スフィアの死天使: 天久鷹央の事件カルテ (新潮文庫nex)

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著者 : 知念実希人
制作 : いとう のいぢ 
  • 新潮社 (2015年8月28日発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (397ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784101800448

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スフィアの死天使: 天久鷹央の事件カルテ (新潮文庫nex)の感想・レビュー・書評

  • 外科医から内科医へとなり、天医会総合病院で働くことになった小鳥遊優。彼は27歳の副院長・天久鷹央の下、統括診断部に属することに。彼女は対人コミュニケーション能力に難があるものの、天才的な頭脳の持ち主だった。ある日、宇宙人に洗脳されたと訴える男が目の前で自殺を図り、同様の症状が見られる患者が外科医を殺害する。2人はある宗教団体を疑い、真相を探るが。。。
    シリーズモノとは知らずに読んでしまった。医学系だがそれほど難解でなく、読みやす一冊。

  • シリーズ4作目にして初の長編。読み応えがありました。犯罪と宗教のミステリーはパターン化されつつも、そこに医療の知識が混じることにより新鮮な驚きがありました。これまで明かされなかった小鳥遊の過去や、短編にもチラチラと振られていた宇宙人の洗脳事件を知ることができてスッキリしました。鷹央と小鳥遊の出会いと、鷹央の性質の理由がしっかりと描かれているのも嬉しい。安定して面白いシリーズです。今後も楽しみにしています。

  • 時間を遡って天久鷹央(あめくたかお)と小鳥遊優(たかなしゆう)の出会いからの話を初の長編で綴る。
    初見で小鳥遊のことを言い当てていく。
    やっぱりシャーロックに似ているなと感じました。

    外来で母が近所の診療所で医療過誤をあったとやってくる。
    話の内容と血液データだけで病因にたどり着く。
    素人の思い込み。
    簡単にネットで調べれるので、これは気をつけないと。

    次に宇宙人に誘拐され、頭に何かを埋め込まれたと訴える男。
    この話がメインの新興宗教団体の話と繋がっていく。
    宗教団体の名前が読みにくく苦労しました。
    読んでいくと、その名前の由来がわかります。

    小鳥は、鷹央の言動の裏にあるものに気づき、鷹央が告白する。
    これは、鷹央本人しかわからない苦悩。
    この「個性」をどう捉え、多数派にすごしやすい世の中でどう生きていくのか。
    エピローグでも語られてます。

    いままでになかったアクションもありました。
    小鳥の空手の動作、一撃に臨場感があり、痛さが伝わってきました。

    専門的なので、結末を予想できませんが、このようなことが実際に起りそうで恐ろしく感じました。

  • 医療ミステリー。主人公の天久鷹央(♀)とそこに研修に来た小鳥遊のお話。
    宗教物はぞっとする内容が多いのですが、キャラクターの明るさで読み切れる作品。
    面白かったです。

  • 鷹央のこと、小鳥遊のこと、統括診断部が出来た経緯や末期治療における葛藤等、他にもたくさんの物が一気に詰め込まれた感じのする作品。この話は、結末ありきで書かれたのかなぁという印象を持った。前の部分が少し中だるみしてしまった感じがある。第四章の最後の部分はとても良かったので、こちらの話をもう少し読みたかったかな。でも、とても面白かった。鷹央と小鳥遊の会話も楽しめたし(*'ω'*) なるべくしてなったというか、いいコンビですよね。天久鷹央が活躍する話をシンプルに楽しみたいなら、短編集の方がおすすめかもしれない。

  • 読み終わってから、最後のカバーの折り込みの部分を見て気づきました。
    シリーズの既刊と異なり、本作だけが「天久鷹央の事件カルテ」がサブタイトルなんですね。

    もしかすると、事件カルテが事件カルテである前の物語という意味があるのかな。メインタイトルが「スフィアの死天使」であるこの物語は、今風にいうところの「天久鷹央の事件カルテ エピソード0」にあたります。

    そう、すでにお馴染みの迷コンビ。
    天才女医にして、医学にとどまらない驚くべき知識と記憶力を元に事件を解決するホームズ役の天久鷹央と、ワトソン役の小鳥遊優が出会い、初めて事件に関わる物語なのです。

