ゲーテ格言集 (新潮文庫)

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  • Amazon.co.jp ・本 (212ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784102015063

感想・レビュー・書評

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  • ゲーテの格言についてまとめられた書。
    とても深く、納得させられる言葉が多々ある。

    ・利己的でない好意的な行いが、最も美しい利子をもたらす
    ・生き生きした天分を恵まれながら、実際的な意図をもって手近なことを忘れぬ人は、この世の最もひいでた人である。
    ・誠実に君の時間を利用せよ!何かを理解しようと思ったら、遠くを探すな
    ・人間は現在を貴び生かすことを知らないから、よりよい未来にこがれたり、過去に媚びを送ったりする
    ・いや遠くさまよい出でんとするか。見よ。善きことはまこと近きにあり。幸福をとらえるすべを知れ、幸福は常に手ぢかにあれば。
    ・しっかり立って、身のまわりを見よ。有能なものに対して、この世界はだまってはいない。なんで永遠の中にさまよい出る必要があろう!自分の認識することは、手につかむことができる。
    ・新聞を読まなくなってから、私は心がのびのびし、ほんとに快い気持ちでいます。人々は他の人のすることばかり気にしていて、自分の手近の義務を忘れがちです。
    ・いかにして人は自分自身を知ることができるか。観察によってではなく、行為によってである。汝の義務をなさんと努めよ。そうすれば、自分の性能がすぐわかる。
    ・偉大なもの、美しいものを、進んで喜んで崇めることは、私の天性である。そして、この素質を非常にすぐれたものに接することによって、日々刻々養い育てて行くのは、あらゆる感情の中でこの上なく幸福なものである。

    ・自由に自分自身の幸福を鍛えることにより、この上なく美しい平和を一体なにがわれわれに与えるか。
    ・年をとればとるほど、人は活動しようと思うなら、一層自分を制限しなければなりません。気をつけないと、色々の縁のうすいことに気をとられて、ただ興味や批評を事として、精神と肉体の力を空しく雲散霧消させてしまいます。
    ・人間はその制約されない努力が自分に制限を定めないうちは幸福になれない。
    ・有能な人は常に学ぶ人である
    ・有能なものはまちがっていても、毎日毎日家から家へ働きを及ぼす。
    有能なものが、ほんものであったら、あらゆる時代を超えて働きを及ぼす。
    ・気持ちよい生活を作ろうと思ったら、済んだことをくよくよせぬこと、滅多なことに腹を立てぬこと、いつも現在を楽しむこと、とりわけ、人を憎まぬこと、未来を神にまかせること。
    ・あせることは何の役にも立たない。後悔はなおさら役に立たない。前者はあやまちを増し、後者は新しい後悔を作る。

  • 凄い人なんだと思う。何故かはわからんが、凄い人なのはわかる。

  • 時々読み直したくなる読了感。ハッと思わされる言葉も沢山ある。読むときの精神的なコンディションに大きく左右されるきもする。逆に精神作用も大きい一冊。

  • どんなに役に立つだろう言葉も、何度も読まないと覚えられない。

  • ゲーテの格言といえば、大学生の頃に気に入ったフレーズがあって就職活動のノートに貼付けていた。なんていうか、自分が流されないようにするために。
    そして今再びゲーテの格言に触れて。格言というものは、その時々で自分の心が反応するものが違って、自分を顧みるうえで面白い。

    当時のお気に入りはコレ▼
    「人生の5原則」
    すばらしい人生を築きたいと思ったら
    過ぎ去ったことは気にせず
    腹を立てないように努め
    いつも現在をたのしみ
    とりわけ誰も憎まず
    先のことは神様に任せること

    当時は、「自分の心のあり方」にすごく関心があったのだと思う。

    そして、新たに関心をよせたフレーズはコチラ▼
    ・人間のあやまちこそ人間をほんとうに愛すべきものにする。
    ・自分の持っているものを管理することのできる人は裕福です。それを心得なければ物持ちであるということは煩わしいことです。

    今は「新たな視点」というか、ものごとに対して焦点の当て方を変えてみるということに関心がある。

    再びのゲーテ。またいつか手に取って、今度はどこに関心がいくのか試したい。

  • 12年08月、読書会課題図書。

  • あんまり格言集とか読んだことがなかったんですが
    たまにはと思い読んでみました。

    途中まで…愛とか,人間性とか,宗教とか…あんまりピンと来なかったんですが…。
    「うーん,確かに,いいこと言ってるんだろうな,でも琴線に触れるような感覚はないなー」と思いながら読み後半へ突入。

    「人生について」「経験の教え」「人生の憂鬱」あたりに差し掛かったら,あれ,面白い!と思えてきました。

    思うに,自分が抱えてる問題や悩みに近いことだったりすると,
    ハッとさせられるんでしょうね。
    格言集に実用性を求めるなら,ただダラダラと最初から最後まで読むよりも,悩んだときに自分の悩みに近い部分を読む,それがいいのかもしれません。

    これから,繰り返し読む本になったらいいなーと思います。
    いわゆる「哲学者」の本とは違い,説教臭くも無く,読みやすくて面白い本でした。

  • 打ちのめされ、怯えきって、心安らげる場所を見つけられない時にでも喜びはある。

    かつてゲーテが存在したということ。
    今も生き続けているということ。
    それは大いなる喜びだ。

  • ゲーテすごい好きだ。もういっそゲーテになりたい。
    たぶん古典でも啓蒙でも浪漫でもないスタンスが自分に合うのだと思う。あたまでっかちになりそうな時には世界の美しさを、怠惰にふけりそうな時は誠実の尊さを説いてくれる。
    驚いたのはファウストやウェルテルのフレーズも多いこと。前そっちを読んだときは気づかなかったのになぁ。もう一度読もうと思う。

  • すんなり心に入ってグッとくるものもあるが、大半がまだまだ難解。自分の経験や心情の変化に伴って、いつかピンっ!! とくる日を期待して何度も読み返していきたい一冊。特に【否定の否定】する文章形態が多く、「んで、結局どっち!?」と混乱。。。そんな頭ン中の迷路からスムーズに抜け出せるように読解力を鍛え、心もクリアにしていこぅーp(^^)q

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著者プロフィール

ゲーテ

Johann Wolfgang Goethe 一七四九―一八三二年。ドイツのフランクフルト・アム・マインに生まれる。ドイツを代表する詩人、劇作家、小説家。また、色彩論、動植物形態学、鉱物学などの自然研究にも従事、さらにワイマール公国の宮廷と政治、行政に深く関わる。小説の代表作に『若きウェルテルの悩み』『ヴィルヘルム・マイスターの修業時代』など。

「2019年 『ファウスト 悲劇第二部』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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