- Amazon.co.jp ・本 (365ページ)
- / ISBN・EAN: 9784102002049
感想・レビュー・書評
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フランクをして「生まれてからお目にかかったなかでいちばん美しい婦人だった」と言わしめたレベッカ。
人心掌握の術に長け、デンヴァース夫人をレベッカの狂信者へと育て、マキシムの母までもその心を完全に支配してしまったレベッカ。
マンダレイの豪壮な屋敷を手に入れ、自らの欲望の果てに行きつこうとしたレベッカ……。
いや、待て。
①デンヴァース夫人があの調子で気持ち悪くて、②レベッカの従弟のファヴェルがいかにも胡散臭くて、③マキシムのあの告白があったればこそ、レベッカ=(すなわち)悪女となってはいるが、もしマキシムの言っていることが作り話だったら? 裏で乱れた性生活に惑溺してたのがマキシムの方だとしたら……?
そうなると今度、自殺して遺体で発見されるのは”わたし”の番に違いあるまい。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
もっと重厚な緊迫感を期待したけど。レベッカの存在感も薄れてしまった。「わたし」の通俗的な妄想にはちょっとうんざり。上巻ではもう少し賢い女性と思ったのに。終始おろおろしてるだけ。翻訳のせい?
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上巻まではサスペンス。下巻の途中からミステリー。
下巻の途中から怒涛の展開が待っていますので、お楽しみに。
全部読んでから、また上巻に戻ると味わい深い。
詳しくは http://d.hatena.ne.jp/ha3kaijohon/20120810/1344550863 -
解説にあるとおり、『「わたし」の愛と成熟』の物語という印象が強かった。
それだけにレベッカの死についての謎解き部分が、すこし唐突でちぐはぐに感じられた。
他の訳のものも読んでみたい。