    抜群の読みやすさと、鮮やかな名推理はいつもの通りですが、出会いの物語ならではの新鮮な面白さが含まれていて、いつも以上に飽きさせません。

    それは、シリーズの中で初めて、読者が小鳥遊先生よりも天久先生を「知っている」状態から始まる面白さと言えるかも知れません。

    例えば、初めて二人が出会うこのシーン。

    "「誰だ?」本から視線を外すことなく、少女は独り言のようにつぶやいた。
    「え、いや・・・・・・。ここは天久鷹央先生の部屋だって聞いたんだけど・・・・・・」
    僕は目をしばたたかせる。この少女は誰なのだろう。新しい上司の娘だろうか?
    「そうだよ。ここは天久鷹央の部屋だ」少女は抑揚のない口調で言う。
    「あの、それで先生は」
    「先生ってだれのことだ?」少女は手に持っていた本をわきに置いて体を起こした。
    「誰って、だから天久鷹央先生・・・・・・」
    「天久鷹央なら目の前にいるじゃないか」少女はソファーの上であぐらをかく。"
    (本文20ページより)

    この後に、小鳥遊先生は、いつもの口調でやり込められるんですが、僕たち読者が初めて彼女を見た(読んだ?)瞬間を思い起こしてニヤニヤさせられてしまいます。

    彼が元は外科医であったことが伺える小鳥遊先生の救急部での勤務シーンや、彼と接していて天久先生が怒られたかと思ってたじろぐシーンなどもなかなか見られない新鮮さです。
    あっ、そうそう意外にアクションシーンも多いですよ、今回。

    またこれまでに語られなかった、両先生の「秘密」にも言及されています。
    本作から読んでも問題はないですが、前述の楽しさを味わうためには、やはり刊行順に読んでみるのがいいのではと、個人的には思えますね。

    現時点での既刊は4冊。
    あっという間に読めること請け合い。ぜひお楽しみください。

  • おいおい~、この病院大丈夫なのかいな?的な感がなくもない・・・w ま、いっか。鷹央ちゃんのキャラは魅力的だしww

  • 宗教団体と安楽死。なかなか難しいテーマ二つ。安楽死については最後の最後になってからちらっと取り上げられた程度なので、そっちにオチを持っていくのか、と少し違和感も。鷹央先生の秘密、小鳥先生の秘密。知られたくない過去は誰にでもあるのだろうけどこのシリーズを読み薦めていく上では知れて良かった二人の秘密でした。これまでの作品で書かれた二人の絆の源がここにありました。小鳥先生の失恋は必至。絶対失恋すると思っていたけど、ああ、もう舞台にも立てなかったのねーという感じで笑えました。二人の活躍がこれからも楽しみです♪

  • 医学的な知見に根拠のあるような作品というものに、出会ったことがなかったので新鮮味がありました。推理小説のジャンルとしては新しさがありましたが、推理の内容自体としては簡単に推測がつくことが多かったため、内容的な斬新さを感じませんでした。「あーやっぱりそうなのか」という感じです。それと他の小説と比較すると、キャラの確率がきちんとなされてないように感じたため、「これは本当にこのキャラなのか?」と感じる部分がありました。その点に関しては、続編が出ているので、そちらを読み進めていく中でキャラが確率されればいいかなと思います。

    話はのめり込めりこめましたが、少し内容自体の厚みにかけるため、続編でどうなっていくかを見守りたいと思います。医学的な知見が入る点では非常に面白かったです。

  • 変わり者の内科医・天久とその部下として配属された小鳥遊の出会いと最初の事件について。
    これまで、シリーズの中で「なんとなく」で流されていたような箇所が大体言及されている。

    鷹央の「秘密」については、テンプレ感の強さというかなんというか、それを言い出したら二次元の世界のキャラクターは大体何かの精神疾患に分類されていくんじゃないか、のようなこじつけといえばこじつけに近いものも感じて、あまり好きではない。でもまあメディカルの知識との関係性を考えるとそうなるのか。

    物語の大筋、「宇宙人に頭を改造された」と申し出る患者と、その背景に見えてくる宗教問題、宗教施設への潜入…は完全にTRICK系のノリとして楽しめた。
    この大筋に関しては、ミステリと医療知識の融合という点で高評価。なので、ツッコミどころについても目を瞑れる(瞑れた)。

  • これまで言及だけされていた,出会いとそれにまつわる宇宙人事件が描かれる.これを読むと,これまでの(そしてこれからの?)全ての事件は,第一作が描かれる際に青写真が練られていたことが伺える.成る程,書きたい内容が初めに設計されているのか.読みやすい訳だ.

