死神もたまには間違えるものです。 (新潮文庫nex)

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  • 新潮社
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感想 : 66
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  • Amazon.co.jp ・本 (365ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784101800745

作品紹介・あらすじ

「なぜ、献血できないの?」「だって、死んでますから」。平凡な会社員の高梨広(たかなしひろし)が乗る路線バスが、急停車した。幸い大事故には至らず怪我もない。だが、余見透(よみとおる)という男が現れて、既に死んでいると告げ、「死神」として、あの世へ送り届けるとまで言い出した。同乗していた他の人々も呼び集められたが、女子高生、定年後のオジサン、イケメン僧侶と共通点もないのだ。やがて最期の時を迎えるなか、終焉が訪れない人物が……。どうする、死神。

感想・レビュー・書評

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  • 予想出来ない展開だった。
    主人公こそ助かったものの読んでいて絶望感が凄かった。

  • 榎田ユウリさんの死神シリーズ第2作。
    これはオススメ!!

    第1作目は正直なところ、オチが読めてしまったり大オチに納得しきれなかったのだが、今回の第2作目は前作に納得がいかなかった人にもオススメできるくらい、とてもとてもとてもおもしろかった!!

    〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

    職場の人からも名字をしっかり覚えてもらえないくらい(そして間違えられても訂正しない…)高梨広・32歳は、乗っていた路線バスの急停止により頭を負傷し死亡…したらしい。
    したらしい、というのは、高梨にはまったく、その感触がないからだった。
    それはバスに同乗していた女子高生・向久瑠実(むかいくるみ)、僧侶・敬真(けいしん)、定年退職後の喜多山にとってもおなじだった。
    しかしこの4人は確かに死んでいると、死神を名乗る余見は言う。
    ただし今回はバスの中の時空が歪み、普通に死ぬはずだった4人が、死後もなぜか動ける、という状態になってしまっているらしい。
    余見は少し時間はかかるが、時空の歪みを調整し、ちゃんと4人が死ぬようにするので大丈夫!と豪語する…

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    主人公は高梨なのだが、他の3人のターンもあり、それぞれの置かれている状況がしっかりとえがかれるため、それぞれのキャラにも感情移入してしまう。
    だからこそ、読めば読むほどつらくなった。

    そして真相は、「えっ?!そうくるの?!?」と本当にびっくりしたし、かすかな希望をバックリと別方向から飲み込む感じもまた、よかった。
    そしてこのラストを読むと、ズケズケしていて遠慮がない死神の余見透ですら、なんかちょっといいヤツにおもえてしまうのが怖い。怖すぎる。

    どんなに後悔しても変わらないのが、死。
    そこがまったくブレなかったからこそ、とてもおもしろかった。
    そして「死んだら終わり」という現実をまざまざと見せつけられるからこそ、「本当にその生き方で後悔しませんか?」とつきつけられた。

  • 新キャラ出てきた

  • 最近、歳のせいか涙腺が緩くて、定年退職後のオジサンの家族のくだりで涙が出ちゃいました
    1作目よりも良かった…が、私の感想です!

  • 漫画みたいに、軽快な展開。
    最後が気になって一気見しました!
    途中、読んでいて何とも消化できない嫌な気持ちになったりもしたけど…
    それも含めて人間だなって感じた。
    自分はどちらかというと、生死に頓着しない方だと思うけど。最期はやっぱり死にたくないと強く思うのかな。

  • 死神、ワルイヤツだなぁ〜。スタートからドン底でどれもいい感じに救いがない。最後まで楽しく読めた。

  • 「僕は死んでません」「皆さんそう仰るんですよ」
    平凡な会社員の高梨広が乗る路線バスが、急停車した。幸い大事故には至らず怪我も軽い。だが余見透と名乗る男が現れ、既に死んでいると言われてしまう。同乗していた他の人々――女子高生、定年退職した男性、イケメン僧侶も集められ、やはり死んでいると告げられる。余見は死神として、全員をあの世に送ると主張するが、高梨に対しては……。死神の冒したミスと、驚きの結末!
    (2016年)

  • 最期を迎えたのに気づいていない人々をあの世へ送る人気シリーズ!死神お仕事小説の2作目!

    スタートでは悪かった喜多山さんのイメージが後半に向けて上昇していっていつのまにやら自分も喜多山さんみたいなものやなってフル感情移入してkitayamaを読んでた。

    北斗の拳ではないけど「お前はもう死んでいる」って言われてから死について考えるんじゃなくて常に周りの人を大事に精一杯生きなあかんなぁ〜って凄く感じる!

  • いやー、してやられた
    なんだか今回は救いの無い話だと思っていたら
    (死神の話なので基本的には救いようがない)
    ラストにそうきたか・・・シュールだ(´・ω・`)

  • 死神が間違えるというより、してやられる話。ちと説教くさいが、それがあまり気にならない。

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著者プロフィール

東京都出身。おもにライトノベルにて活躍する気鋭。代表作は「カブキブ!」シリーズ、「魚住くん」シリーズ(角川文庫)、「妖き庵夜話」シリーズ(角川ホラー文庫)、「宮廷神官物語」シリーズ(角川書店ビーンズ文庫)など。榎田尤利名義でも著書多数。

「2023年 『妖奇庵夜話 千の波 万の波』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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