十年交差点 (新潮文庫nex)

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  • 新潮社 (2016年8月27日発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (273ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784101800738

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十年交差点 (新潮文庫nex)の感想・レビュー・書評

  • 10年先を渡り歩き、10年先に立って今を見つめ、10年間を大事にし、10年経った今の幸せ、そして10年を待てない楽しみ。

  • 作家のラインナップ見て即買い。

    ・地球に磔にされた男/中田永一
    ある偶然から、別の世界(パラレルワールド)に飛べるようになった主人公。
    何度も飛んで、いろいろな世界の自分と会う。落ちぶれていたり、成功していたり、はたまたお金だけあってもむなしい生活をしていたり…。
    最後はどうやって決着するんだろうと思ったら、なんか上手いことハマって良かった。
    やさぐれた男の不思議な一人旅は、同じ作者さんの『冥王星O』を彷彿とさせる。

    ・白紙/白河三兎
    教師が主人公。
    生徒のためを思い、いいことと信じて話をしてきたのに、最後にその生徒は心中の道を選んでしまう。
    先生の話がその生徒にとってある意味「何かを決断させる」ものになった。
    心中を決意した女の子が、それでも先生をいい人だと思っているところが切ないポイント。

    ・ひとつ、ふたつ/岡崎琢磨
    ターナー症候群で、子供を授かれない女性が、まだ秘密を打ち明けていない彼氏にプロポーズされて戸惑う話。
    心の痛みが切々と伝わって良かった。

    ・君が忘れたとしても/原田ひ香
    姉が亡くなり、姉が遺した子供を義兄とともにずっと面倒見てきた主人公。
    しかし義兄の再婚で、甥っ子と引き離されてしまう。
    それ以来心の中で、甥っ子の成長を追っていた。
    甥っ子と離れて10年。20歳になった甥っ子との再会のシーンで暖かく終わる。

    ・一つ足りない/畠中恵
    戦国時代。河童たちが西から東へ大移動。
    九州の河童の親分は、部下の数から『九千坊』と呼ばれている。
    一万に千足りないことから『千欠け』と呼ばれていたりする。
    一方関東の河童の大将は、喧嘩っ早くて強くて美人な禰々子親分。
    猿たちが人間を使って河童をも攻めようとしているのを、この二人の親分が蹴散らす、爽快なラスト。
    戦いを終え、九千坊は『千欠け』という渾名も気にならなくなっており、自分の名が付いた酒を酌み交わして禰々子を想う。

  • どなたの作品も、文章がこなれていて読み易く、ぐいぐい読んでしまう。国産の小説って読み易いなあ。こなれてるなあ。読むのが楽しかった。

    原田ひ香がハートウォーミング。

    それにしても、新潮文庫nexは初めてで、古いニンゲンである私は、新潮文庫なのにスピンがない?!と何度も体裁を見てしまったことよ。

  • どれも味があり面白かった。
    ただ、しゃばけシリーズを未読の方には、畠中さんの作品は面白みに欠けるのではないかな?と思った。童話とか民話のような感じに受け取ればまあまあで、シリーズ内の河童や天狗がどのような存在であるかを知っていてはじめてにやりとできるのかもしれない。

  • どの作品も、心に残る「10年」を読ませてもらいました。とくに印象に残ったのは『白紙』。
    物語の前半で、“もしや?”と思ってはいたのですが、まさか想像した通りの結末になってしまうとは.....。
    背に、ゾクリッと冷たいものを感じながらも、涙が止まりませんでした。

    白河三兎さん、今度長編を読んでみたいと思います。

  • 中田永一目当てで買った一人。
    それなのにそれ以外の作者の話でやられました。
    まず、「白紙」白河三兎。そもそも中田永一以外の方の作品は初めて読むので、この白河三兎さんて人はこういう作風の人なのか?と思った。
    生徒のことを真剣に考えつつ、リアリティーも持ち合わせた先生と、突然変わってしまった生徒との間で起こるストーリーが最後は残酷な終わり方になってしまう。でもそこに至る意味がちゃんとある話。こういう話は嫌いじゃない。現実味があると思う。
    次に「君が忘れたとしても」原田ひ香
    これは何となく想像のつくストーリーだけど、わかっていたけどラストは感動。子どもからたくさんのことを吸収して来ただけに、気持ちがよく分かったなぁ。歳をとると涙もろくなると言うけれど、働き出して子どもに情が出ると勝負してる姿を見るだけで我が子でもないのに涙が出た事を思い出した。
    ほか、中田永一と岡崎琢磨はまあまあ、畠中恵はよくわからない。

  • 2012年1月、父の友人・実相寺時夫が亡くなり、蔵の研究機材や私物を譲ると遺書にあったため弁護士と蔵を訪れた柳廉太郎。無職の彼は遺品を金に変えようと物色中にみつけた金色の懐中時計を作動させると蔵の外の様子が変わっていたー【地球に磔にされた男】他4偏◆

    わ-…ここまで面倒なタイムリープ初めて。でも数ある並行世界いじって自分の都合いい未来に作り替えるなんて映画や小説多いけど、こういう方が正解なんだよね。嫌なこと、辛いことも全て含めて今の私が出来あがってる、他と変わる気は無いけど、違う道の自分もみてみたい…。

    【ネタバレ】

    「十年後の自分」というテーマの作文を白紙で提出した立川小登乃を心配し、元彼や立川の弟の担任と連絡をとり家庭訪問してみたがー【白紙】くー…切ない…しかし頭のいい子(作者)

