- Amazon.co.jp ・本 (381ページ)
- / ISBN・EAN: 9784102015032
感想・レビュー・書評
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課題のレポート書くため購入。読む→感想書くの全部で4時間ほどというやっつけ仕事っぷり。でも意外に読めました。面白かったです。書き上げたブツからなんとなく部分抜粋。→ファウストの第一部、悲劇。悲劇や絶望というのはむしろ、それを感じてしまうことにあるのかと思った。ファウストは物語の序盤で死を選ぼうとした。ファウストは目に見えるものの一切、あの瞬間には何も失ってはいない。心が酷く損なわれるような事件があの瞬間に起こったわけではない。でもファウストは死を選ぼうとした。悲劇を生み出し、感じてしまうこと、そういう人間として生きていくこと、それこそがこの男の悲劇性なのではないかと思う。「己はもう生きているのがいやになってきた。望ましいのは死だ、生は疎ましい」、とファウストは言う。「そのくせ、いざとなれば、誰も死にたがりゃしませんよ」。返した悪魔、メフイストーフェレスの言葉は、本質をついているのではないかと思った。生への未練はイコールその先へ、未来への期待なのかもしれない。「時よとまれ、お前はあまりに美しい」、そう感嘆できるに足る一瞬に、いつかめぐり合えるのではないかと、信じるなんて冗談でも言えないような薄い期待をして、だからこそ死を選べずに、人は歩いていくのではないだろうか。なんて。
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入院中に自宅の本棚から供給してもらったが、読んだ記憶もなくなっている。購入したのはもう20年以上前だ。
さて、早速読んでみて衝撃、すべて台詞仕立て。当たり前か、戯曲なんだから。それにしても言葉を目で追いつつ意味がわからないなんとも悩ましい状況に…。それでもめげずに読み進めるしかない。次第にファウストが人間の強い欲傲慢さ、そして良心の弱さを併せ持つ人間の代表として描かれていると認識してきた。これが正しいかわからないが、良い副読本が欲しいところだ。
第二部もこの調子で読み進めようと思う。
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いつ読んだが覚えていないが、、、ドリアングレイの肖像のような、知ってしまう怖さのような。罪が辛くて第二部が進まない。
数多の作品に引用されるという意味ではマクベスに並ばずとも劣らないメフィストフェレス。これが何者か知っているかいないかで、引用の意味や印象が変わる。 -
読んだ本 ファウスト(一) ゲーテ 20230412
戯曲なんで、読みづらくはないです。だけど、わかりづらい。本当に重要な出来事が埋もれていて、うっかり読み飛ばしちゃいます。最後のマルガレーテの悲劇なんて、いつそうなったかわからなくて、80ページほど捜索しましたよ。悲劇の悲劇たる理由が埋もれちゃうなんて。それでも、あらすじとしては全く古さはないですね。
それにしても、昔の人ってこれを舞台で観て、娯楽ととらえていたんですかね。昔の方が知的水準が高かったってことなんでしょうか。 -
この世に絶望した知識人ファウストが悪魔メフェストーフェレスと契約を結び、死後魂を差し出す事を条件に願い事を叶えまくってもらう。
女と縁のなかったファウストが悪魔をパシリにして女を追っかけ回すというドイツ文学の最高傑作との異名とは乖離した内容が大変シュールである。
喜劇と悲劇が交錯する物語の結末はいかに。 -
何度も読めます。
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主人公ファウスト、悪魔のメフィストフェレス、ファウストの恋した少女グレートフェンの物語。戯曲スタイルでお互いの関係が分かりにくいがメフィストフェレスに操られている感がする。ゲーテ自身の悩みが伝わってくる書だと感じた。
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2004/08/09読了
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【始】献詞
その昔、私の曇った眼の前に現れ出たおぼろげな姿が、今また揺らめき近づいてくる。
【終】
声 (内部より次第にかすかに) ハインリヒ、ハインリヒさん。
時系列がわかりにくかったり、思想の話が難しかったりで読みづらいところはあったけど、ストーリーは普通に面白かった。
ところどころにゲーテの詩の要素も甲斐見えてストーリーだけではない読み応えがあった。 -
言わずと知れたゲーテの超大作。ゲーテが何を伝えたいのか、感じ方は人それぞれだが、、そもそも理解するのが難しい。