  • シリーズ4作目で初の長編。鷹央と小鳥の出会いを描くエピソードで、御手洗シリーズで言ったら『異邦の騎士』の位置付け。既刊で何度か出てきた宇宙人に洗脳された男の話の全容や、鷹央と小鳥の過去が描かれ、これまで散りばめられてきた伏線が一気に回収されてスッキリ。なので、刊行順に読むのが良いですね。いろいろとニヤニヤしながら読めます。

    話自体も個人的にはこれまででいちばん面白かった。アクション多め、医療の倫理的な話もあり、楽しめました。

  • 第三者視点で冷静に見れば新興宗教というのはどれもどこかしら滑稽なものですが、内部にいて信じてしまうと盲目的になってしまうんでしょうか。この本で問題となる脳の問題も含めて、ちょっと怖いです。

  • 少しだけ遡って小鳥遊と鷹央の出会いと初めての事件を描く初長編。今回の奇想ネタは宇宙人なのだが、薬物中毒による幻覚というセカンド・オピニオンが初めから付属していて、常に「幻覚でなければ」という但し書きが付いて回っている印象。

  • メディカル・ミステリーというよりはメディカル・サスペンスみたいな感じだった。  面白かった。   
    主役の二人について色々知れて良かった。 色々と。  
    もっともっと読みたい作品です。

  • 時間をさかのぼった出会いのエピソード。
    クライマックスの文章を一部引用する始まりが天久鷹央シリーズの決まりの形になっていますが、今回はその表現がありませんでした。
    この演出が個人的には「何を読ませてくれるんだろう」とワクワクさせてくれる一部に感じました。
    全部読み終わった後は一言につきます。シリーズの中で一番好きな一冊です、面白かった!!

    シリーズ通しての鷹央の行動や言動の自由奔放さに何度か辟易しながら読んでいた一部読者なのですが、個性だと言い放った彼女の強さが色鮮やかで個性か。そうだったのか。と手に平を返してしまった読者でもあります。
    察しがものすごく悪い私はこの本で鷹央が心の内をたくさん打ち明けてくれたことで鷹央の「言葉にするには難しい思い」を知り、彼女の個性を魅力として感じ捉えられるようになりました。
    読み続けてきて良かったなと思いました。短編よりも長編が好きだし大事にしたい本です。

    今作のテーマとなっている宗教が作中の言葉を借りると虫唾が走るほど大嫌いなので、読み始めた時は身構えました。
    宗教で病気が治る!と頑なに語る患者と鷹央の対決!な展開じゃなくて良かった……そうだったら読み終わることがなかったと思います。

    それと刺さったものは抜いちゃ駄目だ……。

  •  シリーズ第4作は、初の長編である。鷹央と小鳥遊の出会い、そして最初の事件が描かれるという。知念さんによると、過去3作の売り上げ次第で、刊行されない可能性もあったというから、まずは手に取れたことを喜びたい。

     事情により外科医を辞め、内科医として経験を積むべく、天医会総合病院にやって来た小鳥遊。ところが、配属された統括診断部は…。鷹央の能力を早々に知った小鳥遊だが、時間が空くときは救急部を手伝うことにした。当然、救急部長の沖田は大歓迎。

     ある日、宇宙人による洗脳を訴える患者が、統括診断部に回されてきた。ちょっとした隙に事件は起きた。さらに、救急部の現場でも…。おいおいおいおい、2人が出会って早々にこんなことがあったなんて聞いてないぞ! 大丈夫かよこの病院。過去3作を読んで、管理体制には疑問を持っていたが…。

     事件の背景に、宗教団体が浮上。警察が慎重を期する中、鷹央がどうするかといえば…言うまでもなく侵入を試みる。当然、小鳥遊も巻き込まれるわけである。さらには体験入会までしてしまう。カラクリ自体は想像の範囲内。問題は手段だったが…。

     宗教団体をネタにした作品はいくつか読んだけれど、今回もご多分に漏れずというのが正直なところか。これを思いつく方も思いつく方だが、解き明かす鷹央も鷹央だろう。しかし、興味本位で首を突っ込んだのではない。時に率直にすぎる鷹央の言葉は、彼女なりの優しさなのだ。小鳥遊には、もうわかっている。