    ◆恋人にプロポーズされた北川巴瑠は自身の秘密により返事を保留にしてしまう。【ひとつ、ふたつ】これも切ないなぁ…「同じ痛みを知る者同士、それでも孤独を分かち合えなかったら。正真正銘、孤独になってしまう」という恐怖。

    姉が死別し、義兄・壮亮と甥・壮真の世話した結実子。10年前、義兄は再婚することとなり、再婚相手から甥には会わないよう通告されたー【君が忘れたとしても】うわ-…どっちの気持ちもわかるけど…ちょっとムカつくなぁ。にしても。聞き分けのいい子だ♪

    ◆中国から渡ってきた九千坊河童と手下たちは九州でうまくなじんでいたがー【一つ足りない】意味不明なおとぎ話

  • 10年間あるいは10年後をテーマにした短編アンソロジー。
    中田永一の名前に惹かれ買ってみたのだけど、それも含めて今ひとつピンとくる話がなかったわ。
    地球に磔にされた男…何だかうまく嵌り過ぎ?
    白紙…今の先生って、きっとこんな感じなんだろうな
    ひとつ、ふたつ…重たいテーマですけどね
    君が忘れたとしても…切ない話ですけどね
    一つ足りない…九州に九千部山ってあるけれど関係ないよね

  • カバー装画 :456

    「地球に磔にされた男」中田永一
    「白紙」白河三兎
    「ひとつ、ふたつ」岡崎琢磨
    「君が忘れたとしても」原田ひ香
    「一つ足りない」畠中恵

    畠中恵さん「一つ足りない」は「しゃばけ」の新スピンオフ。

    「君が忘れたとしても」p.216-218で泣き。それまで「白紙」は良いかなってくらいで、淡々と読んできたのでここで自分が涙を流すとは思ってなくて驚いた。

    p.71 ステップアップする人がやっかまれることはよくある。抜け駆けではないけれど、他の場所へ行きたくても行けない人たちは置き去りにされたような、踏み台にされたような、そんな気がして面白くないのだ。

  • 十年をテーマにした短編集(^^)ザラッとした気持ちになったり、悲しくなったり、切なくなったりと忙しい読み心地(^^;)でも最後の「一つ足りない」でスッキリ(^^)♪

  • 「白紙」が一番印象に残った。救いがなく、後味が悪いが、だからこそ人生の残酷な部分がリアルに見えてくる。

  • 最近はアンソロジー花盛りといった新刊文庫。
    出版社も冒険できないんだろうな。作家としては取り分が少なくなるから可哀想な状況だ。

    手を替え品を替え、策を練って出してくるのだけれど、どれも今ひとつといった感が拭えない。本書もしかり。

    この中でも出色の出来は、白河三兎の作品だ。
    ウルトラCの大どんでん返しに驚嘆させられた。
    これぞ短編ミステリの醍醐味だ。
    その他の作品も標準以上のできなのだが、あまりに素直で素朴な作品が多い印象で、私のようにひねくれた感性には、どうも刺激が足りない。

    本書は新潮NEXというラノベのレーベルからのリリースなのだが、思い切りラノベしていないので、割と大人でも読める。だが、もう少し冒険してもいいのではないのだろうか。

  • ‪2017/3/13

    ‪原田ひ香が好きだー!大好きだー!!!!‬
    ‪白河氏、岡崎氏も初読みだったけど他の本読んでみたい。泣いたり震えたり忙しかった。充実した短編集。‬
    地球に磔にされた男/中田永一
    白紙/白河三兎
    ひとつ、ふたつ/岡崎琢磨
    君が忘れたとしても/原田ひ香
    一つ足りない/畠中恵(読めなかった

  • 短編5つのアンソロジー。原田さんの「君が忘れたとしても」、単純に泣く。

  • 中田永一さん目当てで手に取ったんですが、ちょっと期待はずれかも、、話があまり入ってこなかった。響かず残念。

  • その一瞬の選択が、あなたの10年後を変える。

    「10年」。それだけをテーマに五人の人気作家が自由に物語をつむいだら、泣けて、震えて、心が躍る、こんなに贅沢な短編集ができました! 時間を跳び超える機械を手に入れた男の、数奇な運命を描く物語。戦慄の結末に背筋が凍るミステリー。そして、河童と猿の大合戦に超興奮の時代ファンタジー、などなど全五作。それぞれの個性がカラフルにきらめく、読みごたえ満点のアンソロジー。

  • 「10年」 それだけをテーマにした短編集。
    中田永一目当てで買ったが、時間跳躍機構を手に入れた男の話はイマイチでした。
    原田ひ香の「君が忘れたとしても」は 育てた甥に10年ぶりに会う、ただそれだけで突拍子もないようなことは1つもないのに、愛に涙が出てきそうでした。

  • 十年というテーマの料理の仕方は、それぞれに面白かった。中田永一はさすがに重みがある。社会学者としては、そんなにランダムに人生変わるわけはないとも思うが、そういう世界観がそれなりにリアリティを持っているのも事実だろう。

  • 10年がキーワード。期待してた中田さんの作品が仕組みがややこしくていまひとつだったのが残念。

  •  アンソロージーなので、好きなテイスト、ちょっと合わない物ありますね。

     中田永一さんの作品が一番好きです。ひねりますよね。 

  • 10年、をテーマにしたアンソロジーだ。
    時空を飛び越える軽快なSFから、人間の心の機微と歳月を描いた短編、河童が主人公の時代ファンタジーまで集められた短編の色合いはさまざまで、興味深い。

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