謎好き乙女と偽りの恋心 (新潮文庫nex)

著者 :
  • 新潮社
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  • Amazon.co.jp ・本 (334ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784101800585

作品紹介・あらすじ

恋愛(ファンタジー)と青春(ミステリ)、どちらが好きですか? 私、生徒会長、辞めるね――。あまりに突然の告白に、みなが言葉を失った。早伊原(さいばら)樹里の姉・葉月による辞任宣言。真面目で、責任感の強い会長が、なぜ? 疑念を拭えない春一は、辞任の真相を調べ出すとともに、会長との日々を回想する。花火大会、肝試し、そして、自身が生徒会に入る契機となった銅像消失事件。青春と恋愛とがせめぎ合う、切なくほろ苦い青春ミステリ第3弾。

感想・レビュー・書評

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  • 前巻で、男子だと思っていた篠丸が女子だったということで騙されたが、今回もある人物が別の人物と同一人物ということが後で知らされて、また騙されたと思った。やられたなあ。高校生の恋愛や友情などを扱っているのだが、やれやれなかなか皆大変だなあ。人に合わせたり、期待に応えるために、自分を偽るのはだめなの?真実の自分を晒すのが本当なの?白か黒かで割り切れるものではないと思うのであるが。人に対する推理が働いてしまう主人公には悩ましいことだろう。早伊原樹里と主人公の関係はどうなってしまうのか。最後に、また黒い過去のことが出てきた。これもどうなることやら。

  • 大切な生徒会長からの突然の会長退位宣言にざわめく生徒会の面々。いったい会長に何があったのか。西原の力を借りながら、ほんの数か月前からつけられていた違和感の解消を試みる。果たして会長の真意は。

    この物語のいいところであり、一度突っ込みを入れてしまうとどうにも入り込んで読めない理由になってしまう、キャラクターたちの行動理由の大仰さが、しまった
    この巻からより強まる。私の問題で、本編のマイナスではないと思う。何より読んでる間は面白かった。

  • 「花火が中止だとくじ屋が儲かる秘密」
    必死にクジをひこうとする友人を止める彼。
    彼女の推理に半分間違いは無くただそこにもう一人登場人物が足りていなかっただけなのだろうけど、この一人こそが今回のキーマンだったのかもしれないな。

    「会長が出くわした幽霊の秘密」
    肝試しの前に語られた怖い話。
    彼の話した体験談の様なものはよくある話しではあるが、ただ肝試しの前にこれを語られるとしばらくの間自分の周りを窺う事が増えそうだな。

    「繰り返し投函される恋愛相談の秘密」
    彼の面子を保つ為にとった行動は。
    確かに自分好みになり過ぎて本当の相手が見えないと感じた瞬間の恐怖は大きいだろうし、相手の全てが嘘に見えてきてしまうのも無理はないかもな。

    「僕の小学時代の秘密」
    彼女は彼女であり、彼女も彼女である。
    確かにこんな過去があったら相手に好かれるキャラを作り本物を見失うかもしれないが、ただそんな生き方は楽しくないだろうしいつか精算が待っている様に感じるな。

    「銅像が一夜にして消えた秘密」
    夜中に聞こえた音と真相を見た人。
    言葉のあやと言えばそれまでだが嘘は言わず伝えてはいたのだろうが、結果ここで隠したことや彼女が単独で行った事により余計責任感を背負ってしまったのではないだろうか。

  • 人の心理の奥底を暴き出すような鋭利な描写に拍車がかかってきた印象。誰にも少しは心当たりがあるような心情ばかりなので、尚更読んでいて痛いのかも。
    樹里の脆そうな内面が少しずつ感じられ始めたのが救いとなって、次の最終作で光が見えることに期待する。

  • さくっと読めました。

    生徒会でのおこった謎
    恋愛の物語で
    それぞれの考え方に
    なるほど~って感じでした。

    真実には
    惹かれるねぇ~

    エピローグで次回へつづく
    みたいな感じだったので続きが気になります。

  • 周囲の期待に答えなくてはならない、周囲の望む自分にならなくてはいけないという思いが狂わせた話。
    それにしても昔からよく事件に遭遇するわけで、コナンも真っ青という形容詞を使いたい。
    こんな緩くて楽しい生徒会だったら入ってみたい。最も圧倒的に成績が足りないのだが…。
    くじ屋の話は何だかモヤモヤした終わりかただった。
    母親を困らせないようにするなんて樹里なんて母親想い…。(違うか)
    生徒会の日常…えぇ。
    ダレン・シャン懐かしい。あれは夢中で読んだ。

    途中で過去と現在が混ざるのにはまだ慣れない。
    最後の最後でいったい何!?

  • 恋愛(ファンタジー)と青春(ミステリ)、どちらが好きですか?

    私、生徒会長、辞めるね――。あまりに突然の告白に、みなが言葉を失った。早伊原(さいばら)樹里の姉・葉月による辞任宣言。真面目で、責任感の強い会長が、なぜ? 疑念を拭えない春一は、辞任の真相を調べ出すとともに、会長との日々を回想する。花火大会、肝試し、そして、自身が生徒会に入る契機となった銅像消失事件。青春と恋愛とがせめぎ合う、切なくほろ苦い青春ミステリ第3弾。

  • 面白かった。この巻から読み始めたので、佐伊原樹里との関係、体質がなんなのか解らずじまいだったが、十分に青春を楽しめた。
    会長の動機が薄弱すぎるのが気になった。

  • 主人公2人の毒づき合う関係が心地いいですが、これはもしかして恋愛話なのかと見えてきた感じ。

  • 好きなもののために自分を偽るのは、正しいことなのか。答えなんて出ないだろうけれど、そのやり取りがとても印象的だった。

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著者プロフィール

作家

「2019年 『アオハル・ミステリカ』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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