デミアン (新潮文庫)

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  • Amazon.co.jp ・本 (223ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784102001028

感想・レビュー・書評

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  • やっと読み終わった......。1年ぐらいかかったかな、2週間に1度思い出して読むような感じだったけど、1ページ1ページが重くて、うーんうーんと考えながら読んでた。

    「自分自身を探さなくてはいけない」というヘッセのメッセージ(と私は受け取りました)が、ぐるんぐるん心の中でリフレインしている...。

    私の人生のテーマだな!これからも少しずつヘッセの作品読んでいくぞ〜。

  • 中学3年生のとき、父に手渡されたヘッセの『デミアン』。それからずっと、もうほんとうにずっと、私はデミアンの面影を追いかけている。
    文庫は父から引き継ぎ、わたしの本棚にある。高校1年、2年、3年、大学1年…毎年読み返した。(父がそう読んでいて、年々感じることが変化していった、と言っていたから)
    本当に大好きな小説。もろてをあげておすすめ!大大おすすめ!というのはなんだか違うかもしれないけれど、もしこれを読んでくださっているあなたが国語の教科書に載っていた『少年の日の思い出』に魅了されたのなら、ぜひ読んでほしいです。

    わたしの方は、そこからウテナを見て(お察し…)

    サンタ本

  • ヘッセの本はあらかた読んだが、個人的にはこの作品が一番引きが強かった。

    見栄のためにホラ話をしたのがきっかけで秘密を抱えたシンクレール少年は、デミアンという転校生に助けられる。そのデミアンとの接近が、シンクレールの自立と自己の深淵を覗き込む動きを間接的に手助けし、彼は思想的にも成長していく。
    最後の方は少しスピリチュアルすぎる感もあるが、だからこそタイトルが「デミアン」なのだ、という感じのある印象的な終わり方。

  • Das Leben jedes Menschen ist einWeg zu sich selberhin.
    人生とは、自分自身へと向かう道である。

    人生最大にして最高の本。
    ヘルマンヘッセ自身もこの作品で化身を遂げ、真の意味での叙事詩人となった。

    自らの人生と重ねたシンクレールとデミアンの存在。相反するものの同時存在には一度世界が壊れるのを経験しなければならない。運命は乗っ取ることができる。その意思力を身につけさえすれば。

    神であり同時に悪魔でもある神の名はアプラクサス。卵(世界)から出て新たな世界となる神の誕生。

  • 真の自分になる時、途轍もない壁が出てくる。

  • 第一次世界大戦に巻き込まれていく中、母国ドイツに対して反戦を訴えたことで社会的な批判を浴びたヘルマン・ヘッセ。初めて、自己の内面の追求というテーマに正面から取り組み、自身の罪に悩めるシンクレールに、罪を悪か善かで二分すること以外の選択肢を与える存在としての友人デミアンが、人生を通して関わってくる。夢の分析に傾倒していたヘッセの思考がよく反映されており、デミアンに似た女性、エヴァ夫人との現実での体験は超体験として新鮮に映っている。当時のヨーロッパの青年に大きな影響を与えたとされる短編小説。

  • 幼少期から思春期、青年期と成長する過程での自己との向き合い方や自我の探究が繊細に表現された名著。自己認識は全て自分自身と対峙し、対話し、断絶することと思い続けること学び、苦難を乗り越えることにより辿りつくもの。つまり、ストーリーは全てシンクレールのインナーコンフリクトだったのではというのが25年ぶりくらいに読んだ感想。(デミアンなんてそもそも存在しない…とか?)

    そしてバンタンの花様年華やwingsシリーズと照らし合わせてみても、各々が対峙すべき相手や乗り越えなければならないトラウマはあるものの、結局は自分と向き合い、自分を理解し、自分が変わらない限り世界は動かない、というメッセージだと理解。アプラクス、エヴァ、ハイタカの絵、それをデミアンに送るシンクレール、「いい子でいなければいけない抑圧」に起因する様々な変化…。花様年華とwings short filmsを思い返すとますます深い沼に足を取られる。もう一度読み直してもっと詳細に花様年華との関連性を分析したい。

  • 「自然が人間に対して欲していることは、個々の人間の中に、きみやぼくの中に書かれている。」

  • 生涯の一冊になりました。

    「肝要なのは 、任意な運命ではなくて 、自己の運命を見いだし 、それを完全にくじけずに生きぬくことだった 」

    この一節に救われたような気持ちになりました。この作品は様々な萌えどころもありますが、人生の「指導者」になってくれる良書です。進路や人生に迷った時、何度も読み直したい名作。

  • 昔の本で、こんなに心理学というか、夢だとかを取り上げてるなんて、あるんだろうけど、すごく面白かった。惹きつける魅力、だとか夢が暗示だとか。ちょうど、フロイトの夢診断、精神分析を読もうとしてただけに、なんだか面白かったし、最後の所がまさに。時代背景が伺える。そんな風に無意識に刺激を求める人々が、戦争を惹きつけるのか。

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