーズは11年7月に本編が完結し、累計650万部を超える大ヒット作となる。他の著作に「レアリア」シリーズ、『エンド オブ スカイ』がある。

「2023年 『彩雲国物語 十六、 蒼き迷宮の巫女』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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