     さて、一件落着かと思ったら、まだページ数が残っている。まだ何かあるのかと思ったら…おいおいおいおい、本当にどうなっているんだこの病院! それはともかく、小鳥遊が外科医を辞めた理由が明かされ、2人とも傷を抱えていたことを知る。だからわかり合えるのだろう。2人の次の活躍を読めるのを楽しみに待とう。

  • めっちゃ勉強になりました笑。
    この本は医療系ミステリーなのに面白くて読みやすい作品だった。時々書いてる医療ネタも初心者にも分かりやすく解説してくれるのでとてもよかった。最後まで展開が読めなかったけど鷹映がスカッと解決してくれたため気持ち良く読めた。
    キャラについては各々がとても個性的で作者のキャラ愛を感じた。
    こういう感じのミステリ大好き。

  • 事件カルテシリーズ1作目。
    推理カルテで過去扱いになっていた事件を収めた作品。
    1作目は鷹央と小鳥が初対面シーンから。
    鷹央の病気が明らかになり、同じく小鳥が外科医から内科医へ転科希望をした理由も明らかに。

  • 天久鷹央の事件カルテシリーズ。

    シリーズ4作目の今作であるが、これまでの推理カルテシリーズより時系列は遡り、鷹央と小鳥遊の出逢った頃のエピソードを描く。番外編だからなのか、長編作だからなのか、今作のシリーズ名は推理カルテではなく事件カルテ。
    エピソード0のような今回の内容は、すでにこれまでの作品の中でちょいちょいワードが出てきていたので、漸く読めたかという感じ。宇宙人の真相には多少医療知識も必要なのかもしれないが、全体的にはアクションの方が目立ったかな。いつもの診断ミステリの方が、自分の医療知識をフル回転しながら興味深く読めるのだが、気になっていたエピソード0を読むことが出来てスッキリした。

  • 【あらすじ】
    外科医を辞め、内科医としての修業を積むべく、天医会総合病院の門を叩いた小鳥遊優は、そこで運命的な出会いを果たす。天久鷹央(あめくたかお)。空気を読めず、人とのコミュニケーションに難がある彼女は、しかし日本最高峰の頭脳を持つ天才女医だった――。宇宙人による洗脳を訴える患者。謎の宗教団体。そして、院内での殺人。鷹央と小鳥、二人の出会いを描いた長編メディカル・ミステリー。

    【感想】

  • 短編医療ミステリーの長編版!
    これまではコミカル寄りなストーリーが多かったけれど、長編なだけあって、重く心に残るストーリーでした。
    死を今までで1番重く書いている気がします。

  • 外科医だった小鳥遊はあることをきっかけに内科医になろうと決断し、その研修先として、ある総合病院に派遣されてくる。
    そこで上司となった天久鷹央は、天才でありながら、常識外れの変人。
    小鳥遊は彼女に振り回されながらも「宇宙人」がキーワードとなったある事件に首を突っ込むことになるが......。

    2017年3月29日読了。
    鷹央と小鳥遊の出会いを描いたシリーズ初の長編です。
    短編の中でも登場してきた「宇宙人」の事件の全貌も分かってすっきりできましたし、これまで読んできた中で少し不思議だった二人の絆の持つ意味が理解出来て、このコンビがさらに好きになりました。

  • 私に解けない病気(ナゾ)はない。天才女医の名推理、開幕。

    外科医を辞め、内科医としての修業を積むべく、天医会総合病院の門を叩いた小鳥遊優は、そこで運命的な出会いを果たす。天久鷹央(あめくたかお)。空気を読めず、人とのコミュニケーションに難がある彼女は、しかし日本最高峰の頭脳を持つ天才女医だった――。宇宙人による洗脳を訴える患者。謎の宗教団体。そして、院内での殺人。鷹央と小鳥、二人の出会いを描いた長編メディカル・ミステリー。

  • まあまあかな。天久先生のキャラクターはかわいいけれど、肝心の事件はどうもパッとしない。トリックや犯人などに意外性がないし、動機がどうにも付け焼刃な感じ。文章は変な癖もなく、読みやすいけれど、とりあえず続きは読まなくてもいいかな。しかし、『星籠の海』でもちょっと思ったけれど、ミステリーにおいてカルト教団という存在は非常に便利なものであるまぁ、と。このくらいの内容なら、長編にしなくてもいいような気もした。

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